環境問題

2021年7月28日 (水)

改めて世界の異常気象を怖れる

 テレビや新聞の報道によると、ドイツとベルギーのアール川沿いでは二か月分の雨が一気に降り、大洪水に見舞われた。約200人の人が亡くなった。浸水しないはずの場所がすべて流されたという。
 

 中国では河南省で1000年に一度と言われる豪雨があり、鄭州市の地下鉄が浸水する映像が流された。地下鉄車内の人の腹まで水が来ていた。1時間で201.9ミリの雨は中国全土の観測史上最大だという。

 22日の朝日新聞は世界の異常気象を伝えた。

 オーストラリア南東部では3月、100年に一度という大洪水が起きた。中国最北の黒竜江省では6月に黒竜江が増水、55~75年ぶりの水位を記録した。米西海岸では、オレゴン州で森林火災が起き、東京23区の2倍以上が焼けた。 
 

 カナダ西部では6月に49.6度の最高気温を記録した。ロシアでは世界の他地域の2.5倍のスピードで温暖化が進むといわれる。昨年6月シベリア北部極寒の町ベルホヤンスクで史上最高の38度を記録した。シベリアでは熱波が原因とみられる森林火災も深刻だという。

 逆にスペインでは1月、各地で雪が降り、零下10度まで冷え込んだ。マドリードでは50年ぶりの大雪だった。

 日本でも毎年どこかで想定外の雨が降り、大災害が起きている。台風シーズンとなる夏になってこれから台風や突風などの被害が心配である。我が家は街中にあり雨は多分大丈夫だと思うが、突風が心配である。突風が来て屋根が吹き飛ばされるのを怖れる。

 気候変動による異常気象は今やグローバルとなり、上記で見たように世界各地で大災害を引き起こしている。トランプ前大統領は気候変動などフェイクだと一顧だにしなかったが、現実を無視する人間が大統領であったことが残念でならない。

 ここに来てやっと世界では温暖化対策、異常気象対策が検討されるようになったが、遅きに失した感がある。2030年になった時世界はどうなっているであろう?

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2021年4月25日 (日)

気候変動サミットに思う

 米国のバイデン大統領は、オンラインによる気候変動サミットを主催し、40の国・地域を招待した。中国・ロシアも参加した。中国は「今回のサミットが世界の気候変動対応の協力につながることを期待する」と表明した。

 トランプが米大統領であったらこのようなサミットはあり得なかった。彼はパリ協定からも脱退したのであった。

 地球温暖化、気候変動対策は世界が協力して進めなければならない喫緊の課題である。気候変動対策への動きが遅すぎた。世界各地で気候変動による大雨、洪水、逆に乾燥、山火事などの大災害が起きている。南極や北極の氷山が溶け、南半球の島国が消滅の危機にある。地球の寿命は後9年もないという人さえいる。

 2030年までに主要サミット参加国の削減目標は、米国が50%~52%、EUが1990年比で55%、中国は国内総生産あたり65%英国は1990年比78%である。日本は菅首相が46%削減を表明した。安倍政権のときは気候変動に後ろ向きであったことに比べれば前進したと言えるが、遅きに失したと思う。

サミットに参加した各国の首脳たちがリーダーシップをとって地球温暖化防止を1日でも早く進めて欲しい。 日本政府は、バイデン大統領、習近平中国主席などとともに世界の牽引車となって気候変動対策を進めて欲しい。

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2020年11月29日 (日)

海洋汚染と子どもの頃の買い物

  25日の朝日新聞「声」欄に「どう思いますか。レジ袋有料化」という記事があった。読んでいて、ふと子どもの頃のことが思い出された。

  一番上の子どもであった私はよく買い物に行かされたものであった。醤油と味噌は岸酒店に行った。醤油を買うときは1升瓶を持って行った。店には醤油の樽、酒の樽味噌の樽などが並べてあった。

  醤油は樽から一升桝に移して量を計り瓶に入れてくれた。酒も同じであった。酒瓶を持って行って樽の酒を買った。味噌は大きい鍋を持って行って目方を計ってもらった味噌を入れてもらった。味噌の時はしゃもじについて味噌を少しまけてくれた。今でも店の様子を何となくイメージできる。

  豆腐は岸酒店の近くに加藤豆腐店があってそこで作った豆腐や油揚げを買った。豆腐はやはり鍋を持って行って水槽に入れてある豆腐を買った。

  八百屋は通りを挟んで2軒向かい合ってあった。母は手前の山口八百屋と仲がよくて主にそちらを利用していた。野菜などの買い物は家から籠や風呂敷などを持って行った。

  魚は毎日勝浦や太地という漁港に上がった魚をおばあさんが売りに来た。頭の上にたらいの様なものを載せてそこに魚を入れてあった。魚屋が来ると鍋を持って出て買った。

 面白いのは太地というイルカやクジラが上がる漁港から来るおばあさんで、「イルカ要らんかのうし」と売り声をあげて売りに来た。呼び声が「イルカ(要るか)要らんか」と洒落になっているところが面白かった。子どもの頃の肉といえば鯨かイルカに決まっていた。

 あの頃は売る方も買う方も入れ物は自分の家のものであったので、今のようにレジ袋ゴミとプラ容器ゴミが出る心配は全くなかった。

 今は便利になった反面プラ容器など捨てられて海を汚すゴミが問題になっている。レジ袋廃止はよいことだがプラごみを減らすには微々たるものだと思う。プラ容器などをなくすことを考えなければ海洋汚染はどうにもならないであろう。

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2020年11月 4日 (水)

菅首相の「温室効果ガス2ゼロ2050年までに」について

 菅首相デビューの「所信表明演説」で意外だったのは、「温室ガス2050年ゼロ宣言」であった。安倍政権では目標の年を示さなかったからだ。

 国内メディアのほとんどが「温室ガス2050年ゼロ宣言」を大見出しで伝えるたそうだ。確かに地球温暖化による異常気象は地球そのものを危機にさらす喫緊の課題である。二酸化炭素の排出を減らし、植物を増やすしか解決の道はない。

 米国のトランプ大統領のようにそんなのはフェイクだと平気で公言し、パリ協定から脱退するというとんでもない指導者もいる。アメリカファーストで自国の産業のことだけを考え、温室効果ガスの排出を続けるのは、結局は自分の首をも絞めることになる。

 菅首相が「2050年まで」と期限を示したことは歓迎されれる。ただ、残念なのはその目標を達成するのにどうするのかという具体的道筋が示されなかったことだ。安倍政権より1歩前に出たというだけである。
 

 しかし、海外のメディアはこれが1番の目玉だと伝えたところが多かったそうだ。日本はこれまで、環境問題に後ろ向きだと国際的に非難されてきましたから、菅首相が「2050年までに温室効果ガス排出量をプラスマイナスゼロにする」と発言したことは「大きな進歩」だと受け止められたのだろう。しかし、厳しい指摘もある。

 Japan will become carbon neutral by 2050, PM pledges
(日本は2050年までにカーボンニュートラルになると、首相が宣言した:英紙ガーディアン)

 Japan Pledges Net-Zero Emissions by 2050 Without Clear Roadmap
(日本は2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを宣言したが、明確な計画は示されなかった:米ブルームバーグ通信社)

 「本当に実現する覚悟なら、2050年ではなく2030年を目標にすべきだ(Asia Times)」

※スマートニュースにあった「Jcast」を参考にした。

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2020年9月15日 (火)

使用済みマスクの回収と再利用をすべし

 11日の夕方のテレビニュースで、面白いニュースを流していた。パリでは街に放置されたマスクで溢れているというのだ。花の都パリで?ホント?と疑いたくなるようなニュースであった。

 フランス人はどうしてマスクのポイ捨てをするのであろうか。日本でもポイ捨てマスクを路上で見かけるが、そんなには多くないようだ。

 その捨てられたマスクを集めてプラ製品に再生することを考えた企業があって、その工場でマスクを再生している様子を見せていた。

 マスクをきれいに消毒して、機械で細かくして、それをもとにペットボトルやフェースシールドなどのプラスチック製品にしているのだ。

 マスクはプラスチックを使っているものが多いのでプラスチックにできるのだそうだ。

 その企業は政府と相談して、フランス中のポイ捨てマスクや使って不要になったマスクを回収する計画をしているという。

 そのニュースを見て、日本では使ったマスクはどう始末されているのだろうと思った。私の場合、燃えるごみと一緒に出しているが、考えてみるともったいないはなしである。フランスの企業のように回収してプラ製品として再利用できないのだろうか。

 日本ではゴミの収集が厳格なので、マスクを回収するすることは容易だと思う。フランスでやれているのだから日本でできないはずがない。マスクの回収と再利用をぜひ進めて欲しい。

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2020年8月14日 (金)

ゴミのポイ捨て

 11日の早朝のことである。いつものようにウオーキングに出かけ歩いていたら、広い道路の浸透桝の覆いの金具に、下の写真のような使い捨てライターが引っかかっているのを見つけた。

 誰かが要らなくなったライターと空のタバコの空き箱を捨てて行ったのだ。浸透桝の中に落とさずに、その上に捨てて行ったということは、自然に下の落ちると思ったからであろう。それとも網の目から中に捨てるのが面倒だったのかもしれない。

 タバコの空き箱はまだ紙だから、流れていくうちに柔らかくなり、破れやすくなるであろう。でも、ライターの場合はプラスチックや金属を含む固形物である。下水処理場に着くと、どうやって処理されるのだろうと思った。

 毎朝のウオーキングだけでも、必ず様々なものが道に捨てられているのを見かける。最近では1日に2枚ぐらいはマスクが捨てられている。ペットボトルとかコンビニで買って食べながら歩き、要らなくなったケース類もよく見かける。

 世の中にはゴミを道路に捨てていく不届き者が結構いるということだが、不思議なのは捨てられている道路の傍の家の人が取り除かないことである。立派な戸建ての家の前のゴミでもそのまま放置されていることが多い。

 江戸時代には江戸はきれいであったと、日本に来た外国人が書き残している。江戸には全国から人が集まり、暮らしたわけだが、江戸の町人たちは自分たちで街の清掃をしたのであった。家の前を掃除するときは、向こう三軒両隣を掃除したと言われる。だからきれいであったのだ。

 そういう良い習慣を持っていた筈なのに、現代になって失なわれてしまったのであろうか。残念なことである。

 それでも私の近所では妻や近所の年寄りは家の前を掃除している。高齢者以外は家の前の掃除をしない人が多いということなのか。せめてゴミを見つけたら拾うぐらいのことはしてほしいものだ。

 それでも日本は綺麗な方である。中国などではゴミ箱が設置されていてもゴミのポイ捨てが多い。日本はゴミ箱がなくても目に余るほどではないが、一人ひとりが気を付けてポイ捨てをなくしたいものである。
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2020年1月25日 (土)

ダボス会議での二人、トランプ氏とトウンべりさん

 スイスのダボス(Davos)で開催されている世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に21日、ドナルド・トランプ米大統領が登壇し、「悲観的な予言ばかりする」環境保護論者らを厳しく批判した。
 

 トランプ氏は、「われわれは、繰り返し悲観的なことばかり予言する人々や、その人々による世界の終末の予言を拒否しなければならない」と言明。地球温暖化が破滅的な影響をもたらしつつあるとする、科学的根拠に基づいた警告を切り捨てた。

 トランプ氏は、「警告を発する人々」は過去数十年にわたり、人口危機や大規模な飢餓、あるいは石油の終わりを予測してきたが間違っていたと主張。地球温暖化や環境災害が制御不能に陥っていると警告する人々を「過去の愚かな占い師の後継者」になぞらえ、地球温暖化については言及さえしなかった。
 

 米国大統領と言えば世界をリードし誰もが耳を傾けるような発言が期待されるが、彼の発言はいつものように根拠のない自説を強調しただけであった。
 

 地球温暖化のもたらすものは世界の科学者が証拠を上げて警告を発している。スエーデンの活動家グレタ・トゥンベリさんは科学者の資料に基づいて若い世代に温暖化の危機が差し迫っていると訴えた。
 

 トゥンベリさん(17)は、「気候と環境は今、若者の主張によってホットな話題になっている」が、「対策はほとんど何もなされていない。世界の二酸化炭素(CO2)排出量は減っていない」と訴えた。そして気候変動との闘いに関しては「基本的に何も行われていない」と指摘した。トゥンベリさんは「これは始まりにすぎない」として、世界的なCO2排出削減が目標だと語った。

 トランプ氏はグレタ・トゥンベリさんの指摘を一蹴したが、ダボス会議にこの両者が参加して自説を述べたことは大いに意義があった。米大統領がいかにちっぽけなつまらない人物であるかを浮き上がらせた。

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2020年1月23日 (木)

もっと報道して!!オーストラリアの森林火災

 1月18日の夜7時のNHKニュースで、オーストラリアの森林火災について取り上げた。森林火災の様子を映像で見たが、何とも言いようのない、見ているのがつらい映像であった。
 

 オーストラリアの森林火災は長期にわたって発生し、燃え続けているが、昨年12月頃にニュースで見たときは、日本の四国ぐらいの面積が燃えたと言っていた。18日のニュースでは、去年7月からこれまでに、日本の面積の半分近くにあたる17万平方キロメートル以上の森林や農地が消失するなど、広範囲にわたって被害が確認されているという。日本の半分!!あっという間にそんなにも増えたのか。


 私の知人がシドニーなどに住んでおり、山火事で煙った様子をアップロードしていた。中国の大気汚染とおなじスモークの状態で大変であった。

 英語会話のインストラクターのSさんが年末にタスマニアに帰国したが、その時の写真を見せてもらうと、やはりスモークが大変そうであった。また火災の写真を見せてもらうと、まるでオーストラリアが燃え上がっていると思われるような凄さであった。

 これだけ酷い森林火災だが、日本ではテレビや新聞で報じられることはほとんどない。18日に2回目をNHKニュースで、19日のサンデーモーニングで3回目を見た程度である。
 

 たまたま17日は阪神淡路大震災の25回目の日であったが、オーストラリアの森林火災はそうした大災害に匹敵するものであると思う。日本のメディアはもっと積極的に報道して、支援を呼びかけることが大事だと思った。
 

 森林火災による被害が続くオーストラリアでは南東部の一部の地域で雨が降っているが、依然として広い範囲で火の勢いは収まっていないという。
 

 現地では3月にかけて気温が高く乾燥した状態が予想され、火災がさらに長引くおそれがあることから、消防当局が警戒を続けている。
 

 こうした事態を受けて、日本の自衛隊が国際緊急援助隊として現地入りしているほか、アメリカの消防隊が消火活動に加わるなど各国による支援が本格化していると知って少しホッとしている。自衛隊はこういう平和的海外活動にはどんどんと出て行けばよいのだ。そこには武器は必要がない。

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NHKニュースの画像

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2019年12月21日 (土)

COP25でのグレタさんの演説―②―

 2050年に実質排出ゼロなんて無意味

  最近、ごくわずかな先進国が温室効果ガス排出量を減らし、何年もかけて実質排出ゼロにすることを約束しました。これは一見素晴らしいことのように見えるかもしれません。でも、目指すものはいいとしても、それはリーダーシップとは言えません。ミスリードです。なぜならこういった排出削減の約束の中に、国際航空や船舶、輸出入される製品・消費からの排出は含まれていません。でも、他の国で排出を相殺する可能性は含んでいます。これらの約束は、豊かな国がすぐに削減することを想定していません。本当は(温暖化の影響を抑えるために)ごくわずかな排出の猶予しかないのに。2050年に実質排出ゼロなんて無意味です。もし大量に排出する国が数年でも(大量)排出を続ければ、残された猶予なんてなくなってしまいます。全体像を見なければ、私たちはこの危機を解決することができません。包括的な解決策を見つけること、それがこのCOPでやらなければいけないすべてです。でも、その代わりに、各国が抜け穴について議論し、野心を引き上げることを回避する機会に変わってしまっているように見えます。

  各国は取らなければいけない本当の行動に反する、賢いやり方を見つけてしまっています。例えば、排出削減量の二重計上や海外に排出量を移転すること。そして、野心を引き上げるという約束の話に戻ったり、解決策や(温暖化で起こってしまった)損失と被害に対する支払いを拒否したり。こういったことを止めなければいけません。私たちに必要なのは本当の徹底した排出削減です。でも、もちろん減らすだけでは十分ではありません。温室効果ガスの排出を止めなければなりません。気温上昇を1.5度未満に抑えるには、CO2を地中に閉じ込めておく必要があります。先送りして、耳に心地よい対策について話すことだけが進んでいます。私たちは良いことより害をもたらすようなことをしています。なぜなら、変化が必要なのに、まだ変化がどこにも見えないから。世界の指導者から何かを聞いているかもしれませんが、今必要な政治と言えるようなものは存在していません。そして、私は最大の脅威は行動を取らないことだと今でも思っています。本当の脅威は、政治家や最高経営責任者(CEO)たちが行動を取っているように見せかけていることです。実際は抜け目ない経理やクリエーティブなPR活動以外に何もしてないのに。

  私は世界中を旅する幸運に恵まれてきました。私の経験では、(温暖化の危機への)認識が欠如しているのはどこでも同じです。少なくとも選挙によって選ばれるリーダーたちの間ではそうです。切迫感がまったくありません。私たちのリーダーは非常事態の時のような振る舞いをしていません。非常事態にあれば、人は行動を変えます。もし、子どもが道路の真ん中で立ち尽くしていて、自動車が猛スピードで走ってきたら、あなたは目を背けることができないでしょう。だって、落ち着いていられないから。あなたは即座に飛び出して、その子を助けるでしょう。切迫感なしに、私たちはどうしたらいいのでしょう。人々は本当の危機に直面していることを理解しています。もし今進行している事態にまったく気づかなければ、権力者たちにプレッシャーをかけることはしないでしょう。人々からのプレッシャーがなければ、私たちのリーダーは何もせずに逃げてしまいます。それが現状で、繰り返されています。


希望は人々から生み出される
 
 3週間後に、私たちは新しい10年(2020年代)に突入します。私たちが「未来」と定義する10年です。今、私たちには希望の兆しさえ見えません。私は皆さんに言います。希望はあると。私はそれを見てきました。でも、それは政府や企業から来るものではありません。人々から生み出されるものです。今までは(危機に)気づいていなかったけれど、今気づき始めた人たちの中から生まれるのです。そして、一度気付けば、私たちは行動を変えられます。人々は変われます。人々は行動を変える準備ができていて、それこそが希望です。私たちには民主主義というものがあるのですから。そして民主主義は常に存在します。選挙の日だけでなく、あらゆる瞬間に。自由な世界を動かすのは世論です。実際、歴史を振り返ると、あらゆる偉大な変化は人々の間から起こりました。私たちには待っている時間はありません。私たちは今、変化を起こすことができます。私たち、それが「人々」です。ありがとうございました。

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2019年12月20日 (金)

COP25でのグレタさんの演説―①―

 スペイン・マドリードで開催された国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)で12月11日、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん(16)が、気候危機をテーマにしたイベントのパネリストとして登壇し演説した。その全文。
 演題 最大の脅威は行動を取らないこと
 こんにちは。1年半前、私は、必要ない限り話すことはしませんでした。でも、私は話す理由を見つけました。それ以来、私はたくさんのスピーチをし、公の場で話す時に注目を得るため、個人的なことや感情的な話から始めることを学びました。「私たちの家が燃えている」「私はあなたにパニックになってほしい」「よくもそんなことを!」などと言うのです。でも今日、私はそのようなことを言いません。皆がその言葉ばかりに注目し、真実を忘れてしまうからです。そもそも、私がこのようなことを言う理由は、私たちにはもう科学を忘れている時間がないからなのです。
 1年ほど前から、私は「炭素予算」(気温上昇を一定のレベルに抑える場合に排出できる温室効果ガスの累積排出量の上限値)が急に減っていると何度も何度も訴えました。でも、いまだに無視されています。私は何度も言い続けます。昨年発行された、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書の108ページには、2018年1月1日からの二酸化炭素(CO2)排出量を420ギガトンに抑えると、67%の可能性で(産業革命前からの)世界の気温上昇を1.5度に抑えられると書かれています。もちろん、今その(420ギガトンという)数字はより小さくなっています。土地利用も含めて毎年私たちは42ギガトンのCO2を排出していますから。現在の排出量では、残りの炭素予算を8年間で使い切ってしまいます。この数字は誰かの意見でも、政治的見解でもありません。これは、現在の科学で得られる最良の数値なのです。
 多くの研究者がこの数字は甘いと指摘していますが、これがIPCCによって示された数字です。この数字は、地球規模だということに留意してください。ですから、パリ協定を地球規模で機能させるために極めて重要な「公平性」については何も語られていないのです。つまり、豊かな国は公平性のために、排出ゼロを素早く達成し、貧しい国がそれを達成するのを手伝う必要があるのです。そうすれば、世界の豊かでないところに暮らしている人々は生活水準を上げることができます。この数字は、非線形の「フィードバックループ」(変化が変化を呼び相乗効果を生む現象)や「ティッピングポイント」(気候変動が急激に進む転換点)や大気汚染によるさらなる温暖化についてはほとんど含まれていません。しかしながら、多くのモデルは、現在は存在しない技術を用いて、数千億トンもの大気中のCO2を吸収することができるようになることを想定しています。おそらくそのような技術は決して出てこないでしょう。
 (1.5度以内の気温上昇に抑える可能性が)67%というのがIPCCによって示された最も高い割合です。今、私たちが排出できるCO2量は340ギガトンも残っていません。なぜ、1.5度以下に抑えることがそんなにも重要なのでしょうか。なぜなら、たった1度でも上がれば気象危機で人々が死んでいくのです。それは科学が叫んできたことだからです。氷河や北極永久凍土が溶けるなど、不可逆的な(被害の)連鎖を止めるチャンスを得られるよう、気候を安定化させることです。ほんのわずかな気温の上昇も問題なのです。
 これが私のメッセージです。これが私があなたに注目してほしいことです。あなたはパニックを全く感じずにこの数字にどう反応するのですか。わずかな怒りすら感じずに基本的に何もなされていないという事実をどう思いますか。警鐘を鳴らさずに、あなたはこれをどのように伝えますか。私は本当に知りたいのです。パリ協定採択以降も世界の銀行は1.9兆ドルを化石燃料に投資してきました。世界の二酸化炭素(CO2)排出量のうち71%に対しての責任を負っているのは100の企業です。G20加盟国の排出量は全体の約80%を占めています。世界の人口の裕福な10%が世界の半分のCO2を排出しています。一方、貧しい50%の人々はたったの10分の1です。私たちは本当に行動する必要があります。でも、ある人たちは他の人たちよりももっとやらないといけない。

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