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新型コロナウイルス

2023年6月29日 (木)

新型コロナ第9波が始まったというが

 新型コロナは5類移行後新聞などに感染状況が発表されなくなり、状況がつかめなくなった。街では相変わらずマスクをしている人が多いが、私は電車の中の他はマスクをしない。そんな中、26日に岸田総理と専門家が意見を交わし、専門家側からは第9波の入り口にある可能性が指摘された。

 政府分科会の尾身委員は、「第9波の入口という見方は多くの人がしている」と指摘したうえで、高齢者を守るためのワクチン接種の検討をあらためて呼びかけた。

 スマートニュースを見ていたら、「『第9波の入り口』」11週連続で増加の新型コロナ 『第9波は“最大”の可能性』と指摘の医師も【解説全文】名古屋大学病院 山本尚範医師」という記事があった。CBCテレビで放送されたものようだ。

 4月下旬から感染者数が増え続け、5月7日が863人で、8日も432人という数字が出ているという。それからもう1カ月半も経ってしまった。

 そんな古い記事がどうして今頃出ているのか不思議だが、1か月以上も前に第9波が始まっていると指摘したからだろうか。

 山本医師は「(第9波は)始まっていると思います。この山はおそらく今までで一番大きくなる可能性を含んでいるというふうに思います。というのは、日本はやっぱりまだ感染した人が人口の4割弱なんですね。欧米は8割方感染して“ハイブリッド免疫”を持ってますから、そういう意味では、日本はまだ感染の余地が残っているということになります」と言っている。
ハイブリッド免疫”というのは、いわゆるワクチン接種した人と感染した人、二つの免疫を持っているということだという。日本はそれがないから、まだ感染する余地があるということになるということだ。
 

 欧米を見ても、人口の8割ぐらいの人が感染して、ワクチンを何回か打った状態になると、だんだん減ってくるという傾向があるので、まだ日本は少し増える可能性があると指摘する。

 問題はワクチンを打つべきかどうかということである。それについて山本医師は、「今オミクロンは、かなり免疫を逃れる力が強いですので、感染を予防する効果はあるんですけれども、2か月~3か月ぐらいは少なくともあるだろうと。ただ、打っていても感染することはあるということですね」と言っている。2~3か月経過したら、感染する可能性は十分考えられるという。

 重症予防効果については、「(重症化予防効果は)非常に多くありまして、全くワクチンを打っていない人は日本ではほとんどいませんが、全く打っていない人と、ワクチンを、いわゆるブースターというか、追加接種まで4回5回打った人を比べると、10倍から20倍ぐらい、亡くなる確率を減らせるというデータがあります。半年ぐらいは少なくとも効果が続くであろうと」いう。

 ワクチン接種のデメリットである、接種後の副反応疑いが、2万7000件近くあるそうだ。ワクチン接種後の死亡疑いは、2000件近くあるという。一方で、新型コロナで感染して亡くなった方は、7万4654人だという。

 新型コロナとインフルエンザで比較すると、重症化率でいうと60から70代で、インフルエンザよりも低い。そして80歳以上も、インフルエンザよりもコロナの方が重症化率が低くなっているという。

 致死率を見ると、新型コロナとインフルエンザで、インフルエンザよりも、60から70代は少し低い。80歳以上も、少し低くなっているという。

 迷うのは重症化しにくいのであれば、わざわざデメリットもあるのに、ワクチンを打った方がいいのか、打たない方がいいのか迷うことだ。打たない方がいいんじゃないかという考え方もあるが、これについて、山本医師は「日本の、特に高齢者の方はワクチンの接種回数が非常に多いんですね。世界で見ても、今突出して多い数になっていますので、その効果もあって、この致死率の低さっていうのは実現しているというふうに思います。」という。「高齢者の方、持病があるような方は、1年に1回ぐらいは、追加接種をする方が安全かなという気はしています」

 「気はしています」とちょっと引いた言い方をしている。私は4回まではワクチンを打ったが、5回目を打とうか迷った時、5回目のデメリットについていろいろ言われたことがあり、そのまま5回目を打たずに過ぎている。接種券については5回目のものは有効だと保健所では言っていた。未だに迷っている。

2023年5月10日 (水)

新型コロナウイルスが5類へ

 8日から新型コロナウイルス感染症が感染症法上の「5類」に引き下げられた。感染症対策は個人の判断に委ねられ、患者は幅広い医療機関で受け入れる。テレビではマスクを外した保育園とかコンビニなどを取り上げていたが、中には個人の判断に任せたり、客商売だからとマスクを付けている店もあるようだ。
 

 この日行った食品スーパーでは店員もマスクをしていなかったが、アルコールは置いてあった。客はマスクをしている人やしていない人など様々であった。私はマスクはしなかった。
 

 コーラスで生涯教育センターへ行ったら、消毒のアルコールもなく、マスク着用という掲示もなかった。スタッフもマスクをしていなかった。コーラスなので、リーダーはまだ当分はマスクかフェイスシールドをしようと言った。それで私たちはそれに従って練習をした。
 

 新規感染者数は国が全数を毎日把握して公表するのをやめ、全国約5千の医療機関からの週1回の「定点報告」となるという。急激に増加したときはどうするのだろうと思うが、その時は緊急に知らせるのだろうか。
 

 厚労省のデータによると、国内の1日の新規感染者数(7日平均)は、「第8波」のピークだった1月中旬の約18万人から3月には6000人台に減少したが、4月に再び増加傾向となり、月末には1万人を超えたという。
 

 テレビで見ると、観光地は各地とも物凄い混雑である。また外国からの観光客も増加しているようだ。WHOはコロナ緊急事態宣言を終了した。3年前の生活に戻っていくのだろうが、コロナがまた暴れださないことを願っている。

2023年3月19日 (日)

マスク解禁

 13日からマスクが着用するかしないか個人の判断でよいことになった。私はもともとマスクが嫌いで慣れるまでには時間がかかった。最初のうちはマスクを持たずに外出することも多かったが、忘れることもなくなった。

 コロナが始まった頃はどこに行ってもマスクが売り切れで、たまたま古い買い置きがあったのでそれを使った。アベノマスクが話題になったが、結局使わずに残っている。

 今はマスクはいろんなタイプがいっぱい売られているが、マスク業者はこれからは影響を受けるだろう。

 私はウオーキングのときや自転車で外出するときなどはマスクを付けなかったが、他の人たちはみなマスクを付けていた。13日以降も観察しているとまだつけている人がほとんどだ。習慣化してしまったのだろう。

 マスクをすると女性は化粧をしなくてもよいとか、顔を見られなくてよいということでマスクをプラスに捉えているのかもしれない。

 学生たちは3年間のマスク生活で友人の顔を見ることもなく過ごしてしまったという。それがどういうことになるのか、経験がないので私には想像ができない。

 マスク解禁は始まったばかりだが以前のようにマスクのない生活に戻るのはいつのころだろう。

2022年12月29日 (木)

コロナウイルスはどうなるのか?

 中国のゼロコロナ政策は失敗したとみられる。新聞やテレビが伝えるところでは、北京などの大都市で起きた広範な抗議活動によって、指導部は大規模な緩和を余儀なくされた。そして感染爆発が起きた。

 ネットに出回った政府の内部資料とされる会議録によると、今月1~20日の感染者数は、推計で人口の訳8%に相当する2億4800万人に達したという。

 中国の武漢で最初にコロナが発生した2020年1月には、下旬からロックダウン(都市封鎖)が実施され、76日間で封じ込めに成功。中国のメディアは武漢を英雄都市として称賛した。

 中国ではゼロコロナ政策で本土の死者を5千人台におさえ、習近平氏は「共産党の指導と社会主義制度の顕著な優位性を示す」と誇ったそうだ。

 それがここに来て崩壊したのだ。どうしてそうなったのか。米国ではコロナウイルスが変異し、新たな変異種が出たのだろうと言っている。そして全世界的に広がることへの警戒を呼び掛けている。

 日本では感染者数が増加し、26日午後七時現在、2836万7842人で∔7万5039人となっている。米国でも再び感染拡大の恐れがあると警戒されている。

 コロナウイルスはどうなっていくのであろうか。専門家でも予測ができないようだ。2023年はコロナ変異種によって感染拡大に悩まされるのであろうか。早く収束して欲しいというのは誰しもの願いである。昔ならすべての宗教を挙げての祈祷をしたのであろうが現代ではそんなことはできない。科学的に対処するだけだ。

 ワクチン、マスク、手洗い、多人数で集まらない・・・などが大事か。

2022年11月 8日 (火)

マスク

 毎朝のウオーキングのとき毎日道端にマスクが落ちているのを見かける。色がついたマスクを見ることもあるが、大抵は白い不織布マスクである。まだ新しいマスクもよく見かける。

 ウオーキングの時マスクが落ちているのを見るということは、それだけみんながマスクを着用しているという証であろう。毎日2つか3っつ見かけることが多い。

 コロナが流行りだしたころだったと思うが、ネットにマスクが道に落ちているのは、使ったマスクを捨てていくのだという記事があった。マスクを持ち帰るのが面倒でポイ捨てするのだろうか。

 私はこれまでにマスクを5回ぐらい落としたことがある。胸ポケットに入れているのでいつの間にか落とすらしい。落とされるマスクも多いのだと思うのだが。

 ところでマスクは何回ぐらい使ったら廃棄するのであろうか。ネットでは毎日換えるとよいという説もあったが、1日中使っていたらそれでも良いかも知れない。

 私は1回ではポイ捨てせずに、2~3回ぐらい不織布のマスクを洗って、アルコールで消毒して使っている。洗うと効果が無くなるとどこかのテレビで言っていたように思うが頓着しない。

 さっきネットニュースを見ていたら、使わずに新品のマスクを捨てるのはもったいないから、マスクを利用する例を3つほど挙げてあった。使った不要のマスクを洗って再利用するというのならわかるが、新品のマスクを捨てる人がいるというのも驚きだ。

①マスクを2枚床拭き器に巻き付けて床を拭くのに使う。

②テーブル等を拭くのに使う。

③割りばしに巻き付けて隅など届きにくいところを拭く。

などの使用例が出ていた。そのまま捨ててしまうよりは再利用してから捨てる方が、SDGsになるしいいのではないかと思う。

 

2022年10月10日 (月)

和歌山通信より、新型コロナウイルス対策92号―その②

 また9月8日、 もう一つの決定が行われました。 それは入院期間、 隔離期間の短縮です。 それまでは、 症状のある人は発症から10日間、 無症状の人は検査をした日から7日間の隔離(療養)期間が課されていました。 政府はこれをそれぞれ7日と5日(検査陰性の場合)に短縮しました。


 確かに今回の第7波のオミクロン株BA.5はものすごくうつりやすい一方、 重症化する人はかなり少ないということがわかっているので、 不必要に長く行動の自由を制約することは正しくないし、 病床数が不足する中で入院者の回転率を上げようという気持ちもわかります。

しかし、 和歌山県で観測をしている限り、 10日の療養期間が過ぎて退院した人でぶり返してまた病院へ舞い戻った人もいるものですから、 大丈夫かなあという心配があります。 また、 療養期間が過ぎた人の中にはまだ人にうつす可能性のあるウイルスを体内に持っている人がかなりいることがわかっており、 厚生労働省のデータでは発症後8日目でも16%もいるということになっていますから、 このような人が療養期間が終わったとして自由に活動すると、 他の人にうつす可能性が高まることが懸念されます。

 

 これらの点について、 和歌山県は懸念を持っておりましたが、 政府の決定は絶対です。 何故ならば、 和歌山県で保健医療行政として行っている措置の権限は感染症法で与えられているわけです。 隔離とか入院の措置とかは人が嫌がることを強制しないといけません。 そういう強制の権限は法律によって付与されていなければ行使することはできません。

 その権限付与の法律である感染症法の有権解釈権は政府にあるわけですから、 それに反することを県独自でやろうとすると違法ということになります。 例えば、 療養期間を超えても退院をしてはいけない、 外出は禁止だ、 家から出るなということを強制することは一種の監禁罪にあたるでしょうか。 したがって政府の決定通りしないといけないのですが、 以上のようなリスクがあるので心配は心配です。

 その際、 私が一番怒ったのは、 政府の分科会の尾身茂会長が、 政府の決定があった9月8日にTVで会見をして、 「この措置にはリスクがあります。 リスクがないかと言われたらあります。 だから政府はリスクがあるということを国民に十分周知されたい。 」と言ったことです。

 私がその時思ったのは、 「リスクがあるというのなら、 そのリスクをどうすれば極小化できるかを考えて、 政府に実行させるようにするのが、 専門家の役割ではないか。 それを政府の決定に反対もしないで、 リスクがあるからそれを国民に言えと政府に言うだけというのは、 いったい自らの立場をなんと心得ているのか。 」ということであります。 だから私は大変怒っていました。

 

 しかし怒っているだけで、 和歌山県民の命のリスクを放置したら、 私たち和歌山県庁も同罪です。 しかし、 それではいけないので、 和歌山県は、 政府の決定内容は法律事項だから従うとして、 その上で次のように考え、 9月26日から実行しています。

 

 まず全数把握が廃止されますので、 陽性者のうち、 従来通り、 保健所に報告されるのは、 高齢者や病気の方など重症化リスクの高い方に限られます。 残りの方々は医療機関を受診して陽性となった場合、 新たに設けられる陽性者登録センターに登録するか、 陽性を自主検査などで認識した人が自ら同センターに登録することになります。

 しかし、 その陽性者登録センターに登録された人もいつ症状が悪化するかわかりません。 その時でも、 若くて健常な人は高熱が二日ぐらい続くだけで軽快するのですが、 中にはリスクの高そうな人もいて、 そういう人が悪化すると重症化して命の危険が生じる可能性があります。 したがって陽性者登録センターはそういうリスクのある人の情報はあらかじめ保健所と共有しておきます。

 そして、 病状が悪化して、 どうしようということになった時、 そういうリスクがある人から、 リスクの程度に応じて保健所がトリアージをして、 入院調整をするという方法を採用したのです。 ややこしいのは病院に救急搬送をされた人が新型コロナ陽性であるということが発見された時です。 この時の操作は複雑ですので図を見てください。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20221003_2_d/fil/message20021003_01.pdf

 

 次に療養期間の短縮ですが、 その対象者の一部にウイルスがまだ残っていて人にうつす確率が高い人がいることは前に述べたとおりですが、 オミクロンBA.5がこうも流行っていては、 そういう潜在的感染者予備軍が世間にいっぱいいるということでしょうから、 陽性が顕在化した人の療養期間だけを全部について延ばすということはやりすぎでしょう。

 しかも、 もしその対象者が病院の関係者だったり、 高齢者福祉施設等の従業員だったりしたら、 彼らの出勤によりそれら施設に新型コロナが引き入れられ、 そこにいる高齢者や、 病人にうつった時のリスクはとても深刻です。

 したがって、 これは法律に基づく命令ではありませんが、 そういう施設に新型コロナが入り込まないよう、 対象者は従来通りの期間が経過しないうちはそういう施設に立ち入らないよう、 従業員たる対象者とその使用者である施設側の双方にお願いをすることにしました。 これで高齢者や体の弱い人の安全はかなり守れると思います。

 これらの和歌山県の対応とお願いは、 図示すると次の通りです。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20221003_2_d/fil/message20021003_02.pdf

 和歌山県は、 県民に対して尾身さんと同じでいいわけがありません。 県民の命は実際の行動、 工夫によって守らなければなりません。 したがって政府の決定に伴って生じるリスクを避けるため以上の工夫をして県民の命を守ることにしました。

 

和歌山県知事 仁坂 吉伸

2022年10月 9日 (日)

和歌山通信より、新型コロナウイルス対策92号―その①

 創意ある優れたオミクロン対策を講じている和歌山県のオミクロン対策92号を2回に分けて紹介する。

 

 令和4年9月8日、 岸田総理がコロナ対策のうち保健医療行政に関する制度改正を発表し、 新制度は9月26日から施行されることになりました。 それ以前、 全国知事会の要請を受けて、 8月24日、 岸田総理が、 それぞれの県の方針で、 コロナ患者のいわゆる全数把握を廃止して、 高齢者や病気のある人など重症化リスクの高い陽性者のみを報告の対象とし、 残りは保健所などの公的機関への報告をしなくてもよろしい、 としてもよいという決定をされてから、 今回の決定はその続きということになります。 今回は都道府県の任意ではなく、 全国一律にそうするということなのです。

 そもそも、 これは何じゃということを理解している人は少ないと思われますので、 制度の背景から説明しますと、 以下の通りです。 まず、 コロナは感染症法の新型インフルエンザ等感染症の2類相当ということになっていまして、 コロナの陽性を確認した医療機関は保健所などに必ず報告をしなければならないと定められています。

 その報告は、 厚労省の作ったHER-SYSというシステムへ入力を要しますが、 この入力事項がやたら細かく、 入力は原則的に医療機関など陽性を発見した者が行わなければならないので、 これは大変な負担になっていると言われていました。 医療機関は患者の命を守ることが本務なのに、 こんな報告に多大の時間を要していては本務に力が割けないではないかということです。

 しかし、 考えてみたら、 そもそも入力の項目が多すぎるのをまず簡単にしたらいいのにと誰でも思うことを最近までやってこなかったし(6/30簡素化)、 入力を現場の医師にやれと命ずる代わりに、 医師の労力軽減のために誰か別の人ないし組織がこれを肩代わりしてやれば済むことではないかと考えるのが当然の流れであると思います。

 そういう工夫をしないで、 大変だ大変だと特に感染症法の元締めである国や県が騒ぐのは、 そもそもそういう人たちの職務怠慢か想像力の欠如だと私は思います。 現に和歌山県では全数把握のおかげで大変だ、 不都合が起こっているぞという声はありませんでした。

 何故ならば、 さっさと県が工夫して、 保健所に生のデータを出してもらえば、 面倒な入力は保健所で肩代わりします、 それも保健所の職員が疲弊しないように保健所業務支援センターという組織を位置付けて、 入力は専門業者が行っているので、 問題は生じていませんでした。

 むしろ問題は、 全数把握の廃止を無理にやると、 クリニックなどコロナ対策に協力してくれている人々に迷惑がかかり、 新型コロナ患者の入院を受け入れている病院の入院調整がしにくくなってしまうという問題が生じることなのです。

 何故ならば、 新型コロナの陽性患者を発見してくれたクリニックは、 それまでは保健所に報告しておけば、 その後のその人のケアは保健所が行ってくれていたのに対し、 保健所に届け出ないこととなって、 その患者さんが診察時は軽症であったので自宅療養をしていたらその後悪化したとき、 その人を入院させるかどうかを判断し、 入院の手配をしないといけないことになりますが、 全体を見ていないクリニックの先生方がそんな責任を負わされたってできるわけがないということになるからです。

 入院調整は大変です。 病床には限りがある上に、 特にICU、 HCUなど命の危ない重症者の命を守るための病床は特に限られており、 誰を入院させるかのトリアージは本当に難しいからです。 感染症法がなく、 保健所のないヨーロッパなどで、 新型コロナの初期のころ、 入院調整がうまくいかなくなって死ぬ人が続出したことを、 その映像とともに覚えておられる人がいるでしょう。

 和歌山県の保健医療行政はこの困難な仕事を全部引き受けて、 何とかやりくりをしてきたのですが、 それが保健当局に情報が入らないとできなくなるということが、 お分かりになることと思います。

 したがって、 和歌山県は8月24日時点の任意の時は、 全数把握を続けるという立場を維持しました。 あれだけ全国知事会で多くの知事が全数把握の廃止を叫んだのに、 政府の決定があった時直ちに全数把握をやめると決断したのは、 全国知事会の意見を集約して政府と渡り合った鳥取県はじめ4県にすぎません。 (後で少し増加)

 あれだけ皆で主張して平井会長に全数把握廃止の代弁の労を取らせた多くの県はどうなっているのかと私は思いました。(鳥取県は、 和歌山県のように、 全数把握でも何ら不都合なく日常的な業務を果たしていたのですが、 全国知事会を代表して全数把握廃止を政府に要求した手前、 自らが全数把握をやめないと示しがつかないと、 廃止に踏み切ったのは気の毒でした。 )

 このように多くの県は自らの意思で全数把握を続けていたのです。 しかし、 どういうわけか9月8日に岸田総理が下した決定は全国一律の全数把握(全数届出)の見直しでした。
 

 いつも情報をいただいている東京大学名誉教授の黒木登志夫先生は「総数把握は疾病対策の基本。 総数把握が医療逼迫の原因のような乱暴な議論が専門家会議と政府から出てくること自体が驚きで、 総数把握が困難なら、 その原因を探り、 改善することが専門家の責任である。 簡略化とデジタル化で問題は改善される。 」と言われ、 また「総数把握をやめた5つの県では実効再生産数も年齢別感染者数も出せない状況になっている。 」と指摘しておられます。 

2022年9月 4日 (日)

和歌山通信新型コロナ対策91号

 和歌山県知事は下記のメッセージのように新型コロナウイルス感染者の全数見直しはしないと発表した。


令和4年8月29日

★☆★☆★ 目次 ★☆★☆★

◆ 知事メッセージ

新型コロナウィルス感染症対策(その91)-全数把握の見直しせず-

 8月24日に、 政府は新型コロナウイルス感染者の全数把握の見直しをすることとしました。 新型コロナの陽性が判明した時点で、 医療機関は、 すべての患者について発生届を保健所に提出することが法律で決められていますが、 現在の感染状況では、 この発生届が医療機関や保健所の負担になっているという意見を踏まえて、 緊急避難措置として、 都道府県の判断で、 発生届の対象を全員でなく、 高齢者や重症化リスクのある患者などに限定できるというものです。

 たしかに、 発生届を書いたり、 HER-SYSというシステムに入力したりするのは手間がかかるので届出の対象を限定すると、 その負担は楽になりますが、 逆に、 別の混乱が発生し大変になることが多いと考えたため、 和歌山県では今まで通りにすることに決定しました。
 その理由は次のとおりです。
 まず、 お医者さんの協力についてですが、 医療機関でHER-SYSに入力してくれているところがあります。 発生届の対象を限定することで、 入力の手間は減るかもしれません。 しかし、 実際に、 入力することによって、 保健所がきちんと感染者をケアする、 つまり、 どこの誰が感染していてどうしているということが分かる状態でなければ、 その人が後で悪化した時に、 もともと診察した医療機関へ駆け込んで来ることになると、 そこでお医者さんはオタオタすることになります。 その人は悪化しているので、 どうやって入院させようとか、 全部考えないといけない。 大変な労力と責任を被ることになります。 そうなると大変なので、 入力する方がマシだと言うお医者さんの方が多いでしょう。

 二つ目の理由は、 保健所についてのものですが、 保健所も今、 お医者さんが自分で入力をしてくれないところは、 発生届の情報を集めて、 保健所業務支援センターに委託しており、 少し時間がかかりますが、 そこで入力してもらっています。 だから、 保健所が入力事務で大変になっている訳ではありません。 この高齢者は大丈夫か、 入院する必要があるのか、 そういう医学的なことを考えるサブスタンスの仕事をきちんとやっています。 それが、 入力をしないようにすれば、 サドンアタックが発生する。 つまり、 自分たちが把握していないところで、 急にコロナのものすごく重篤な病人が出たとなったら、 この人をなんとか入院させないといけないと慌てることとなる。 それが、 保健所にとってものすごく負担となります。 初めから、 我々のように、 苦労しながらきちんと患者の情報を把握して、 どこに誰がいるから、 大丈夫ですかとか、 熱がものすごくあったけどちょっとは下がりましたか、 というようなことをやっていたら、 この人は多分、 入院させなくても大丈夫というような見込みが立っていくでしょう。 そういうことの見込みが全く立たない状況で、 いきなり救急搬送される訳です。 これは救急の逼迫という大変な事態になるので、 やめてもらいたいというのが、 現場及び我々の保健医療行政のヘッドクォーター、 野尻技監のチームの声です。 だから、 真面目にきちんとやっているところからすれば、 手抜き工事をすれば後でしっぺ返しを食らう、 ということになるというのがあります。

 三つ目の理由は、 これは必ずそうなるという訳ではないですが、 今回の見直しにおいても、 感染症法の2類相当に変わりはないから、 お医者さんで陽性ですと言われたら、 届け出はされないけれど、 従来どおり、 その人についてはきちんと家にいないといけないというような柔らかい義務がかかります。 その時に自分はきちんと保健所に把握されているとなると、 ちゃんと義務を守らないと後で叱られるという感じになりますが、 把握されていない状態であれば、 症状もそんなにないし、 陽性だけど今日は外出してもいいのではないかということにつながりかねません。 そうなるとは断言できないけれど、 なる方に一歩近づきます。 だから、 もしそうだったら、 それは感染の拡がりを助長することになってしまいます。 だから、 あまりよろしくないということもあります。

 このような理由で、 和歌山県は、 今のところ感染者数が多く、 保健医療行政はしんどいけど、 全体として何とかしのいでいるので、 今の制度を変えるつもりはありませんということです。

 さらに、 すでに和歌山県は工夫しています。 かつてのように、 全員に対して、 保健所の人がいちいち指令して、 あなたが濃厚接触者ですとか、 こちらで検査しますので来て下さいというようなことが、 なかなかできなくなっているので、 いろんな工夫をしています。

 一つは、 お医者さんの権限で、 検査をしなくてもみなし陽性として、 例えば、 陽性者の同居家族など濃厚接触者に相当するような人で症状がある人は、 陽性と見なして隔離してしまおう、 この人はみなし陽性ですと届けてしまおうというのがあります。

 二つ目は、 乳幼児や高齢者、 基礎疾患のある人以外で陽性が判明した人は、 保健所の聞き取りではなく、 自らスマホを使って、 自身の基本情報や毎日の健康状態を報告してもらう。 このように、 感染者の方に少し働いてもらって、 秩序を作っていくということをやっています。

 三つ目は、 医療の逼迫を軽減するために最近始めたのですが、 体調がちょっとおかしいなという人がWebでセンターに連絡して、 抗原検査キットなどを送ってもらい、 自分で検査をしてもらう。 それで陽性と出たらWebで申請して陽性登録するというようなことをやってもらっています。

 このように、 命を救うという保健所の機能が大事なところはきちんとできるように、 工夫してやっています。 だから今、 大変ではあるけど、 この工夫で何とかなるのではないかというのと、 仮に、 手抜き工事をしたら、 余計に後で大変になるということなので、 政府がお勧めしてくださったけれど、 それには乗りませんということです。 この間、 立派な業績を上げている専門家の先生が、 政府の専門家と政府の「全数把握」廃止を感染症対策の常識に反するという批判をしておられましたが、 少なくとも和歌山県は、 こういう先生方にも批難されなくてよかったなあと思っています。 県の医師会も病院協会も了解してくれています。 県によっては「全数把握」をやめるという方向に舵を切った所もありますが、 おそらく何らかの理由があってそちらの方がよいとそれぞれの知事が判断されたのでしょう。 願わくば、 「全数把握」の廃止の名のもとに、 この際、 報告や入力の廃止のみならず、 面倒で大変な保健所の感染防止対策そのものを限定してしまおうという動機に基づくものでないことを祈ります。 その頑張りがなくなれば、 感染は止まらなくなり、 元気な若い人々はそれでよくても、 体の弱い人で命を縮める人が増えてくると思われるからです。

 報道によりますと、 9月には全国一律でこうしなさいと国が決めて通知するという予定だそうです。 しかし、 和歌山県の状況は上記のとおりですから、 今、 「全数把握」で十分回っているのを、 無理やりやめさせて、 上記のような混乱を招かざるをえなくなるのだけはやめてもらいたいと思います。

和歌山県知事 仁坂 吉伸

 

2022年8月26日 (金)

和歌山県コロナ対策(90号)―その3

 最後に4つ付け加えたいことがあります。

 その1つは、 和歌山県では保健医療の現場が必死で頑張ってくれていますので、 新型コロナの病気としての実態がよくわかります。 その現場からどうもBA.5はBA.2より重症化リスクが少し強いのではないかという懸念が寄せられています。 若い人は大したことはないという見解が多数ですが、 若い人でも酸素吸入を必要とする人が少しずつ増えています。 肺炎が結構出ているということです。 時には、 うんと若い人も重篤化する例も見られます。 したがって、 あまりこのオミクロンBA.5を甘く見ないほうが良いと思います。

 その2つは、 今回も政府の薬事審は塩野義の経口薬を承認見送りとしました。 私はプロではありませんが、 たいして効かない風邪薬や胃腸の薬などがある中で、 本当に今困っている新型コロナの薬を効くかどうか自信が持てないという点をそんなに重んじなくてもよいのではないかと思います。 重い副作用が出るのは絶対に見逃してはいけませんが、 あんまり効かないかもしれないので、 効かない薬を承認した責任は取りたくないというような態度は、 新型コロナのこの惨状の中では、 本当にやめにしてもらいたい。 本当に効かなかったら、 人々が使わなくなって自然にマーケットから消えていくだけではないかと私は思います。 経口薬が簡単に使えるようになったら、 私は、 新型コロナの感染症の2類相当から5類相当もあり得るのではないかと思っているからこそ、 あえて苦言を呈したいと思います。

 その3つは、 政府専門家が、 この第7波では行動制限はしないと言っている時の態度です。 和歌山県はずっと感染の拡大防止は保健医療で対応するから、 県民には少々気をつけてもらいながらも普通の生活を送り、 経済活動も追及してくださいと言い続けてきました。 その間一貫して行動制限、 最後は飲食が核心だと言い続けてきたのは政府の専門家です。 だから、 今更という感もありますが、 行動制限を主張しないという見解は評価します。 しかし、 それなら、 かつ新型コロナがまだ怖いということなら、 もう一つの政策手段である保健医療行政に最後の防波堤として頑張ってください、 と言わなければ論理的ではありません。 ところがその方々が実際に主張しておられることは、 その保健医療行政の手抜きをしろということです。 私は何のためにこういうことをおっしゃっているか理解できません。 お仲間の保健所の職員やその親玉である地方行政のトップの責任を軽くするためにだろうかと疑います。 私もその行政のトップの一人ですので、 「ありがとうございます。 おかげで楽になります。 」と言わねばならないのかもしれませんが、 私は私のために仕事をしているわけではありません。 部下はこんなに大変で気の毒だけど県庁職員のために仕事をしているわけでもありません。 我々のクライアントである県民のために仕事をしているのです。 そのために責任も負っています。 したがって、 政府の専門家のおっしゃることは、 ありがた迷惑です。

 その4つは、 最近よく言われる保健所や医療機関が多忙を極めているので、 コロナの全数把握はもうやめにしようという議論についてです。 全数把握のために、 医療機関や保健所が厚労省の定めた結構詳しい様式に従って個々のケースをすべて入力しています。 その結果、 国でこの病気の動向がわかるわけです。 また、 そこから有効な対策の示唆も期待できます。 しかし、 一番大事なのは、 今そこにいる患者を救うことと感染の拡大防止を図ることですから、 報告業務に手がかかるので、 この本業ができないというのなら、 そういう「全数把握」を省略することは理解できます。 また、 少し意地悪すぎるかもしれませんが、 地方にいると、 そうやって集めた膨大なデータから有力な対策を政府の専門家が示唆してくれた記憶があまりありません。 宝の持ち腐れのような気がします。 それなら、 そこは手抜きをしてもよい。 平井全国知事会長が日本医師会とともに政府に申し入れたのはこういう趣旨だと思います。 しかし、 そこに私は1つ重大な懸念があります。 それは、 この「全数把握」という言葉の意味です。 その意味がこれまで私が述べてきたような意味ではなく、 「感染症法の大事な政策主体である保健所、 保健行政がコロナの感染者の全員をもはや追わない、 重症者だけ相手にする」というように考えて「全数把握」はもうやめるというように言っているとしたら、 これは大問題です。 コロナはうつる病気ですから、 はじめから重症者とそれ以外とに分けられるはずがありません。 はじめは軽く、 そのうち重症になるのです。 また軽いコロナ患者も放置しておくと、 人と接触してどんどんコロナの感染者が増えていきます。 これでは、 本当に困ります。 したがって我々は「全数把握はもうやめる」ということの意味を厳しく追究する必要があります。

 以上、 またいろいろと書き連ねてきましたが、 和歌山県も感染の急増に本当に大変です。 全面的行動制限はしませんが、 それぞれの県民の方に守ってもらいたいということは次のように熱心に訴えています。 どうぞよろしくお願いします。

  以上は和歌山県仁科知事のメッセージ

2022年8月24日 (水)

和歌山県コロナ対策(90号)―その2

 こういう考えはいろいろと方法が違いますが、 「新型コロナを感染症法の2類相当から外して5類相当にせよ」という意見だったり、 もう「本県では保健所から積極的疫学調査や濃厚接触者の特定を行うことは基本的にしません」という宣言であったりと色々です。 しかし、 こういう動きは、 将来いくつかの条件が整ったら、 是認されるべきと私も思いますが、 今の段階では次の4つの理由で危険です。

1.もう保健所の関与、 隔離などはいらない、 という人はこの病気がうつった人を救うことしか考えていなくて、 うつった人が他の人にまたうつす可能性が高いということを忘れていると思います。 確かに、 うつっても元気な若い人々はめったに命の危険はありません。 しかし、 その人とうつした可能性のある人に適切に自己隔離しもらって人にうつさないようにしないと、 感染はいくらでも拡がっていきます。 そうすると、 その中には体の弱い人、 高齢の人もいるので、 命が失われていきます。 医療がひっ迫するのは保健所がいちいち関与して医療機関のすべてを使えなくしているからだと実態を知らない人が時々言いますが、 いくら保健所の関与を排しても、 感染者がとめどもなく拡がれば、 一定の確率で病院で治療をしないといけないような人も増えてきます。 そうすると医療ひっ迫は加速します。 また、 新型コロナはものすごい感染力なので、 保健医療行政が頭を下げてお願いしないと新型コロナ患者を入院させてくれる病院などほとんど期待できないのが実態なのです。

2.一部の人は新型コロナはインフルエンザみたいなものだから罹ってもいいではないか、 あまり死ぬ人もいないのだからという主張をします。 しかし、 インフルエンザでも人は死ぬとは言え、 まだ新型コロナの致死率とインフルエンザのそれは違います。 体の弱い人やうんと高齢の人は、 罹ると亡くなる確率も高いのです。 私はそういう人は死んでもやむを得ないのだからもう新型コロナが社会全体に拡がってもいいんじゃないかとはとても言えません。

3.まだ有力な経口薬が拡がっていません。 新型コロナに罹ったら解熱剤の服用などの対症療法と、 外国製の経口薬や点滴によるコロナ薬の投薬など中々社会全体に適用しにくい方法で医療機関は対応しているのです。 「あ、 コロナか。 それならこの薬を飲んで安静にしていてください。 」というようにまだなっていないのです。

4.感染症法でも明らかなように、 新型コロナの感染防止の責任者は県行政を預かる県知事です。 うまくいかないときの責任は県知事にあります。 またその下で保健医療行政を担っている県の担当者、 保健所もその下で現場の責任を分担しています。

 この責任という重圧は大変なもので、 新型コロナがあまりしぶといものですから我慢の限界を超えて、 私ですらもう責任をかなぐり捨てたいという気持ちになります。 しかし、 戦争のとき国を守るべき軍隊が逃げてしまったら、 犠牲になるのは一般国民であるように、 保健医療行政が責任感の重圧に負けて職場を放棄したら、 困るのは県民、 国民であります。 公務員はそういう困難な時でも県民、 国民を守るために存在するのだから、 これは逃げてはいけません。 もしそれでも「もう駄目だ、 逃げよう」となった時に、 自ら戦線を放棄して逃げたら人に指弾されるでしょう。 その時は、 より高位の人に逃げて良しと認めてもらうのが得策です。 逃げろと命令してもらうのが一番良いのです。 今一部の県や政府の周りにいる同じ「村」の住民である専門家の方々が言っていることは、 まさにこのことのような気がします。 そして、 現場を死守している保健医療行政の職員が「上」の命令で撤退したら、 新型コロナは今の何倍ものスピードではびこり、 国民や県民で泣く人が増えるでしょう。 そしてその怒りは一番上の人、 すなわち、 首相や政府に向かうと思われます。

 事実ずいぶん前に医療ひっ迫を解消するために保健医療行政の関与を縮小して、 新型コロナ対応をそれぞれの医療機関に任せる方向に舵を切った県で、 公表感染者をはるかに超える把握されていない感染者がいっぱいいるといわれているものも含め、 感染は爆発し、 医療ひっ迫は解消されるどころか病床使用率が100%に近いぐらいの大変な状況に達しているように報じられています。 さらに言いたくないけれど、 そうして多く見逃されている感染者がその県内に留まるはずがありませんから、 保健医療行政が死にそうになりながら頑張っている他県の人々に感染を拡げているということは明らかですので私はやるせない気持ちでいます。

 

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