原子力発電・再生可能エネルギー

2017年10月 8日 (日)

柏崎刈羽原発 規制委は「適合」と言うが、責任は誰が取る?

 原子力規制委員会は4日、東京電力柏崎刈羽原発6,7号機の安全対策が新規規制基準に適合すると認めることに決定した。

  この原発は事故を起こした福島第一原発と同じ沸騰水型で、この型の原発では初めての適合だという。

  決定に当たって、東京電力が「経済性より安全性を優先する」などとした「国民への約束」を保安規定に明記させ、審査するという条件も確認したという。

  再稼働には地元の同意が不可欠である。柏崎市長は同意すると発言したが、新潟県の米山知事は、県独自の検証を終える3,4年後まで再稼働の判断をしないと述べた。

  福島第一原発事故から早くも6年半経過した。これまでに7原発14基が適合を了承されたことになる。

  安倍政権は「規制委が認めた原発は再稼働させる方針である。希望の党は小池代表が旗揚げ会見で「原発ゼロを目指す」と言ったが、 3日に鹿児島県で開かれた東京五輪関連イベントに登場した小池代表は、囲み取材で「九州では川内原発も稼働、玄海原発も来年に向けて準備が進んでいるが、実際に原発ゼロにできるのか?」という記者からの質問に対し、原発ゼロに向けた「工程表も用意している」と明かしながらも、次のように述べた。「規制委員会がですね、客観的に科学的に総合的に判断されている再稼働については、これに異論を唱えることはございません」原発ゼロどころか再稼働に賛成したのだ。

  原発の再稼働をした場合、もし福島のような想定外の原発事故が再び起きたら一体誰が責任をとるのであろうか。それが曖昧である。政府と東電が責任を擦り付け合うのか。承認した原子力規制委の責任はないのか。

  福島第一原発事故で今なお避難生活を余儀なくされている人たちは、NHKニュースで「事故で人生を狂わされた。原発は再稼働すべきでない」と言っていた。その声こそが真実である。

  いまだに事故処理の見通しも立たず、果たして廃炉に持って行けるのかどうかさえも不明である。廃炉までの労力や人件費やその他諸々の経費は膨大なものになり、人々の苦しみもふくめて、もし事故がなかった場合と比べると天文学的な無駄が強いられることになる。

  それでもあえて再稼働をするというのか。事故は福島だけで十分だ。ドイツのように即座に自然エネルギーに切り替えるべきであったのだ。原発は地球を破滅させる悪魔の道具である。福島原発以後原発なしでも電力をまかなえているではないか。

  原発はやめて再生可能な自然エネルギーに切り替えるべきである。日本の技術力を使って、日本に多様にある自然エネルギーを電力に変えるべきである。企業はその開発で十分利益をだせるではないか。原発は事故を起こしたら破滅だが自然エネルギーはそんな危惧はゼロである。

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2017年8月 7日 (月)

原発のコスパは最悪だとまだ気づかない愚かさ

 福島第一原発が東北大震災の大津波によって、4基の原子炉が使い物にならなくなってから6年あまりになる。その廃炉の見通しが未だ経っていない。それなのに政府は一時は止まっていた原発を再稼働させている。

  原発は安全だ、発電コストは化石燃料や再生可能エネルギーなどに比べても一番安いし、二酸化炭素を出さないから、地球環境にも優しいと言われてきた。しかし、原発は一旦事故を起こして動かせなくなってしまうと、どうにもならない厄介物だということがはっきりした。それなのに原発に依存を続けているのだ。

  日本にはこれまでの商業原発で発生した使用済みの核燃料が約二万トンもあるという。その燃料から出る放射性廃棄物からは、今後数万年から10万年物長い間放射能を出し続けるのだ。これまでの人類の歩み寄りも長い未来に向けて放射能はゆっくりと減って行くのだ。

  思えば何という愚かな物を人間は作ったのであろうか。しかも、使用済み核燃料から原子爆弾を作ることもできるのだ。

  今日本には原子力発電は54基ある。もし再びその一つでも事故に遭えば福島原発と同じことになり、廃炉に向けて巨大なコストと労力が必要となる。原子力発電は決して安全で低コストとは言えないのだ。

 これまでに溜まった核廃棄物やこれからも発生する核廃棄物の処理のために、政府は300m以上の地下に埋めて密封することにした。その最終処分地について「科学的特性マップ」を発表した。

 しかし、候補地が見つかっても調査だけで20年もかかると言われる。その後地中深く掘削して埋設することになるのだろうが、いったいどのくらいの時間を要するのであろう。

 仮に埋めるところまでいったとして、何万年先までの安全を予想できるのであろうか。火山列島の日本でいつどこで大地震が起きるか分からないのだ。日本学術会議は「万年単位に及ぶ超長期にわたって安定した地層を確認することは、現在の科学的知識と技術的能力では限界がある」と指摘したという。

 それでも高レベル放射能廃棄物の処分は避けて通れない。コスパから見ても大変な厄介物であることは明らかである。

 とんでもない物を作り、未だにそれに依存している日本。なんという愚かなことであろう。日本の科学技術を総動員すれば再生可能エネルギーによる安価な発電は可能だと思うのだが。

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2016年12月23日 (金)

原発への宗教の対応

 福島第一原発の事故によって原発神話が崩れた。あれから5年余り、宗教は原発をどう考えているのか知らなかった。19日の朝日新聞に、日本カソリック教会の態度の変化が載っていた。

  それによると、2001年には代替エネルギーの開発を求めているが、原発容認であったという。しかし、福島第一原発事故により国内の全ての原発の即時廃止を呼びかけた。そして今年10月に刊行された「今こそ原発の廃止を」という300ページもの書籍で、核の歴史や問題点に論究し、脱原発の思想とキリスト教について述べているそうだ。

  その中で、「人間による核エネルギー利用は、神が与えた自然における人間の位置づけからは逸脱している」と断じているという。

  ローマ法王庁は原発反対の態度を明確にはしていず、各国の司教たちに任せているそうだ。韓国のカトリック司教協議会は「核の技術は生存権と環境権をひどく傷つけ、また、人権に反するものとして、キリスト教信仰の出発点であり完成である、神の創造の業と救いの歴史を否定するものである」と原発反対を明確にしているそうだ。

 これはカトリックの話だが、プロテスタントはどういう態度なのかは不明である。

 同じページに日本の仏教の対応が出ていた。曹洞宗は11年に、宗派として原発停止は望ましいとしながらも、雇用問題など解決すべきことが多いため、是非の判断は非常に難しいという見解を出した。しかし、宗派内では宗議会で原発に頼らない社会に向けた取り組を求める決議をしたという。

 臨済宗妙心寺派は「原子力に頼らない社会の実現」という宣言を発表した。真宗大谷派も同じような見解を出した。浄土宗本願寺派は、大谷光真前門が原発の問題点を繰り返ししているが、教団としての脱原発は表明していないという。

 創価学会は公明党が自民党と政権与党を組んでいるので、原発推進と輸出にも加担しているだろう。

 立正佼成会とか他の仏教や、神道、新興宗教はどういう対応なのか分からない。宗教はどちらかというと保守的であるから、原発推進派が多いのではないだろうか。朝日新聞は宗教全体の動向を記事にしてほしかった。

 

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2016年12月12日 (月)

素人でも分かる、原発事処理費はどこまでも膨らむこと

 国が9日に示した試算によると、福島第一原発の事故処理費が、21.5兆円に膨らんだ。3年前の試算の2倍になった。

 しかし、この試算について、これ以上は増えないのか。世耕経済産業相は、閣議後の記者会見で「状況変化や予見できなかった要因で、増加することもあり得る」と説明した。そんなことは、我々素人でも容易に分かることである。

 福島原発事故では、使用済み燃料の取り出しも困難を極めている。作業員が高い放射線量に晒されて思うように作業ができないのだ。

 溶け落ちた核燃料は、原子炉を突き破って下に落ち、どう取りだしたらよいかも分からないままだ。

 除染費用や汚染土などの貯蔵にしても、費用がまだ増える可能性を否定できない。

 壊れた原子炉から出る汚染水の処理でも手こずっているではないか。

 原発は安全で、他の発電より安いし、地球温暖化にもよいと喧伝されてきたが、それが真っ赤な嘘であったことがはっきりした。原発は、一旦事故が起きると蟻地獄に落ちたようなもので、そこから抜け出すことはできないのだ。

 ベトナムに輸出することになっていた原発は、ベトナムが安全性を危惧して断って来た。再利用可能エネルギーに切り替えるのだそうだ。ベトナム政府は賢明である。

 鹿児島県知事が選挙公約を破って、川内原発が再稼働するという。福島原発事故以後原発ゼロでも電力をまかなうことができているのにである。

 週刊誌によると、南海トラフの大地震が起きるとか千葉県房総辺りで大地震が起きるとか、いろいろ言われている。東海大地震だって今にも起きると言われながら過ぎて来た。日本は地震大国で、いつどこで大地震が起きるか分からないのだ。

 原発事故がもう一度起きたら、国の財政は破綻するであろう。産業だけでなく、国民の生活もさらに厳しいものになるのは明白である。原発はやめて再生可能エネルギーの研究開発に金を使うべきである。

 政府は、福島原発事故の膨らんだ費用を、電気料金に乗せて、我々消費者に負担させることに決めた。原発を続けながら負担を強いられるのでは納得できない。

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2016年11月29日 (火)

今も続く国会前原発反対抗議行動―③

★★元首相、民進党の菅直人衆院議員がスピーチ・・・今日はポーランドの仲間も、ここに来ている。今のところ、原発はなんとか止まっている。韓国の原発・四号機は使わないと決めた。日本も次のステップへ、「もんじゅ」の廃止は早ければ、年内に決定となる。河野太郎衆院議員(元行革担当相)は青森で、処理工場はやめると言った。小泉元首相も原発はもういい加減にやめるようにと言っている。

  東京電力の経営問題、解体費用を賄うことができない、東電はこれ以上もたない。悪くすれば、原発をもっと稼働させて費用を賄うと、最悪のシナリオだ。

  反原連のミサオさんから、「民進党はしっかりせよ」と・・・・2012年に民主党は、「2030年代には原発ゼロ」を決めて、この五年間、原発の電気ゼロでチャンと賄われ、原発ゼロは証明されている。超党派議員連盟、「原発ゼロの会」の阿部知子議員と一緒に引き続き活動をしている。

  映画 「太陽の蓋」(3・11~危うい真実をあなたは目撃する)が11月26日(火)、昼の部、13時から、夜の部17時から、憲政記念館で上映される。俳優三田村邦彦さんが私の役を演じ、菅直人が映画に出てくる。

 東京全部が避難せねばならないという設定、ぜひ見て欲しい。(註、チラシによれば、原発事故が起きた3月11日から五日間、原発事故に迫る新聞記者、当時、菅直人政権であった官邸内、さらに福島や東京で暮らす市井の人の姿を対比させ描く作品)

 ★★自由党、野田哲男氏のスピーチ・・・初めての登壇、小沢一郎率いる自由党、東京一区出と言う。未来の党で、小泉元首相、米山新知事、脱原発で・・・9月23日から、10月16日に向けて・・・二階幹事長の初陣。安倍政権に大打撃。6万票の大差で勝利した。柏崎刈羽原発は、今止まっている。再稼働に反対。ここ一年、立地自治体の首長選挙は三連敗である。衆院選には脱原発一本でいこうと、自由党、小沢一郎の考えである。

 ★★共産党、笠井亮衆院議員がスピーチ・・・日印首脳が署名した。ベトナムは原発建設を白紙にするのに、トンデモナイ。福一は収束せず、10万人の被災者を切り捨て、世界貢献と嘯いて、新しい安全神話を作り出す。インドは核保有国、核開発に日本が手を貸す、なんということだ。

 東京新聞の今朝の俳句に・・・カラスなく、とあったが、まだ遅くない、反対の手を挙げよう。「原発時代終了、このままとめよう」 国民は、「原発・ノー」、福井、新潟・・・「原発・ノー」の審判が出ている。原発なしでやっていける。(そうだぁ、そうだぁと会場からの声)。再稼働は行き詰まり、処理に困りぬく、愚の骨頂、今すぐやめろ!

 昨日、国会はTPPを強行採決、トランプ新大統領はTPP脱退を表明している。なりふり構わず安倍首相・・・「おごれるものは久しからず」である。市民の力と野党の共闘で安倍政権をノックダウンさせよう!惨敗か?頑張り続け原発ゼロの世界を作ろう。

 ★★笠井議員と一緒に共産党、吉良よし子・参院議員と、岩渕友・参院議員(福島)とが登壇、吉良議員が、事故は終わらせたと再稼働はさせない、川内原発を止め、伊方原発も止めさせよう!いつもの元気なコールが続いた。

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2016年11月28日 (月)

今も続く国会前原発反対抗議行動―②

★反原連のスタッフがキックオフコール。そして言った。福島原発事故から五年八カ月、国会前の抗議行動は2012年3月に始まり、今日は221回目の集会。デモ(国会前抗議行動)は意味がないと言う人もいるが、私たちは微力ではあるが、無力ではない。今日の場も、無数の声を挙げていきたい。

★★小説家、中沢けい・法政大学教授がスピーチ・・・・この5年間、自然再生エネルギーコストは少しずつ下がり、小さな努力が結実している。ベンナムは原発建設をやめる、一方、日本は今日インドと原子力協力協定を結んだ。時代は時々狂う。水前寺清子の歌に♪三歩進んで二歩下がる♪ 時間は前に進む、つまらぬことを言うと、廃炉は10万年保管が必要、それで、10万年前は?人類が生まれ・・・原発を早く止め、技術研究に取り組み、管理可能にしなくては・・・時代は戻るが、なにせ時間は後戻りしない。以前、この場で常磐線に乗りに行くと言ったが、まだ行けていない。原発反対集会か、何か機会を見つけて、またこの場で報告したい。

★★主催者、反原連代表のミサオ・レッドウルフさんが挨拶・・・雨がパラツキ、皆さん、無理のないように。米山新潟県知事、その前に三反園鹿児島県知事、原発立地県から風が吹いて来る。原発に見向きもしない東京は恥ずかしい。

トランプショック、大きい情勢変化があるのかもしれない。頑張る、具体的には、衆院選、安倍に対抗する野党共闘を私たち市民が後押しする。来年1月選挙説、民進党はもっと主張をクリアにせよ!優しく、2013年の主張*をよく計算し、もっと具体的に打ち出すよう、私はここで訴える。(註、当時、民主党は2030年代に原発ゼロにすると言った)。そしてコール、「再稼働反対、安倍首相は原発止めろ、「安倍首相は原発売るな・・・今日は日印コーナーもあると。

★★社民党党首、吉田忠智参院議員がスピーチ・・・脱原発、原発ゼロ、再稼働反対を叫び続けている中で、11月11日、日印原子力協定が調印された、あってはならぬことだ。今も8万人以上の人たちが故郷を離れ、毎日7千人以上の人が被爆しながら収束作業を、来年3月で福島避難者の住宅支援を打ち切る、断じて容認できない。「子ども被曝支援法」を成立させたが、施策されていない。強く、強く求めていく。原発費用をどうするか、三つの有識者専門会議が開かれ、福一の収束対策費用、廃炉を含め30兆円にも達する、あと16兆円は電気料金と税金で賄うと、この動きは絶対許せない。

台湾は2025年原発ゼロを市民のあと押しで決議した。勇気と元気の賜物だ。原発反対の米山・新潟県知事が誕生し泉田路線を継承、大きな成果だ。民進党も最終段階になって四党に入り、野党共闘が奏功した。三反園知事はちょっと心配だ。みんなで後押しをして衆院選に繋ぐ。トランプ新大統領が誕生。安倍首相は来年1月冒頭にも、解散選挙をしたい。私たちは一昨日、四党幹事長会談を持ち、選挙に向けて一本化、協力協議を加速化することを決めた。野党共闘を前面に掲げ、運動を確実に進め、社民党も各党も、みなさんも頑張ろう、野党をよろしく。

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2016年11月26日 (土)

今も続く原発反対国会前抗議行動―①

 福島第一原発事故から早くも5年8か月も過ぎた。国会前での原発反対抗議行動は11月11日で221回目であったそうだ。その抗議行動の詳細を綴った文書(筆者は竹山氏)を友人が送ってくれた。マスメディアが安倍政権の下で委縮し、こういう抗議行動について報道しなくなったので、私も含めて一般の国民は誰も知らない。だからこのblogで取り上げることにした。

 

★11月11日(金)は原発反対抗議行動の日、冷たい雨が時々パラパラと降って寒い。国会前はいつもの数倍、たくさんの市民が集まった。主催者発表、3000人。外国人の姿も目についた。

 前日、TPP協定に反対のトランプが米大統領に当選したというのに、安倍政権は、「決めたことだから」と、まともな議論もせずに強行採択した。 この日の夜には、日本とインドの原子力協定に安倍首相とモディ首相が官邸で署名し、インドへの原発輸出を可能にした。国民の声をいっさい聞かず、安倍政権の独善によって、日本は180度方向転換をさせられようとしている。議会が機能しない議会、独裁政治へとまっしぐらの感がある。

 

★抗議行動は第221回目になるが、今回は拡大版、集会はいつもより30分早く18時から20時まで行われた。主催者の反原連は呼びかける、≪福島原発事故から5年8カ月を迎える。原発事故は収束の兆しすら見えず、事故原因も究明されていない。未だにレベル7の原子力緊急事態宣言は解除されず、避難者は現在でも9万人を数える。安倍政権は、原発依存からの脱却を望む世論を顧みず、川内原発に続いて、伊方原発が再稼働され、さらに他の原発の再稼働を目論んでいる≫

 

≪脱原発社会の実現を可視化するため、首相官邸前抗議と国会前大集会へ!≫ “原発時代終了、このまま止めろ”・・・今回のスローガンである。

 

★反原連のスタッフがキックオフコール。そして言った。福島原発事故から五年八カ月、国会前の抗議行動は2012年3月に始まり、今日は221回目の集会。デモ(国会前抗議行動)は意味がないと言う人もいるが、私たちは微力ではあるが、無力ではない。今日の場も、無数の声を挙げていきたい。

 

 

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2016年11月11日 (金)

膨大な廃炉へのコストを国民が負担、NHKスペシャル「廃炉への道」

 NHKスペシャル「廃炉への道」を録画しておいて見た。福島第一原発の炉心溶融した3基の原発を廃炉にするコストについて、それに要する費用がどこまで増え続けるか青天井であるというものであった。

  福島第一原発では、使用済み核燃料や溶融によってできたデブリを取り出し、廃炉にするために、毎日7000人もの人が働いていると言う。危険手当は1日2万円だそうだ。またロボットなどの開発費も大変な金を要する。

  コストは現在総額13.3兆円まで膨らんでいるという。賠償に6.4兆円、除染は4.8兆円、廃炉は当初2兆円と見積もっていたのがその数倍になっているという。

  賠償は金額が大きいものは営業損害、財物価値喪失損害、精神的損害など10項目以上うもあるが、新しく加わったものとして住居確保損害の金が大きいという。

  廃炉について、放射能汚染水を溜めるタンクを建設したが、水漏れや老化が起こり、新しいものに換えていかなくてはならない。その費用も大変だという。

  除染では耕作放棄地に自然に生い茂った木を除去するのもコストがかかるし、5年経って、刈り取って汚染の草などを入れてある袋が破れるなどその補充も大変だそうだ。

 福島第一原発の事故だけで、当初想定できなかった様々な問題が現れて、コストも想定外に膨らんだ。そして40年と想定されている廃炉についても、今後その通りに行くかどうか不明であるし、コストもどこまで膨らむかは予想できないというのだ。

 しかし、そんなことは我々素人にでも、関心がある者には想像できることである。私もblogで原発事故で要するコストについて何度も取り上げて来た。除染、廃炉が未知の世界のことであり、除染については今積み重ねてある廃棄物をどこかに移転しなければならないし、廃炉に到ってはこれから研究をしながら道を探って行かなければならないのだ。

 原発安全神話は完全に崩壊した。それなのに安倍政権はインドに原発を輸出する協定を結んだし、これからも原発を進めようとしている。もし、もう1カ所原発が大地震で事故を起こしたら、オリンピックどころではない。その事後処理に労力と金と時間をどれだけとられることになるか、素人でも分かることである。

 週刊現代今週号は、2020年オリンピックの年に南海トラフの大地震が起きるという記事を載せた。もしそうなったら日本沈没が現実のものとなるであろう。

 東京電力は、とても一社では福島原発事故の費用を負担できないと国に泣きつき、財界は国が負担すべきだといい、結局国民がその7割以上を負担することになったという。それは電力料金として払わされるようだ。しかもそれが孫、子の代まで続くやも知れぬと言うのだ。何とも恐ろしいことである。

 NHKは、原発事故が一度起きると、それに対処する費用が膨大なものになることを知らせてくれた。小泉元首相のような原発廃止の政治家が増えることを願って止まない。

※福島在住の元NHK職員の方のコメント

  原発報道で地元の意地を遺憾なく発揮した昨夜のNHKスペシャル・廃炉への道「調査報告 膨らむコスト~誰がどう負担していくのか」

 キャスターはNHK福島放送局の大崎要一郎 記者。タイトルには東京電力福島第一原発事故後の福島をカメラに収めてきたフォトジャーナリストの大石芳野さんの写真が使用されていました。

 この番組のキーワードは「カネ」。遠慮がちな表現を使うことの多い福島や東北の地から、あえて「カネ」という言葉を何度も使ったところに、番組スタッフの意地と心意気を感じました。

 NHK会長・籾井勝人氏の下で、原発報道はETV特集などに限定されている状況下で、ジャーナリスト・スピリットを持ち続けているスタッフが一大奮起したのがこの番組!と感じました。NHK政治部・経済部などの介入を一切感じさせない番組でした。NHKはまだ生きています。

  再放送は11月12日(土)午前0時10分~1時05分(55分) *11日(金)の深夜です。まだ見ていない方には再放送をぜひ見ていただきたいです。

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2016年10月19日 (水)

原発再稼働慎重派米山氏の勝利

 16日投票・開票の新潟知事選挙で、原発再稼働慎重派の米山隆一氏が当選した。選挙の真近かになって立候補した米山氏は、当初絶対的に有利と見られていた、自民・公明推薦の森民夫前長岡市長を破っての当選であった。しかも、米山氏は民進党を離党しての立候補であったが、推薦をしたのは、弱小の共産党・社民党・自由党であった。

 その米山氏は、民進党の応援がなかったにもかかわらず、どんどんと追い上げて大接戦だと言われるようになった。それでだろう、民進党の蓮舫代表は終盤にやっと応援演説にかけつけた。

 民進党の党員であった候補者なのに、共産党・社民党・自由党とは一緒に応援をやれないということで自主投票であった。何とも情けない民進党である。

 今行われている東京10区と福岡の衆議院補選でも、野党共闘には民進党は腰が引けている。先の参議院選や新潟知事選でも分かるように、野党でも争点をはっきりさせ、共闘すれば自民・公明に勝てるということを示したのだ。

 衆議院補選では民進党はつまらないこだわりを捨てて、野党共闘に力を入れて勝ち取ってもらいたい。何しろ候補者は民進党なのだ。

 ところで今回の新潟県知事選挙は、争点が明確であった。東京電力柏崎刈羽原発の再起動の可否であった。

 米山氏は、泉田前知事の原発再稼働慎重路線を引き継ぐと公約した。東京電力福島第一原発事故の検証がきちんとされていないことや、重大事故発生時の避難計画が不十分だとして現状での再稼働は認められないとしたのだ。

 当選が分かった時、「命と暮らしが守れない現状での再稼働は認められないと主張していく」と述べた。

 柏崎刈羽原発再稼働については、64%の県民が反対であった。その県民の声が米山応援に結集したのだ。

 先の鹿児島県知事選挙でも、原発の一時停止を主張した知事が当選をした。原発の危険性については福島第一原発事故で十分証明された。しかもその検証すらされず、原発を廃炉にするにも手探り状態である。将来燃料を海底深く埋めて、10万年という気が遠くなるような期間を、政府が管理するという案が出ているくらいだ。

 柏崎刈羽原発では、7基もの原発が集中する世界最大級の原発で、02年には重大なトラブル隠しが発覚し、07年の中越沖地震では火災や微量の放射性物質漏れが発生した。今度再び大地震や津波などで被害を蒙ると、福島以上の大災害になるであろう。

 原発は地球を滅ぼす可能性をもつ人類最悪の発明である。原発の経済性も、廃炉費用を考えると、他のエネルギーよりはるかに大であることがはっきりした。安全性、経済性はないのだ。

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2016年9月24日 (土)

高速増殖炉もんじゅは廃炉すべき

 9月21日の朝日新聞朝刊は一面で、政府が、高速増殖炉「もんじゅ」について廃炉向けた最終調整に入ったと報じた。

  もともともんじゅは、問題を抱えていた。1999年の初臨界の翌年、燃料を冷やすナトリウムが漏れる事故を起こした。12年には1万点もの点検漏れが発覚した。

  これまでに1兆円を超える金が投じられてきたにも拘わらず、運転の実績がほとんどない。再運転をするにはさらに8千億円もの金がかかると言われる。

 使い物にならないもんじゅの維持費に年間200億円もかかるのだ。しかも高速増殖炉については世界でどこも成功していないのだ。日本が先頭を切って成功する目途もたっていない。

 原子力発電で出るプルトニュウムの再利用をしなければ、溜まる一方だと言うが、もんじゅでの再利用もプルトニュウムは減るどころか増えるという。

 そもそも原子力発電所を造ったのが間違いであったのだ。福島第一原発事故で原発の安全神話が崩れたが、前からトイレのないマンションに譬えられて来たように、核廃棄物の処理が非常に大変なのだ。福島第一原発の廃炉処理だけでも未だにどうしていいかわからない状態が続いている。

 「原子力発電はクリーンで地球環境に優しく低コストだ」というのが売りであったが、福島原発事故でそれがとんでもない嘘であったことが知れ渡った。福島原発の放射能の影響をなくすだけでも、人類の歴史の何百倍もの年数がかかるのだ。その維持管理等の煩わしさや費用だけも巨額になる。地球に優しいどころか全生物の存亡を揺るがしかねない危険性をもっているのだ。

 経済産業省はもんじゅ廃炉の方向であるが、文部科学省は真っ向から反対している。文部科学省の考えは「高速増殖炉がなければ、経産省が主張するプルサーマルでもプルトニウムはたまり続ける。いずれ核燃料リサイクル政策、ひいては原子力政策全体が立ち行かなくなる」というのだ。

 経産省も文科省も原子力政策を続けることでは一致している。ただ高速増殖炉について経産省はもんじゅは廃炉にするが、代わりにフランスの高速炉アストリッド計画に乗っかろうということで、原子力発電は続けると言う点では同じなのだ。

 ここはとりあえずもんじゅを廃炉にという経産省の方向には賛成である。一つづつ廃炉をふやしていって世論の高まりにより、ドイツのように原子力発電は廃止ということに持って行きたいものである。原子力発電はコスト、放射能の危険、処理の困難さ・・・どれをとってもこれほど厄介なものはない。即刻廃止すべきである。

廃炉には賛成だが、これまで20年間、1兆円を超す巨額の費用を投じてきて、成果がえられなかった責任はどうなるのであろう。1兆円を保育所に使えば待機児童問題はなかったはずだ。社会福祉関係の予算が減らされているがこの金があればそうすることもなかったのではないか。悔やんでも悔やみきれない無駄遣いであった。

 

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