メディアは自民党有利の加担をするな
9月27日の朝日新聞に「番組こぞって総裁選 なぜ」という記事があった。自民党総裁選は29日に投開票が行われるから始まって2週間になろうとしている。テレビなどのメディアはそれよりもはるか前から自民党総裁選に誰が出るかなどと取り上げて来たから9月は総裁選1色と言ってもよいぐらいであった。
自民党の総裁は自民が国会の議席が圧倒的多数なので首相になることが分かっている。だが10月には衆院選が控えているのでこの時期に自民総裁選を毎日取り上げるのは自民を利するものだと指摘した。ここに来てやっと朝日はそれに気づいたようだ。
NHKはひどいもので4人の候補のネット討論会などを連日詳細に伝えている。まるで自民党広報機関のようである。そして申し訳的に立憲民主党の政策を流している。それでバランスを取っていると言いたいのだろうが、他の野党の政策についてはとりあげていない。
自民党は総裁選候補4人が政策を政策を語りそれが衆院選の前哨戦として圧倒的に有利になっているのだ。忘れてならないのは、4人の候補者はいずれも自民党の有力な党員で、安倍内閣や菅内閣の閣僚でもあったことだ。つまり、安倍政権の安保問題、集団的自衛権問題、森友問題、加計学園問題、桜を見る会問題、公文書書き換え問題、秘密保護法・・・・そうした悪行の数々に加担してきたということだ。
現にどの候補も森友・加計学園問題や桜を見る会などについて取り上げないと明言している。誰が総裁になっても所詮は安倍・麻生などに操られる総裁になるのだ。
ディープ・スペクターは「ラーメン激戦区とかスズメバチ捕獲の話題より、動きを追いかけながら毎日同じテーマを継続してやりやすい。候補者を呼べばそれなりにビッグなゲストだし、将来の総理に貸しも作れる」と言っている。ある民放のプロデュサーは「誰が選ばれるのかわからず、政治が動いているときはある種のエンターテイメント」と言っているそうだ。
日本テレビ、テレビ朝日、TBS,フジの民放キー局4局からウイークデーの昼前後のワイドショーで調べたところ、告示1週間前から24日までで平均で、7割の日は総裁選を取り上げていたそうだ。
立憲民主党の安住国会対策委員長は「総選挙を控えている状況を全く理解していない」と述べている。その通りである。
29日に総裁が決まるが、その後引き続いて新総裁や新内閣や自民党役員人事などで自民党関連のニュースが毎日報道されることは目に見えている。総裁選後は衆院選がすぐ来るのだ。自民党が圧倒的に有利になる。選挙の公平性を失わないようにしてもらいたい。
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