新型コロナウイルス

2022年4月25日 (月)

和歌山通信 「新型コロナウイルス対策(87号)―その2―

(1)いつも言っていることですが、 図1は和歌山県で行っている保健所への応援体制です。 新型コロナの感染防止のためには積極的疫学調査を行う保健所機能が多忙でパンクしないようにすることが大事です。 このため和歌山県では保健所、 とりわけその中でも知識と技術をもってこれにあたる医師、 保健師、 看護師、 検査技師のようなコアの部隊が手いっぱいになって機能不全にならないように、 コアではない業務はどんどん外部の人を動員したり、 手伝ってもらったりしています。

(2)また、 新型コロナが陽性と分かった人も、 今は感染者数が多すぎて、 以前のように全員入院は不可能です。 そうすると自宅療養や一部ホテル療養をしていただくことになるのですが、 容体の変化があった時、 入院した時同様に迅速に対応する必要があります。 したがって保健所による十分な症状チェックがいるのです。 また、 新型コロナ専門病院に入院しなくても必要な薬を投与する必要も生じます。

 そこで和歌山県は新型コロナ専門病院以外にも各地の医師会と協力関係を結び、 自宅療養者に対して、 担当医を決定し、 診療の依頼もしています。 したがって、 保健所が直接患者の症状をフォローする場合に加えて、 この担当医が患者の症状をフォローしてくれることになり、 容体が増悪した場合は連絡を受けた保健所が直ちに入院措置をするということにしています。

 また、 一時ものすごい数の感染者が出て、 保健所が新規感染者の積極的疫学調査に入るだけで手いっぱいという時がありました。 こういう時は医師会にお願いして、 クリニックの医師が直接患者を往診しなくても、 電話などで容体確認をしてもらうという制度を作りました。 新型コロナは感染するので、 医師の方も往診して患者に直接あたるというのは少々自信がないという時期もあったものですから、 そういう時でも少しでも保健所を助けてもらおうという趣旨でそういう制度も作りました。

 

(3)また、 オミクロン株は本当に感染しやすいので一般の病院や高齢者施設などでクラスターが発生することがありました。 従来なら、 感染者だけを新型コロナ専門病院に入院させて残りの人にうつらないようにするということをしてきましたが、 感染者が多い時は全員入院は無理で、 容体が心配される人だけにすぐ入院していただくという方式しか取れません。

 残りの人々は施設の中にいてもらいながら、 うまく隔離するということが必要になります。 しかし、 新型コロナ専門病院と違って、 一般の病院や高齢者施設側にそのための十分な知識がない時もあります。 そういう時はクラスターが発生した施設に対して、 県から感染管理認定看護師、 医師等を派遣して隔離の方法などを指導してもらうことにしました。

 また、 一般の病院や高齢者施設で療養する新型コロナ患者に対しても、 悪化を防ぐには感染初期の段階で中和抗体療法など早期治療を施したほうが良いという場合があります。 従来は、 このような専門的治療は新型コロナ専門病院に入院してからそこで行うということでしたが、 和歌山県ではかかりつけ医等による施設への往診、 経口抗ウイルス薬、 中和抗体療法を含む早期治療の実施も道を開いてどんどんできるようにしています。 それを示したのが図3です。


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2022年4月24日 (日)

和歌山通信から「新型コロナウイルス対策第87号」―その①―

 メルマガの和歌山通信が届いた。新型コロナウイルス対策87号だった。第6波への和歌山県の対応とワクチンの効力−が載っていた。

 和歌山県の新型コロナウイルス対策は大変参考になる。これまで87回も知事メッセージを書いて県民に知らせているがその努力も敬服に値する。

 知事は、どういうことをしているかは地元では積極的に情報開示をしているのだが、 人口が少ない県の出来事はどうしても全国メディアの報道には採用されないので、 全国に発信できず、 残念な気持ちもあると書いている。

 素晴しい取り組みをしてそれを情報公開しているのに、メディアが取り上げないので知られていないのはもったいないことである。それで私は参考にと思ってブログで紹介をしているのだ。

●以下は和歌山通信から

1.オミクロン株の猛威は消えていません。 まん延防止等重点措置の終了(令和4年3月6日)から、 和歌山県では対策の基本は再び和歌山方式に戻していますが、 一言で言いますと感染拡大防止には保健医療行政が立ち向かうから、 県民の皆さんは特定の注意事項を守っていただく以外は特に行動の制約はかけません、 ということです。 3月6日の後もだんだんと感染者が減ってきて、 3月22日には新規感染者の発表が78名と久しぶりに二桁に下がり、 これからはと期待を持ったのですが、 すぐリバウンドして、 現在も200人台と300人台を行ったり来たりしています。

大阪という大都会に近く密接な交流があるとはいえ、 これだけ頑張って保健医療行政に取り組んでいるのに本当に手強い相手です。 人事異動、 卒業、 入学、 お花見など人の交流が盛んになったからかもしれません。

 しかし、 和歌山県では、 長々とコロナ対策が続き職員は本当に気の毒ですが、 様々な工夫をしながら、 保健医療行政と医療の崩壊を防ぎ、 高齢者、 基礎疾患のある方が新型コロナで命を奪われないように守っています。

 まず県民に対しては、 先述のように、 あまり行動の制約はしないのですが、 次の3点だけはいつもお願いをしています。
  1 マスク、 手洗いなど基本的な感染予防手段の励行
  2 大勢での密な飲食などは抑制的に
  3 少しでも症状がある人は通勤通学を控え、 すぐにクリニック等で新型コロナの 診断を

 また、 最近マスコミで主として人口の多い大都市圏の県で、 第6波に対応して、 保健行政や医療を守る工夫が報じられていますが、 和歌山県では、 もはや全員入院は実行不可能だから、 それに代わって今報じられる措置をかなり以前から既に実行しているなというものがほとんどです。
 どういうことをしているかは地元では積極的に情報開示をしているのですが、 人口が少ない県の出来事はどうしても全国メディアの報道には採用されないので、 全国に発信できず、 残念な気持ちもあります。

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2022年3月21日 (月)

和歌山通信 新型コロナ対策(85号)ーその④―

2.コロナによる死亡

 オミクロン株はあまり重症化しないので、 季節性のインフルエンザみたいなものだ、 風邪でも人は死ぬのだから、 もはやコロナは怖くないという人がいますが、 コロナによる死亡数は次の表1のとおりであって、 致死率は当初の1.00以上と比べると、 随分下がってきているものの、 オミクロン株全盛の2022年でも0.13%あり、 季節性インフルエンザの致死率は0.02〜0.03%と考えられることから、 コロナの致死率はインフルエンザより一桁高く、 やはり甘く見るのはまだ早いと思います。

 表1

 https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20220315_d/fil/h1.pdf

  もっと多くの手軽なワクチンが出回り、 よく効く経口治療薬が安価に利用できるようになったら、 話は変わってくると思いますが、 しばらくは保健医療行政が感染症法に基づく感染防止措置をきちんと遂行し、 国民の皆さんも細心の注意を払いつつ生活していく必要があると私は思います。

 また、 最近の死亡事例を見ていますと、 かつては保健医療行政がパンクした県で放置された人が若年層も含め何人も犠牲になって亡くなったという例があったのに対し、 今回は高齢者や重度の基礎疾患のある人が主として亡くなっているという状況です。

 和歌山県でももちろんそうで、 極端に体の弱かった30代の方がお一人亡くなられたほかは全て70代以上、 それも80代、 90代の方が亡くなられることが多いという状況です。 さらに言うと、 これまでの死亡者はコロナが悪化して肺炎になり、 それが悪化してとうとう亡くなったというケースが多かったという感がありますが、 オミクロン株の猖獗(しょうけつ)を極める2022年はうんと高齢の方や重い基礎疾患がある方が不幸にもコロナにかかってしまい、 そのような経過をたどることなく、 すぐに命をなくされてしまうというケースがこれまでと比較して多いという印象です。

 もっと言うと、 国の言う重症者でもなく、 和歌山県の言う重症者(酸素を吸わなければならない人)でもなく、 コロナと分かってすぐ亡くなる方がそれなりにいらっしゃいます。 どこかのマスコミで「軽症コロナ死」という言葉を見ましたが、 全くそういう印象です。 心からお悔やみ申し上げます。


3.ワクチンの効果について

 オミクロン株に関しては、 ワクチンを2回打っている人にもどんどんうつるし、 3回目を打った人でも結構うつった人がいます。 そうするとワクチンを打っても打たなくても同じではないかという議論も出るでしょうが、 和歌山県の知見に関する限り、 それは違います。 以下、 データで示します。

 本件は再感染に関するデータではありますが、 ワクチンを打っていない人は再び感染をした人のなんと50%も占めているのです。 県民中、 未接種者の割合は2割程度と思われることから、 やっぱりワクチンを打っている人のほうが感染しにくいということは生きています。

  次に、 これもサンプル数は少ないのですが、 3回目の接種をした人のs抗体を調べると、 2週間ぐらいで急増し、 多くの場合、 万単位で増加していることがわかりました。 それでも3回目を打った人でも感染した人もいて、 それも全くの例外とは言えない程度の状況ではありますが、 3回目を打っている人で重症化した人は、 ただの1人だけ(たくさん酸素を吸っている人で、 国の基準では中等症に分類されます。 )で、 亡くなった人はいません。

 明らかにワクチンの3回目の接種は人々の重症化を予防し、 命を守るという効果はあると思います。 したがって、 早く3回目の接種を完了しようと、 県市町村で様々な工夫をしながら頑張っています。

 以上、 和歌山県で実際にコロナと戦っている保健医療行政から得られた知見をもとに、 言いうることを申し上げました。

  和歌山県は以上のように保健医療行政をしっかりと法の定めの基本に忠実に遂行していますが、 それによって、 県民生活の維持が他県より出来なくなっているということはありません。 感染が少ないということは、 それだけ県の経済への打撃が少ないということだし、 コロナにかかって、 又は濃厚接触者になって動けなくなる医師や看護師が少なくて済むので、 医療活動の継続性もその分保たれるということです。

 むしろ、 保健医療行政をしっかりやることによって県民生活と経済活動への束縛はできるだけ少なくするという政策割当(これが本当の和歌山方式だと思っています。 )を基本としています。 政府の専門家と全く逆のことをして、 そこそこ他の県に比べるとしのいでいます。 とりわけ、 和歌山県は大阪府に隣接していて、 そこからの感染の影響に耐えながらということですから、 本当は保健医療行政の奮闘は並大抵のことではないのです。

  しかし、 我々は行政が仕事です。 県民を守るために行政が頑張らなくては何のための行政でしょうか。

 といっても和歌山県も感染があまりにもひどく、 もう何でもすがるということで、 まん延防止等重点措置の対象にも、 政府に要望してさせていただいて、 それが解除されたばかりです。 本当にこのオミクロン株は恐ろしく、 いやらしい。 さらに力を合わせて戦いましょう。

 和歌山県知事 仁坂吉伸

 

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2022年3月20日 (日)

和歌山通信新型コロナ対策(85号)ーその③―

仁坂知事のメルマガより―③ー

 なぜならば、 このページの保健所の対応は、
Day1:受診
Day2:発生届受理
Day3:積極的疫学調査 2次感染者を濃厚接触者に特定

とあるのですが、 これは受診をして陽性となった人を一日は放っておくという前提です。 どうしてこんなことが正当化されるでしょう。 陽性者はすぐ何らかの隔離をしないといけないし、 直ちにヒアリングをして濃厚接触者を割り出して、 この人々にとりあえず行動を自粛してもらい、 すぐにPCR検査などをしに行かなければ、 オミクロン株は足が速いのですから、 どんどん他の人にうつってしまうではありませんか。

 和歌山県など真面目に必死で頑張っている県は、 こんなことはしていなくて、 少なくとも発生届を受理したDay2には保健所が積極的疫学調査をかけていますし、 最近はPCR検査や抗原検査の結果が即日わかるケースもあるので、 その時はDay1で、 すでに積極的疫学調査をかけています。 (もちろん、 いつも言っているように、 あまりにも感染者が多くて、 スピーディに積極的疫学調査のできない県や保健所もあるでしょうから、 それを責めるのは酷というものですが、 だからと言って、 阿南先生提出資料にあるような、 初めからゆっくりと構えている保健所の行為を当たり前と考えるのは誤りです。 )

 この資料は、 こういう前提の下、 最早オミクロン株に対しては積極的疫学調査は無効なので、 意味がないと言いたいようです。 しかし、 それは以上のように破綻した保健医療行政を前提とした「トートロジー」としか言えない非論理的結論です。 私はトートロジーと申しましたが、 全国知事会を代表して政府の分科会の委員をしてくださっている知事会長であり、 コロナとの戦いで最も成果を上げている鳥取県の平井知事はこの資料の上記についてフェイクが入っていると表現し批判されておられます。

 この資料はさらにおかしくて、 5ページになると家庭内の感染が多いという記述がありますが、 その下では「・家庭の場合は限られた人数の集団なので、 3次4次以降の感染連鎖は生じにくい」とあります。 家庭で感染した人が、 どうして全部家庭に閉じこもり、 家庭外の人にうつさないといえるのでしょう。 さらにおかしいのは、 その下に「・家庭内濃厚接触者への行動制限の依頼は有効だが流行極期では全体に占める効果は限定的」とありますが、 感染の一番多い家庭内感染が流行極期ではどうして全体に占める効果が、 限定的となるのでしょうか。 論理が全く分かりません。

 さらに6ページには「濃厚接触者特定と行動制限が社会活動維持の弊害の要因になる」とあり、 7ページには「オミクロン株の感染拡大に際して、 従前の方法の踏襲が社会機能維持、 医療機能維持の弊害要素になっている」とありますが、 これなどは無茶苦茶ではないかとしか思えません。 おそらく濃厚接触者と特定されて活動できない人が増えたらいけないではないか、 特に医者がそうなったら大変だということなのでしょうが、 だからと言って感染しているかどうかの調査をし、 感染者を隔離して、 ほかに拡大しないようにすることをやめていいわけではありません。

 むしろ、 すみやかに調べて、 感染した人、 しているかもしれない人をできるだけ早く特定することによって、 そういう人の数を少なくして、 社会生活を維持するのが正しいのではないでしょうか。 医師の欠勤が問題だと言って、 コロナに罹っていようといまいととにかく医師は働けというのなら、 そのうち本当にコロナに罹っている医師がいて体の弱い病人にどんどんうつして回ったら、 高齢者や重い基礎疾患のある人がバタバタ死んでいくではありませんか。 (なお付言すると、 私は陽性者や濃厚接触者の隔離期間を短くすることには、 科学的根拠がある限り賛成です)

 最後の言葉は「作戦転換」です。 「感染蔓延期に最適化された対応への転換」だそうです。 それはいったい何なのでしょう。 もうどんどんうつって、 病院がひっ迫してある程度体の弱い人が死んで、 元気な人でもコロナで倒れて、 コロナで予定が変わっていろいろ大事なチャンスをどんどん失う人が出てもいいことにしようということなのでしょうか。
 かつて、 旧日本軍は敗北や退却のことを「転進」という言葉で飾りました。 今また同じ亡霊が出て国民を惑わしていると思います。

 この「阿南先生提出資料」のタイトルは『オミクロン株感染蔓延期における「濃厚接触者」に関する作戦転換」です。
 しかも共同提出者には、 政府の名だたる専門家の方々の名が並んでいます。 本当にそういう方々が、 この資料の科学性、 論理性に賛同されたのでしょうか、 私はそうでないことを願います。 そうであったら、 この国の将来を暗たんたる気持ちで案じます。

 

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2022年3月18日 (金)

和歌山通信新型コロナ対策(85号)より―その②―

仁坂知事のメルマガより―その②―
 
 和歌山県ではこれを徹底的に施設などに指導していますし、 オミクロン株が忍び込んでクラスターになる高齢者施設が続々と出たので、 そういうすべての施設に対処マニュアルを配布して、 感染防止に努めてもらいました。 また抗原キットなどを十分に供給するようにしています。 さらに、 そうは言っても、 医療や感染対策に素人の人ばかりの施設や非コロナ病院(新型コロナの患者を受け入れていなかった病院)では職員に十分な感染症対策の知識がないと思われますので、 図の中にありますように感染管理認定看護師や感染症の専門医が早期に出ばって行って指導するということにしています。 その方々が使命感に燃えて協力をしてくださっているわけですが、 心から感謝したいと思います。

 ところが政府の対処方針(2月18日)は、 このように変わりました。
 『地域の実情に応じ、 保健所による積極的疫学調査については、 医療機関や高齢者施設等、 特に重症化リスクが高い方々が入院・入所している施設におけるクラスター事例に重点化する。 』

 ものすごく危険です。 この病気がもう危険でないので、 いくら流行ってもいいではないか、 そうしようという国民的コンセンサスができればそうかもしれませんが、 今の日本は違うと思います。 国民はコロナの収束を願っているし、 政府や県がどう言うかにかかわらず、 コロナが流行っていることによる経済活動への抑止効果は十分働いていて、 こんなのはいくら流行ったっていいと思う人はあまりいないと思います。 さらに、 重症化率は少ないといっても、 感染者がどんどん拡がると、 重症者や死者の数も増えていくはずですし、 実際増えています。

 日本で感染を抑える効果を発揮しているのは、 欧米にはない感染症法と保健所の存在、 そしてそれによる積極的疫学調査の故です。 これがなかったら、 日本の感染者数はあっという間にヨーロッパのようになる、 すなわち一桁以上上がってしまうということになるでしょう。 (実際の数字を見て彼我の違いを考えれば一目瞭然でしょう。 )

 ところが、 政府は積極的疫学調査の範囲をクラスターの出ているところに限れと言いました。 とんでもないことです。 幸い地域の実情に応じてとあるので、 和歌山県をはじめ保健医療行政がそれぞれの県民の命を守ろうと頑張っているところはこんな方針には従いません。 そういう県と、 政府にお墨付きをもらったと積極的疫学調査をさぼり始めた県とでは、 おそらく今後の感染者数の推移が変わってくるでしょう。 そういう県の県民は、 命のリスクが保健医療行政が武骨に頑張っている県よりも高くなるわけですから気の毒です。 さらに言えば日本の中で実際に人々は結構動いていますから、 そういうさぼり県で感染が収まらないと、 せっかく頑張って感染を防止している県の県民にもどうしてもうつってしまいます。 迷惑な話です。

 では何故政府がこんなことを決めたのでしょう。 私は、 オミクロン株と戦ってうまくいかず、 疲労困憊している保健医療行政部隊を、 知事や県幹部がかわいそうだと思ったから始まったことだと好意的に解釈しています。
 

 実は私もそう思っていて、 現場で寝食を忘れて奮闘してくれている県庁の部局、 保健所などの部下のことを考えると心が締め付けられています。 それも毎日ずっとなので、 相当ダメージも受けています。 しかし、 私や県庁が守らなければならないのは県民であって、 県知事も県庁職員もそのためにいるのだから、 自分がしんどいからと言って職場放棄をすることは許されません。 もっと悪く考えると、 自分たちが有効にオミクロン株を防遏できていないことは自分の責任ではないということを言いたいのかもしれません。

 それで自分で自分の責任ではないと言うと格好がつきませんので、 国にもそれが正しいと言ってもらうお墨付きをもらおう、 そうすれば自分が十分な保健医療行政をできていなくても正当化されるということかもしれません。 でもそうなったら、 感染防止のマシーンがすっ飛んでしまうわけですから、 感染がとめどなく広がり、 そうなったら責任はお墨付きを出してそういう秩序を作った政府、 すぐれて総理大臣だということになります。 和歌山県民をコロナから守るのは感染症法でも特措法でも県知事なのだから、 自分の責任を政府や総理に転嫁して自分の身を守ろうというようなケチな気持ちは私にはありません。 おそらく全国の知事の大部分は同じ気持ちであろうと思います。

 でもなぜ政府があのような基本的対処方針を出すに至ったか、 それは政府の周りにいらっしゃる専門家の方々がそれを推奨されたからと言わざるを得ません。 ではそれが正しかったのか、 それが問題です。

 この問題が表に出てきたのは、 おそらく厚生労働省のアドバイザリーボードの議論の場であろうと思うのですが、 2月24日いわゆる阿南先生提出資料というのが出されました。 その4ページによると、 オミクロン株の感染の拡大を抑制することが困難だと理解するためのイメージが出ています。 このページの結論は「3次感染以降に連鎖している可能性が高く、 感染拡大を阻止できない」ということになるのですが、 実はこれは現実にオミクロン感染対応ができなくなっている保健所の積極的疫学調査を前提にしているからそうなるだけで、 言い換えると、 「対応できていない保健所を有する県は対応できない」ということを言っているだけなのです。 こういうのをトートロジーといいます。

 

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2022年3月17日 (木)

和歌山通信新型コロナ対策(その85)―①―

和歌山通信から、(仁坂知事のメルマガ)
新型コロナウイルス感染症対策(その85) 最近わかったこと


 オミクロン株の感染力の強さは驚くべきものがあり、 これだけ一生懸命にやっているのに、 すなわち保健医療行政も奮闘し、 病院やクリニックの方々も協力してくれ、 県民の方々も感染リスクの高そうな行動は極力控えてくれているのに、 感染者数がすとんと落ちません。 利用できる手段は何でも利用するという考え方で、 あんまり流行っていない夜の飲食店の時短までかけるというまん延防止等重点措置を実施すべき区域の公示も受けて(令和4年2月5日〜3月6日)きましたが、 それはもう卒業せよという国の決定で、 今は従来型の対応、 すなわち、 保健医療行政が感染防止のため頑張り、 県民の皆さんには安全な生活、 安全な外出を心がけて注意しながら行動していただく、 大人数の会食、 大勢が密になって行動することは止めよう等の注意事項以外は、 目的や行動の種類で抑制することは止めるという方式に戻しています。

 感染者は徐々に減ってきていますので、 療養終了の方の数は毎日新規感染者を上回りますので、 療養者数と入院者数は減ってきて、 療養者は3月11日現在で、 1031人、 入院者数は170人、 病床使用率は26.9%となっています。 また、 少し前、 保健所の陽性判明者へのファーストタッチが少し遅れ気味になったこともありましたが、 各方面から応援を出して頑張った結果、 随分改善されてきました。

 中々新規感染者が減らないというのは全国共通の現象のようで、 毎日発表される新規感染者数では和歌山は少ないほうから7〜8位、 たまに4位という日もある状態です。 このように比較的健闘している方だと思いますが、 それでも1日200人も新規感染者が見つかるという状況は全く楽観を許しません。 何かのきっかけで感染が拡がったり、 行政や県民の方々が手を緩めるとリバウンドということも考えられるでしょう。

 そういう事態ですが、 和歌山県はちゃんとデータを取って、 それに基づいて理論的に対策を進めようとは、 相変わらずしています。 最近は全員入院が難しいので、 データの取り方も制約されていますが、 陽性者全員の把握はできていますので、 科学的データとして使えると思います。

 すでに、 2月24日付けで「新型コロナウィルス感染症の県内発生について その15 〜第6波の現状〜」
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/d00203179_d/fil/kouhyou22.pdf
を野尻孝子技監の名で発表していますし、

 3月2日「新型コロナウィルス感染症の県内の第6波の現状」
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000906097.pdf
として野尻技監が厚生労働省新型コロナウィルス感染症対策アドバイザリーボードで披露しています。 また、 同じタイトルで、 3月3日に開かれた和歌山県主催の新型コロナウィルス感染症治療薬に関するWEB講演会でもレポートしています。
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/041200/d00203179_d/fil/kouhyou23.pdf

 これらはすべて県庁ホームページ等で見ることができますが、 その中の重要と思われる点を私からも報告申し上げます。

 

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2022年2月19日 (土)

検査キットが使わずに廃棄とは!!

 17日の朝日新聞社会面を見て驚いた。「学校 検査キット配られても 『使いずらい』期限切れ廃棄」という大見出しの記事があったからだ。

 新型コロナウイルスの検査キット不足が言われ、医療機関などで検査をしたくてもできない状況になっているのに、「使わずに廃棄」とは!!

 リードには、新型コロナの「第5波」に見舞われていた昨秋、政府が全国の小中学校などに配った抗原検査キットが、使用期限切れを理由に廃棄される例が相次いでいると書いてある。

 政府は昨年5月、大学や高校にキット配布を打ち出したのに続き、8月、幼稚園や少中学校にも配る方針を表明。11月までに約125万回分が配られた。

 小中学校に配られた80万回分の大半は今年1月末に使用期限を迎えた。文化省は活用状況の調査もせず、「各教委の判断に任せる」としている。その金額は28億円相当で、厚労省が調達し、文化省に移管したという。
中には医療機関に譲ったところもあるそうだが、ほとんどは廃棄されたらしい。

 検査キットをどう使ったらよいか分からず、とまどって処分されるというこの無駄遣い。安倍元首相が打ち出したアベノマスクに匹敵する大失策である。その分が医療機関など必要なところに配られていればどんなに助かったことが。これは岸田政権の大失政である。

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2022年2月16日 (水)

ワクチンと検査がコロナ対策の要というのに

 新型コロナウイルスの第6波が収まっていくのは何時頃なのか?テレビでは専門家という人たちがいろいろ予測している。3月の終わりごろには収まるという見方が強いようだが、こればかりはその時が来てみなければ分からない。

 第5波はうまい具合に急速に終わって行った。たまたまワクチン接種のタイミングと日本のマスクの徹底がよかったのかも知れないと思うが、世界中で日本の第5波減少については不思議がられているようだ。

 14日の羽鳥モーニングショーでは第6波の動向は3回目のワクチン接種と検査にあると指摘していた。

 その指摘は正しいと思うのだが、ワクチン接種については繰り上げを早くやるべきだと言われながら、政府はもたもたとしていて接種率はまだ低いままである。検査キットに至ってはこの期の及んで検査キット不足でどうしようもない。ドラッグストアでの検査キットもなくなったし、医療機関でもお手上げ状態である。また、介護関係や教育関係でも同様のことが起こっている。みなし陽性などというのや自宅療養などはもってのほかというべきである。

 新型コロナウイルスが始まって以来、PCR検査を強化するように言われながら政府はやって来なかった。抗原検査も同じである。欧米などでは徹底して行われてきたのに、日本政府はやろうとしなかった。そして今や検査キット不足だなどとぼやいている。これは政府の無能の象徴である。

 欧米は検査を徹底していても感染者が多いが。日本は検査をいい加減にしていても感染者が少ないので高をくくっているのかもしれない。しかし、検査をしっかりやってデータを集めておかないと、これからの感染症流行にきちんと対処できなくなるのではないかと危惧する。 

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2022年2月14日 (月)

ずさんな名古屋市の新型コロナウイルス対策

 新型コロナウイルスが猛威をふるい、死者数が2万人を超えてきた。我が愛知の感染者数も最高を更新している。感染したらどうなるのか。自宅で療養するほかないのかと心配していた。

 そんなところへ、知人の孫が感染したという情報が入って来た。大学生の男の子だがどこで感染したかはわからないという。風邪を引いたと思って医者に行たら検査をして陽性だとわかったそうだ。

 ただ、驚いたのは自宅で5日ほど療養するように言われ、自宅ですごしているという。一緒に住んでいる母親は濃厚接触者だが検査もないという。今のところ熱はないそうだが。知人の孫は大学が休みなので学校には行っていないという。

 無症状でも急に悪くなることがあるとテレビでは言っていたので、自宅療養でいいのかと思う。保健所からは何も言って来ないようだ。

 感染者が急増しているので医療の手が不足しているのであろうか。新型コロナウイルスに感染したら私のような高齢者はどうすればよいのか心配でならない。

 愛知県も名古屋市もどうしたらよいのかを周知徹底してほしい。和歌山県と違って実にいい加減でずさんだと思う。こんなことでは新型コロナウイルスはますます広がるばかりである。

 

 

 

 

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2022年2月13日 (日)

わかやま通信、新型コロナ対策83号より

 和歌山県庁メールマガジン 「わかやま通信」より、新型コロナ対策83号から一部コピペで紹介する。(筆者は仁科知事)

 最近のコロナ感染の状況と、 対策について皆さんにご説明申し上げます。
 

 まず、 一番初めに、 皆さんにお詫びを申し上げないといけません。 和歌山県は、 コロナの感染防止は保健医療行政で、 生活や経済を守るためには、 皆さんにあんまり制限を課さないようにということで、 そういう政策割り当てをしてやってきました。 その結果、 一方では、 大都市の近傍なのに、 感染者は少なく、 全員入院をきちんとできるので、 放置されて、 命をなくすような人は1人もいなかった。 一方、 経済の回復は、 多分、 全国で有数のレベルにあったと思っています。

 ところが、 オミクロン株が猛烈な勢いで感染を拡大いたしまして、 もうその原則ではやっていけないということになりました。 全員入院は無理となり、 現実的に対応していかないとしょうがないので、 自宅療養も今、 加味してやらしていただいております。 また、 不要不急の外出の自粛というあんまり言いたくなかったことも県民の方々に申し上げなければいけないことになっているし、 とうとう、 まん延防止等重点措置の対象区域にしてくださいということを政府にお願いせざるをえなくなりました。皆さんには大変ご迷惑かけてるというふうに思っております。

 その背景ですが、 感染の急拡大があります。


 第5波も大変だったんですけれども、 同じ縮尺にいたしますと、 もう全然大人と子供ぐらい違うというぐらいの感染者の多さが今、 襲いかかってきています。
 今から考えますと、 1月4日ぐらいに、 初めは帰省者からの感染が少々、 それから新年会でたくさん感染。 それから、 成人式の後の会合で結構うつりました。 また、 スポーツの遠征で大分ひろって来られました。

 そんなことで始まって、 初めは若者が多かったんですけれども、 割合症状は軽いぞという議論がありました。 しかし、 だんだん高齢者にもそれが広がってきておりまして、 重症化する人も結構多くなってます。 現在、 感染者数に比べると第5波の時よりも重症者の比率は低いけれども、 数としては、 肺炎になっておられる人がもうすでに2月4日の段階で95人います。 ICUに入っている人が1人。 これは国のレベルで重症ですね。 和歌山で重症と言ってるのは、 酸素吸入をせざるをえなくなっている人ですが、 これが32人もいます。 これは放置すると命が危ないということなんです。 今は夜中の救急搬送なんかが本当に大変というような状態になってるわけでございます。


 次に、 どういうところでうつったかということでありますけれども、 現在あまりに感染者が多いので、 昔みたいに全部わかるというわけではありません。 しかし、 半分ぐらいは大体推定できるということで、 説明しますと、 やはり家族が一番多いんです。 これは感染力の高いオミクロンですから、 1人がうつってしまうと、 家族中、 全部うつるということが結構あります。

 それから職場・学校、 友人・知人というのが多い。 飲食店も5%ぐらい、 飲食店ばっかりというわけではないのですが、 当初は特に大規模な会食が感染源というのが結構ありました。 それから、 福祉の現場、 医療機関、 イベント、 そういうところに満遍なく広がってるし、 県外からもらってこられる人も結構いるということでございます。

 それから、 当然クラスターも発生しやすいわけであります。 今回のオミクロンの第6波だけで、 クラスターが56件(2月1日現在)もある。 これを見ますと、 こども園・保育園。 子供のところに、 どうも感染がパッと広がる。 それから、 高齢者・介護施設関連と、 それから医療機関も高齢者が多いんですけども、 そういうところでお年寄りや体の弱い人にパッと広がる。 それから学校・部活、 クラブチーム、 そういうところで、 集団で感染するということも結構あります。 それから、 大人数の飲食なんかで、 結構以前は感染したので、 これも量的には多くなっているという状態でございます。

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