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人権問題

2022年12月 2日 (金)

カタールの人権問題

 サッカー2022ワールドカップカタール大会で、ドイツやフランスやイギリスなどヨーロッパの選手たちが、開催国カタールの人権問題などで、抗議の意思表示をしようとしていたことと、FIFAはそれを許さなかったことは知っていた。でも、それ以上のことは報道されないので分からなかった。

 30日の朝のNHKニュースで、やっとカタールで外国人労働者がどんな状況に置かれていたのがが取り上げられた。カタール人は人口の約一割しかいなくて、9割は外国からの出稼ぎ者だという。ちなみに2021年のカタールの人口は約290万人である。

 カタールは砂漠の国である。首都のドーハは砂漠の中に建てられた超近代都市である。私はフランスへ行くときだったと思うが、ドーハに降り立って街を歩いたことがある。そして高層ビルの建つ街に驚いたものであった。

 そのカタールの街を建設したのが、外国からの出稼ぎ労働者だという。NHKはネパール人が多いといって、ネパールへ行ってカタールで働いていた人たちを取材していた。

 彼らは賃金が低くて、生活するのも大変であったと証言していた。その賃金も給料日になっても支払われなかったという。だから仕送りどころか毎日の生活費にも困っていたというのだ。さらに5年契約でも2年ぐらいで首を切られたという。ある日突然に航空チケットを渡され追い出されたというのだ。

 あの素晴らしいカタールの街が、そのような劣悪な条件の下での労働によって造られたとは知らなかった。人権意識の強いヨーロッパの選手が抗議の意思表示をしようというのも理解できる。

 偶然にも同じ30日の朝日新聞は「人権無視 ファンも怒る」という見出しで、ドイツなどではパブリックビューイングも中止になったことを伝えていた。

 朝日新聞によると、カタールで指摘される問題点は、


  ・W杯工事で外国人労働者が数千人死亡
  ・外国人労働者への賃金未払や、職業あっせん時の手数料徴収で借金を負わせる
  ・外国人労働者の自由な転職の妨害
  ・法律による同性愛の禁止

を挙げていた。

FIFAのインファンティ会長は「欧州のカタール批判は『偽善だ』」と述べたという。FIFAの会長はトランプのような男だ。裏で相当の金を手にしているに違いない。

 日本ではメディアもこの問題を避けており、そのためか日本国民の関心も低い。残念ながら私もやっと知ったという状況だ。サッカーの試合に浮かれるだけでなく、その裏にある問題にも眼を向けたいものである。

2021年7月29日 (木)

黒い雨訴訟の上告断念でよかった

 広島への原爆投下後、放射性物質を含む「黒い雨」を浴びた住民の訴訟に対して、広島高裁は、全員を被爆者と認め、被爆者手帳の交付を認める判決をした。原告団は国や県などに上告をしないよう求めていたが、26日菅首相は上告を断念する方針を表明した。

 厚労省や法務省などは上告は避けられないとしていたが、首相の決断で上告をしないことになったという。衆院選が近く、批判を招きかねない上告は難しかったという事情があると官邸関係者は語ったと言われるが、上告見送りは珍しくよい決断であった。
 

 原爆投下からもう76年が経っており、1歳で被爆したとしても76歳である。黒い雨被爆に該当する人は今も約1万3千人いると言われる。もし上告されて最高裁までいけば救済はさらに延びるところであった。

 首相は被告らに直ちに手帳を交付すると述べたが、原告は84人である。「同じような事情の方々についても救済すべく、これから検討したい」と述べた。

 広島高裁判決は、疾病に関わらず、住民らが黒い雨に遭ったことを否定できなければ被爆者と認める判断を示した。内部被爆によ健康被害を受けた可能性も考慮すべきだとした。国と県と市によって救済対象者を選ぶのであろうが、どのようにして該当する人を見つけるのか、どのような救済が行われるのか見守っていかなければならない。

2021年4月12日 (月)

DHC会長のトランプに劣らないヘイト

 4月9日の「NHKおはよう日本」で、化粧品大手のDHCが公式オンラインショップに掲載した「ヤケクソくじについて」で言及した次の文について、DHCの名前を公にしながら、「在日コリアンを蔑む表現をしている」と指摘した。

 問題の部分は「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員がコリアン系の日本人です。そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです。DHCは起用タレントをはじめ、すべてが純粋な日本人です。」

 競争相手のサントリーについて対抗するためとはいえ、これは酷すぎる。NHKは批判があがっていることや、抗議する署名活動が実施されていることなどを報じたのは当然である。

 これに対して、吉田嘉明会長は「NHKは幹部・アナウ ンサー・社員のほとんどがコリアン系である。出演者についても、学者・芸能人・スポーツ 選手の多くがコリアン系であり、ひどいことに偶然を装った街角のインタビューさえコリア ン系を選んでいる。予めリストアップしているのである。特徴のある名前とつき出たあご、 引きしまった小さな口元、何よりも後頭部の絶壁ですぐに見分けがつく」と述べている。そして、「NHKは日本の敵です。不要です。つぶしましょう」とも。

 これを見てまるでトランプと一緒だと思った。自分の言いたいことを言ってそれを正当化しているのだ。

 それにしてもここまでひどいフェイクを言って、それでDHCの化粧品の売り上げに影響がでないのだろうか。普通は常識ある人ならこんな会社の製品は買わないだろうと思うのだが。

 この問題は国会でも取り上げられた。4月2日の衆議院法務委員会で自民党の武井俊輔議員が「ヘイト企業のあり方も非常に残念」と。

 上川陽子法相は「企業にはむしろ率先してヘイトスピーチを含めたあらゆる差別・偏見をなくして、人権に配慮した行動をとるということについて考えて、深く行動していくことが大事」と答弁している。その通りである。

 DHCのような偏見を是とし、フェイクをばらまくような企業は企業とは言えない。

 

2020年12月16日 (水)

暴力で保たれた日本海軍の規律

  12日の朝日新聞朝刊連載小説「また会う日まで」に次の様な一節があった。この小説で「私」というのは主人公で海軍士官学校を出て、艦隊勤務をしている海軍士官である。その者の回想記という形で書かれている小説である。

【この艦についてあまり思い出したくないことに暴力がある。大きな艦ほどこの種の問題が多い。

  艦内でしばしば頬を腫らした兵に出会う。青あざになったり、目が開かないほどになったりしながら、それでも何とか務めを果たそうとしている。何の失敗をしたのか、あるいは何を言いがかりにされたのか、上官の殴打を受けた者たちだ。

  あるいは前屈みになってよちよち歩く兵がいる。精神注入棒という樫の木の太い棒で、壁に両手をついた姿勢で尻を叩かれた者だ。その晩は仰向けにでは寝られないほどの痛みだと聞いた。

  こういうふるまいが合理的な意味もなく横行している。棒1本で海軍精神が注入されるはずがないと私は思った。部下を掌握するために暴力が要るなら、それは上官として何かと足りないものがあるからだ。

  しかしこういうことは日本海軍に慣習として定着している。いつも艦の下の方、士官に見えないところで行われる。士官がいたところで大抵の場合は介入しないだろうし、自ら手を上げる者もいるだろう。

  そうしなくては艦の規律がたもてないという。兵は殴られ、自分が下士官になると同じようにして兵を殴る。閉じた人間関係の中ではなかなか抑えが利かない。上級士官は黙認、見て見ぬふりをしている。】

  この部分の描写を読んで改めて戦時中の軍隊の非情さを思った。精神注入棒のことは周りの大人から聞いていた。上官に殴打されることなども聞いていた。当時の人にとっては当たり前のことで疑問視することはなかったのだ。今ならパワハラなどと言われて問題になるところだ。ただ自衛隊ではどうなっているのかは全く知らない。

 戦時中は小学校でも先生に殴打されることは普通で、精神注入棒を教室に置いてある先生もいた。

 日本の軍隊の「規律?」というものが暴力と現人神「天皇」というつくられた権威によって保たれていたのだ。「天皇」は暴力装置の源であったと言える。

 戦時中はまだ国民学校生であったのでそういう経験を免れて助かったと思っている。もし軍隊に行っていたらひとたまりもなかったはずだ。

2020年9月19日 (土)

大坂選手のマスクとBlack Lives Matter

  大坂直美選手は全米オープンに出場し、警察のために犠牲になった黒人の名を書いた黒い7枚のマスクを用意し勝ち進んで見事優勝した。

 大坂選手は勝ち進むたびにマスクを変えたのだが、優勝まで進んだことで7枚のマスクをすべてつけることができた。それで彼女のこの行為は全世界のメディアで伝えられ、見事に彼女の人種差別へのメッセージを広げることができた。

 そのマスクの1枚目に書かれていたのがブレオナ・テイラー(当時26)さんであった。テイラーさんは女性の救急救命士であった。

  テイラーさんが殺されたのは、訴状によると、3月13日未明、自宅で恋人の黒人男性と就寝中、捜査官に踏み込まれ、少なくとも8回撃たれたという。

  警官がドアをたたき破って侵入し混乱したとはいえ無防備であったはずである。それなのに8回も撃って殺してしまうという警官の行為は戦慄が走る。

  ケンタッキー州ルイビル市警は当時、別の男性を容疑者として薬物捜査にあたっており、この男性の出入り先としてテイラーさん宅が浮上。だが、テイラーさんにも恋人にも薬物での摘発歴はなく、薬物も結局見つからなかったというのだ。

  日本でも薬物捜査で芸能人などが逮捕されることがよくあるが、テイラーさんのように暴力を受けたり、殺されたりすることはない。

  米国では黒人は動物以下の扱いをされるのか。無抵抗の人間を8回も撃つなどどんな精神状態でできたのであろう。

  そういえば大阪選手が最後につけたマスクのタミル・ライス少年も公園で玩具の中で遊んでいて8発ぐらい撃たれて殺されたと言う。

  テイラーさんの場合は市が遺族に1200万ドル(12億7千万円)を支払うことになった。両者の訴訟で15日、和解が成立した。和解条項には市警の改革も盛り込まれた。

  金が払われたとはいえ、26歳の若い命は戻ってこない。テイラーさんは救急救命士というい命にかかわる大事な仕事をしていたのだ。

  肌の色に違いだけで動物以下の扱いを受ける米国とはいったいどういう国なのか。

 

2020年6月 7日 (日)

白人警官に殺されたジョージ・フロイドさんの最後の言葉

  白人の警官によって膝で首を抑えられ死亡した事件の動画が公開されたのをきっかけに全米各地140都市で抗議デモが展開された。何ともむごい痛ましい事件であった。トランプ大統領は軍隊の覇権を示唆した。

 今も続く人種差別。コロナ騒ぎではアジア人もいわれのない差別を受けた。


 AVAAZから抗議の署名に協力してほしいというメールが来た。そこには誰かが書き起こした黒人男性の最後の言葉が記されていた。

 ココログでは残念ながら署名のアドレスをコピーして載せられない。本文だけをコピペした。

皆さま

これは、ジョージ・フロイドさんの最後の言葉です。46歳のジョージさんは、米国の警察官によって地面に押し倒され、およそ9分間にわたり膝で首を押しつけられた末、死亡しました。

「それは俺の顔だ
なにも悪いことはしていない
お願いだ
勘弁してくれ
頼む、息ができない
お願い
誰かお願いだ
お願いします
息ができない
息ができない
お願いだから
(聞き取り不可)
息ができないんだ、顔が
どいてくれ
息ができない
頼む、膝が俺の首に
息ができない
クソ
俺は
身動きできない
ママ
ママ
ダメだ
膝が
首が
もう無理
終わりだ
閉所恐怖症なんだ
腹が痛い
首が痛い
全部痛い
水かなにか
どうか
お願いです
お巡りさん、息ができないんだ
殺さないでくれ
俺を殺す気だ
やめてくれ
息ができない
息ができない
殺される
俺を殺す気なんだ
息ができない
息ができない
お願い
どうか
お願いです
お願いします、息ができない」

そう言って目を閉じた彼が必死に訴えることは、もうありませんでした。その後まもなく、ジョージ・フロイドさんの死亡が確認されました。

 いま、わたしたちには選択肢があります。これを、米国の警察官が再び犯した悲劇的事件として片付けてしまうのか、もしくはこれをきっかけに変化を起こすのかという選択肢です。

 Avaazは、世界に6000万人以上のメンバーがいます。その全員が一斉に声をあげれば、それは世界中に響き渡ります。 だから皆で声をあげましょう。世界中の皆で人種差別による殺人に終止符を打つよう求めましょう。そして権力者にも同じように声をあげるよう促していきましょう。

 ワンクリックで、下記の意見書にご署名ください。世界中からたくさんのご署名が集まり次第、Avaazは米国の主要紙に意見書を掲載、また世界各国のウェブサイトにも掲載していきます。このような殺人を終わらせると共に、これまでに失われてしまった命に敬意を示す讃歌としましょう。

以下署名を呼びかける本文 

 わたしたち世界中の人々は、米国の警察官の愚かな行為によって再び命が失われてしまったことに、心を痛めています。

わたしたちは、心に傷を負ったすべての人々と手を取り合って立ち上がります。

  残忍なこれらの殺人に、終止符を打たなければいけません。その一つひとつが人類の心に傷を残し、またアメリカ合衆国の偉大な国旗に消し去ることのできない恥を刻んできました。

 誰もなにも言わなければ、その沈黙を味方に、人種差別は助長されます -- だから黙ってなどいられません。人種差別に無関係な人などいません。わたしたち皆で闘わなくてはいけないのです。

 けれど、この闘いを憎しみに変えてはいけません。それでは、わたしたちが説得しようとしている人種差別主義者らと、なんら変わらなくなってしまうからです。マーティン・ルーサー・キング牧師の言葉を借りるならば、「闇は闇を追い出すことができない。それができるのは光だけです。憎しみは憎しみを追い出すことができない。それができるのは愛だけです」ということです。

 この精神に基づき、いますぐ行動を起こすようすべての権力者に求めます。そしてトランプ大統領、ならびに米国の州政府および自治体政府に、下記を実行するよう求めます:
· ジョージ・フロイドさんの殺人に関与した警察官全員が、しかるべき法律に則って裁かれるようにする
· 過去に一度でも権力を過剰に行使、またはそれを防止するため介入しなかった警察官を免職にしたうえ、起訴する
· 警察官が起こしたすべての殺人事件について、透明性と独立性を確保した捜査を行う

 わたしたちは、人種差別をめぐる恐怖、怒り、無知に対し、人類がもつ全ての希望、愛、強さでもって立ち向かうことで、わたしたちの役割を果たすことを誓います。

 ジョージ・フロイドさん、どうか安らかにお眠りください。
あなたの死を無駄にしたりはしません。

 

 

2019年10月31日 (木)

AI技術顔認証便利だが怖い

 私のスマホはiPhone10sである。1年前にスマホを買い替えたとき、パスコード認証にしようか顔認証にしようか迷ったが、結局、試しに使ってみようと思って、顔認証にしたのであった。

 iPhoneの画面に顔を向けるだけで認証し、夜でも認証してくれる。ただ、100%認証するとは限らない。たまに認証しないことがあって、パスコードで開くこともある。

 10年以上も前だと思うのだが、銀行の通帳の認証が指紋認証が使えるようになって、そのとき指紋認証にした。だが何年かたって有効期限が切れたとき、再び指紋認証にするかどうか迷ったが、指紋認証にはしなかった。理由は、高齢になりいつ自分で銀行に行けなくなるかわからないし、もし病気や事故で銀行に行けなくなったら困ると考えたのだ。だから暗証番号でつかっている。別の銀行ではその後掌認証ができるようになり、ATMを利用する度に「掌認証ができます」と勧めてくる。

 顔認証と言い、指紋認証と言い、便利な面はある。今では瞳認証というのもある。しかし、便利な反面そうしたAI技術の利用が広がると個人情報が勝手に集められるという問題が生じる。

 27日の朝日新聞「シンギュラーリティにっぽん」顔認証 知らぬ間に追跡・監視」という見出しで顔認証を取り上げていた。スマホの顔認証なら個人的な範囲であるが、それが防犯とかコンビニとかで無差別に使われると問題が生じる。

 驚いたのは東京のタクシーで座席の前にタブレットがあり、乗客の顔写真を撮り、瞬時に男女を推定し、それに合った広告を流すというのだ。断りもなく顔写真を撮られるというのも問題だが、それがデータとして蓄積され、利用されるというのはもっと問題だ。

 丸善ジュンク堂書店では全国の書店に顔認証システムを導入しているという。警察に被害届を出した人物や、カメラ映像から犯罪に及んでいることが確実な人だけに絞って顔画像を登録しているそうだ。「要注意」として登録されている人物が店内に入ると、システムは瞬時にその顔を四角いで枠でマーク。すぐに、店員や警備員が持つ専用のスマホなどに知らせる。大手のドラッグストアやスーパーなどでも採用しているという。防犯目的なら許されているというが、万引き防止とはいえ怖い時代になったものだ。

2019年10月19日 (土)

ホームレスが避難所利用を拒否された問題

 各地に甚大な被害をもたらした台風19号であったが、東京都台東区では避難所になっている小学校に来たホームレス3人の受け入れを拒否したという問題が起きた。「住民向けの避難所であり区外の人は利用できない」などとして断っていたのだ。支援団体が区に抗議したが、対応は変わらなかったという。
 

 このニュースをネットのYahooニュースで知ったとき、驚いた。ホームレスも人間である。何かの事情があって路上生活を余儀なくされているのだ。路上生活者でも避難する権利はあるのだ。
 

 以前は河川敷に多くのホームレスがいた。この頃はどうなっているのか知らないが、川が増水すれば真っ先に逃げ出さなければならい。ホームレスだから地域住民の中にホームレスを嫌がる人もいるから、地域住民でないと受け入れなかったというのだが、これもおかしい。住所が不定だから受け入れられないとは行政がやるべきことではない。
 

 台東区のように区民でなければ受け入れないというのであれば、東京のようにいろんなところから来ている都会ではどうやって区民かそうでないかを判別するのだろう。詭弁も甚だしい。
 

 一方で世田谷区のように、ホームレスらに事前に避難を呼びかけた自治体もある。これは立派である。他の自治体でも「ホームレスの方を拒否するというのは考えられない」と口をそろえたというがそれが当然なのだ。。
 

 この問題は15日の国会でも議論された。国民民主党の森裕子参院議員の質問に対し、安倍晋三首相は次のように答弁した。
「各避難所では、避難した全ての被災者を適切に受け入れることが望ましい。ご指摘の事例は自治体に事実関係を確認し、適切に対処したい」
 

 ホームレスを含め、その自治体の住民以外も幅広く受け入れるという原則を、政府として確認したものだが当然のことである。

 今後台風は激しくなることが予想される。避難は欠かせないであろう。2度とこうした問題が起きないように対策を講じるべきである。
 

2019年10月15日 (火)

おぞましい神戸の教員いじめ

 神戸市の東須磨小学校で、教員4人が職場の同僚4人に暴力や嫌がらせを繰り返していた問題。中でもひどい嫌がらせを受けた被害者の男性教員は体調を崩して休んでいる。それほどひどい陰湿ないじめであったということだ。いじめの内容は、

 ・焼肉のたれや辛いスープを大量に飲ませる。  

 ・髪や衣服を接着剤まみれにする。

 ・「犬」と呼ばれる。

 ・関節技を掛けられる。

 ・ロール紙の芯で尻をたたかれる。

 ・背中やわき腹を押したり,小突かれたりする。

 ・車の屋根に土足で上がられ、車内でわざと飲み物をこぼされる。

 ・別の女性教員に対し、LINEでひわいな内容を無理やり送信させられる。

 こうした行為を一人の女性教員が中心になって他の3人の教員とやったというのだ。

 教員といえば、子どもたちのいじめに対し指導する立場である。いじめ問題が日本中でやかましく論議されているのだ。また、大人社会でも「パワハラ」「セクハラ」「モラハラ」「○○ハラ」などハラスメントが問題になっている時代だ。安倍政権は道徳を教科に格上げしたくらいだ。教育の場であるまじき行為である。

 ネットニュースによれば、加害者の序教員は教室で子どもに対しひどい仕打ちをしていたという。忘れ物をした児童に腹を立て、椅子を引いて転倒させたり、答案用紙を破ったりした。男性教師は指導に従わなかったと激高し、6年生男児を突き飛ばし、骨折させたなど。さらに児童をいじめに加担させたともいわれる。

 被害者教員が前校長に相談しても取り合った貰えず、現校長は女性だがやはり真剣に受け止めず、軽い注意で済ませた。そして2年近くもいじめが続いたのだ。他の同僚教員もいじめについては気が付いていたはずだが声をあげる者がいなかったのだろうか。それほど4人の加害者の力が強かったのだろうか。とんでもない学校である。校長は2人とも懲戒処分をして降格し、当の加害者は首を切るぐらいの懲戒処分にすべきだ。そして大事なことは、こうしたいじめが2度と起きないようにこの問題をいろんな角度から調査すべきである。

 ちなみに私も現職時代様々ないじめを経験したが、その都度他の教員にも訴えて徹底的に闘った。泣き寝入りはダメである。

 

 

 

2019年3月19日 (火)

抗議集会「FIGHT FOR TRUTH」日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)が主催した

 官房長官の記者会見で東京新聞の望月記者の質問に制限を加えたり、質問をさせないような働きかけをしていたことは知っていた。また女子中学生が望月記者を応援しようとSNSで訴えたら「子供がすることではない」などと叩かれたことをYahooニュースで知った。

  こうした動きに対してマスメディアの対応は鈍いと感じていた。官邸記者会の記者たちがその場で抗議した様子はないし、メディアが直ちに反撃した様子もなかった。

  ここにきてやっと3月14日夜に抗議集会が開かれたことを知った。政府が官房長官の記者会見で、記者の質問の制限や妨害を行い、市民の「知る権利」を奪っていることに抗議して首相官邸前で開いたのだ。それを知ったのは友人が転送してくれた情報からである。

  その抗議集会を主宰したのは日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)で、集会の名は「FIGHT FOR TRUTH」である。MICは新聞、民放、出版の各労連などメディア関連の労働団体でつくる組織だ。当事者である東京新聞の望月衣塑子記者も参加していたという。

  ●これまでの経緯

 抗議集会のきっかけは、2018年12月26日に遡る。この日の菅義偉官房長官による定例会見で、望月記者が、沖縄県の米軍普天間基地の、名護市辺野古への移設工事に関する質問をした。「埋め立て現場ではいま、赤土が広がっております。どう対処するのか」

  この会見を主催しているのは、首相官邸にある記者クラブ「内閣記者会」である。その記者会に対し、首相官邸の報道室は、上村秀紀室長名で、望月記者の質問を「事実誤認」で「問題行為」と断定したうえで「事実を踏まえた質問をしてほしい」などと申し入れる文書を出した。

  さらに、政府は2019年2月15日、質問が「誤った事実認識に基づくものと考えられる」とする答弁書を閣議決定した。

  菅氏は望月記者の質問について「取材じゃないと思いますよ。決め打ちですよ」と発言。望月記者が質問を始めると、司会役の上村室長がマイクを握り「簡潔にお願いします」「簡潔にお願いします」と質問を妨げるかのように、何度も繰り返した。

  会見という公の場で、政府側が特定の記者を標的とするかのような行動に出るのは、異例だ。

  以上のことは新聞でも報じられていたので知っていた。

  望月記者は2017年6月、加計学園問題で「首相のご意向」と書かれた文書が存在した問題で、当初は「怪文書」と言って取り合おうとしなかった菅氏に23回に渡って質問を続けて食い下がり、文書の公開につながった経緯がある。

  凄いねばりで、記者の鑑ともいうべき存在だと思う。こうしたことが官邸は気に入らなかったのだ。

  ●MICの申し入れ

 新聞労連などでつくるMICは、政府側の動きを「政権に都合の悪い質問をする記者を黙らせようとしている」と強く警戒した。立ち上がった記者ら一連の動きを受け、MICは2月18日、抗議の声明を発表し、申し入れ文書の撤回を求めた。

  声明では、まず辺野古沖で「赤土が広がっていることは、現場の状況を見れば明白」と指摘し、「それをもとに記者が記者会見で質問することは自然な行為」と訴えた。

  全くその通りである。だから、首相官邸側の対応を「意に沿わない記者に『事実誤認』のレッテルを貼る卑劣な行為」と批判したのあ当然のことである。。
 
 MICは、続いて記者会見の意義を説明した。「記者会見は、記者が、会見場に直接足を運ぶことができない市民に代わって、様々な角度から質問をぶつけ、為政者の見解を問いただすことによって、市民の『知る権利』を保障する場です」

  「にもかかわらず、記者の質問内容にまで干渉する首相官邸の行為は『取材の自由』や全ての市民の『知る権利』を奪うものであり、断じて容認できません」

  そうだ!そうだ!

  望月記者に対する首相官邸の一連の行動は、森友・加計学園問題を皮切りに始まったとして、「メディアの現場で働く私たちは、不公正な記者会見のあり方をただちに改め、市民の『知る権利』を奪う記者弾圧をやめるよう、首相官邸に強く求めます」とした。

  行動がやや、遅かった印象ではある。

 ●望月記者の発言

 この抗議集会で望月記者は、「メディアが権力に厳しい質問ができなくなったとき、民主主義は衰退します」と述べ、首相官邸での記者会見では、望月記者だけでなく他社の記者にまで妨害行為が拡がっているといい、「この状況を看過することは絶対にできません」と訴えた。

  「いち記者の質問の背後に、会見に参加できない多くの声なき市民や記者たちの思いや疑問があることを全く想像できていないのか。愕然としました」、「官邸会見が政府にとって都合の良い広報の場と化していないか。1年半以上にわたって見続ける中で、日々私が感じていることです」と。

  ●朝日新聞「日曜に想う」で、大野博人編集委員が次のように書いている。

 国民の代表」とは選挙で選ばれた国会議員だ――。
 首相官邸が東京新聞記者の質問を制限した問題をめぐり、官邸側がそんな見解を示した。記者が会見に出ているのは民間企業である新聞社内の人事の結果だとも。国民の代表たりえないという主張のようだ。

 この見解について重ねて問われた菅義偉官房長官の言葉には迷いがない。
 「見解って、事実は事実じゃないでしょうか」

 こういうとんでもない考えの連中が官邸を牛耳っているのだ。日本はこの先とうなっていくのであろうか

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