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戦争と平和

2024年10月14日 (月)

ノーベル平和賞受賞を喜ぶ

 核兵器による惨禍を繰り返さないための、力強いメッセージになる――。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が今年のノーベル平和賞に決まったことを受け、国連や、核をめぐる問題に取り組む国際機関からは祝福の声が上がった。

 日本の受賞は佐藤栄作元総理以来50年ぶりである、佐藤氏の受賞の時は?と思ったが、今回の受賞は素晴らしいものである。

 国連のグテーレス事務総長は11日、受賞決定を祝福する声明を発表した。被爆者について「たゆまぬ努力と困難を乗りこえる強さは、世界の核軍縮運動の中核となっている」とたたえた。そして、「核兵器が国際関係におけるレトリックの中に再び姿を現している」と警鐘を鳴らし、「核兵器の脅威を取り除く唯一の方法は、それらの完全廃絶だ」と訴えた。

 国連の軍縮部門トップの中満泉事務次長は11日、日本被団協にノーベル平和賞が授与されたことを祝福し、「核兵器使用のリスクが高まる状況を変えるきっかけになって欲しい」と語った。8月には国連のグテーレス事務総長の代理として広島・長崎の式典に出席した中満氏は「今回の受賞には非常に大きな意味がある。世界に対する強烈なパンチというかメッセージだ」と述べた。

 ウクライナやガザやパレスチナなどで核兵器の使用の危険性がいわれている。日本は世界初の核被爆国として、核兵器の廃絶に向かうべきだが、自民党・公明党の与党は条約の批准をしようとしない。被団協のように地道な活動が評価されたことは本当にうれしい。

2024年9月27日 (金)

イスラエル軍のレバノンへの空爆

 メディアの報じるところによると、イスラエル軍はシーア派組織のヒズボラが活動するレバノンへの空爆を続けた。レバノンの保健相は死者数が558人に達したと発表、50人の子どもと94人の女性が含まれているという。

 イスラエル軍は前日と合わせて約1600か所を空爆したと主張した。一般市民が住むところを無差別爆撃することは人道的に許せないことだ。イスラエルは市民の建物にヒズボラが武器を隠していると主張しているが、それならピンポイントで.爆撃すべきであろう。萬歳早大教授は「国際人道法に違反している可能性があると指摘している。

 イスラエルはガザでは安全な場所に避難せよと指定し、そこに集まったパレスチナの人たちを無差別に攻撃している。イスラエルのやっていることはかつてのナチスのヒトラーがやったことと同じである。ただやり方が違うだけだ。

 米国はそんなイスラエルを支援しているが、何たる矛盾か。国際刑事裁判所は5月イスラエルのネタニヤフ首相の逮捕状を請求したが、再度逮捕状請求をすべきである。国際社会もイスラエルへの強い抗議をすべきだ。

2024年8月19日 (月)

朝日新聞へのエルドアン氏の回答を読んで

 17日の朝日新聞に「トルコのエルドアン大統領が朝日新聞の質問に書面で回答した」という記事があった。

 パレスチナ自治区ガザの戦闘で死者の数が4万人を超えるなか、「イスラエルの虐殺を後押しする国々が支援を撤回することが必要だ」と述べ、ガザの人道状況に対する西側の責任を強調した。

 エルドアン氏は、「ジェノサイド政策によってガザの抵抗を打ち砕こうとしている」とイスラエルを非難、イスラエルの自衛権を支持し武器支援を続けてきた米国などを念頭に「西側予告をはじめとするすべての国の義務は、一刻も早くイスラエルを阻止することだ」と訴えたという。

 ブログで何度もイスラエルのガザ攻撃(ジェノサイド)を阻止すべきだと書いて来た。でも、我々一般人は無力である。エルドアン大統領の提案が受け入れられて行動に移されるとを期待したい。こうして時間が流れている間にもガザの人々はイスラエルの攻撃で苦しんでいるであろう。

 現代のヒトラーはイスラエルの指導者とプーチンである。

2024年8月12日 (月)

令和6年長崎平和宣言を録す

 長崎市の平和宣言に盛り込まれた福田須磨子さんの「原爆を作る人々よ!」という詩を初めて知った。この詩で始まる長崎平和宣言は、核廃絶を読んだ人々の心に沁み込ませる素晴らしいものである。それでブログに記録しておきたいと思った。
 戦後79年が経ったのに米国に遠慮して未だに核廃絶に踏み込めない日本政府。残念でならない。
 平和宣言は、人類は「地球市民」なのだとのべているが、地球市民は人類だけではない。地球上全ての生物が「地球市民」なのだ。一たび核兵器によって地球に甚大な被害がもたらせられたら、これまで生き続けて来た植物や微生物なども含むすべての生き物の命が危うくなるのだ。
 世界唯一の被爆国である日本が核廃絶の先頭に立てないとはなんということか。

令和6年 長崎平和宣言

  原爆を作る人々よ!
  しばし手を休め 眼をとじ給え
  昭和二十年八月九日!
  あなた方が作った 原爆で
  幾万の尊い生命が奪われ
  家 財産が一瞬にして無に帰し
  平和な家庭が破壊しつくされたのだ
  残された者は
  無から起ち上がらねばならぬ
  血みどろな生活への苦しい道と
  明日をも知れぬ”原子病″の不安と
  そして肉親を失った無限の悲しみが
  いついつまでも尾をひいて行く

 これは23歳で被爆し、原爆症と闘いながらも原爆の悲惨さを訴えた長崎の詩人・福田須磨子さんが綴った詩です。
 家族や友人を失った深い悲しみ、体に残された傷跡、長い年月を経ても細胞を蝕み続け、様々な病気を引き起こす放射線による影響、被爆者であるが故の差別や生活苦。原爆は被爆直後だけでなく、生涯にわたり被爆者を苦しめています。
 それでも被爆者は、「世界中の誰にも、二度と同じ体験をさせない」との強い決意で、苦難とともに生き抜いた自らの体験を語り続けているのです。
 被爆から79年。私たち人類は、「核兵器を使ってはならない」という人道上の規範を守り抜いてきました。しかし、実際に戦場で使うことを想定した核兵器の開発や配備が進むなど、核戦力の増強は加速しています。
 ロシアのウクライナ侵攻に終わりが見えず、中東での武力紛争の拡大が懸念される中、これまで守られてきた重要な規範が失われるかもしれない。私たちはそんな危機的な事態に直面しているのです。
 福田さんは詩の最後で、こう呼びかけました。
原爆を作る人々よ!
今こそ ためらうことなく
手の中にある一切を放棄するのだ
そこに初めて 真の平和が生まれ
人間は人間として蘇ることが出来るのだ

 核保有国と核の傘の下にいる国の指導者の皆さん。核兵器が存在するが故に、人類への脅威が一段と高まっている現実を直視し、核兵器廃絶に向け大きく舵を切るべきです。そのためにも被爆地を訪問し、被爆者の痛みと思いを一人の人間として、あなたの良心で受け止めてください。そしてどんなに険しくても、軍拡や威嚇を選ぶのではなく、対話と外交努力により平和的な解決への道を探ることを求めます。
 唯一の戦争被爆国である日本の政府は、核兵器のない世界を真摯に追求する姿勢を示すべきです。そのためにも一日も早く、核兵器禁止条約に署名・批准することを求めます。そして、憲法の平和の理念を堅持するとともに、北東アジア非核兵器地帯構想など、緊迫度を増すこの地域の緊張緩和と軍縮に向け、リーダーシップを発揮することを求めます。
 さらには、平均年齢が85歳を超えた被爆者への援護のさらなる充実と、未だ被爆者として認められていない被爆体験者の一刻も早い救済を強く要請します。

 世界中の皆さん、私たちは、地球という大きな一つのまちに住む「地球市民」です。
 想像してください。今、世界で起こっているような紛争が激化し、核戦争が勃発するとどうなるのでしょうか。人命はもちろんのこと、地球環境にも壊滅的な打撃を与え、人類は存亡の危機に晒されてしまいます。
 だからこそ、核兵器廃絶は、国際社会が目指す持続可能な開発目標(SDGs)の前提ともいえる「人類が生き残るための絶対条件」なのです。
 ここ長崎でも、核兵器のない世界に向けて、若い世代を中心とした長年の動きがさらに活発になっています。今年5月には、若者版ダボス会議と呼ばれる国際会議「ワン・ヤング・ワールド」の平和をテーマとした分科会が、初めて長崎で開催されました。
 世界の若い世代が主役となって連帯し、行動する輪が各地で広がっています。それは、持続可能な平和な未来を築くための希望の光です。

平和をつくる人々よ!
一人ひとりは微力であっても、無力ではありません。
 私たち地球市民が声を上げ、力を合わせれば、今の難局を乗り越えることができる。国境や宗教、人種、性別、世代などの違いを超えて知恵を出し合い、つながり合えば、私たちは思い描く未来を実現することができる。長崎は、そう強く信じています。

 原子爆弾により亡くなられた方々に心から哀悼の誠を捧げます。
 長崎は、平和をつくる力になろうとする地球市民との連帯のもと、他者を尊重し、信頼を育み、話し合いで解決しようとする「平和の文化」を世界中に広めます。そして、長崎を最後の被爆地にするために、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けてたゆむことなく行動し続けることをここに宣言します。

2024年(令和6年)8月9日
長崎市長  鈴木 史朗

2024年8月11日 (日)

ガザの被害に心が痛む。イスラエルは即時停戦を!

 8日の朝日新聞はパレスチナ自治区のガザ地区のイスラエルによる攻撃での被害状況を報じた。

 イスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘が始まって7日で0カ月が経った。ガザ保健省の発表によると、死者数は3万9677人で、負傷者数は9万1645人に上るという。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、ガザにいるとみられる約210万人のうち、避難民となっているのは約190万人に上り,人口の9割に当たるという。

 イスラエル軍の攻撃が続く中、子どもや女性の犠牲も増える一方である。OCHが求めた情報によると、6月末現在でっ身元の総裁の分かった死者2万8185人のうち、子どもは9351人、女性は5320人に上った。

 子どもや女性はハマスではなく、非戦闘員だ。彼らはイスラエルの無差別攻撃によるジェノサイドで殺されたのだ。

 イスラエルは避難せよと人々を追いやりながら、これまでに172カ所の避難所が攻撃され、このうち152カ所は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRW)などが経営するがっこうだったろいうのだ。

 以前にも書いたがイスラエルは先の第二次世界大戦中、ナチスによるホロコストで悲惨な目に合った。それなのに今はナチスと同じことをパレスチナ自治区のガザに対して行っている。ガザでは住宅を含む全建物の63%が損壊していると言われる。
戦闘が続く中食糧危機も深刻化しているのは当然である。

 長崎市長は9日の平和式典にイスラエルを招かなかったが、市長は「被爆地の市民は心を痛めている」と即時停戦を求めたという。

 長崎市長に抗議して、米、英、仏、独、伊、加、EUは式典に参加しなかった。これらの国は平和についてどう考えているのだろう。イスラエルのガザ攻撃を止めさせるためにどんな努力をしているのだろう。

 ロシアとイスラエルを同列視していると抗議しているが、両国は同じではないか。どちらもっ核の使用さえちらつかせている。ロシアのウクライナ侵攻とイスラエルのガザ攻撃はすぐにやめるべきである。

2024年6月24日 (月)

沖縄慰霊の日の中継を観て

 23日の日曜日、NHKの昼のニュースを見た。いつもならその後はのど自慢なのだが、この日は沖縄慰霊の日の中継であった。それでその放送を見た。

 今年も170名の方が新しく礎にその名を刻まれたと言っていた。沖縄は日本でただ一つ米軍に上陸されて、3か月ほど戦場となったところだ。

 中継の記者は沖縄で犠牲者が増えたのは、沖縄での戦争を長引かせて本土へ及ぶのを遅らせるという日本軍の作戦もあったと言っていた。朝日新聞「天声人語」にはガマに避難した人たちを集団自殺に追い込んだとことがあったと書いてあった。沖縄にいた日本軍は中国で戦った軍で、彼らが中国でレイプとか虐殺とかいろんな悪事を働いたので、米軍が来れば同じようなことが起きると言って、集団自殺などをさせたり村を破壊したりしたのだという。

 戦時中「鬼畜米英」と言って米英の軍隊は鬼よりもひどいことをすると頭に叩き込まれていた。

 鬼畜米英どころか日本軍もひどいことを中国などでやっていたのだ。私の住んでいた家の向かいの人は中国へ行った軍人で実に酷いことをしたと話していたのを聞いたtことがある。

 沖縄慰霊祭は79回目であるが、沖縄は普天間基地など基地の中にあり、自衛隊の施設も対中国や北朝鮮対策で強化されている。沖縄の人たちは戦争に向かうのではと危惧していると報じていた。

 沖縄を犠牲にすることはあってはならない。知事の平和宣言があったが、どんなことがあっても平和を守り抜かなければならない。

 テレビで映されたのどかできれいな糸満市の風景、私も沖縄を訪れたときに目にしたが、あの風景を守らなければならない。

 世界では今もウクライナへのロシアの侵攻やパレスチナのガザへのイスラエルの攻撃など酷いことが行われている。ナチスのような鬼畜の指導者が勝手な理由で無辜の人たちを苦しめている。

 日本から二度と戦争に向かわせる指導者を出してはならない。沖縄で犠牲になった人々へ祈りながら慰霊の日の中継を観た。

2024年5月 3日 (金)

米大学生のイスラエルへの抗議運動

 5月1日のテレビニュースや2日の新聞で、米国各地の大学で、パレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルやその後ろ盾となっている米政権に対する抗議活動が続いていると報じられた。

 コロンビア大学で当局の要請を受けた警察が校内に入り100人以上が逮捕されたのがきっかけとなって、各地の大学に広がったのだという。
 

 パレスチナ自治区ガザへのイスラエルの悪魔のような攻撃で何万人もの住民が死に、街が完全に破壊された。学生たちはそうしたイスラエルの対する抗議のデモである。学生たちはまた、大学の投資先を開示し、イスラエル軍が使う武器を製造する企業への投資を止めるように要求しているという。

 大学当局は停学や退学にすると言っているが、学生たちは覚悟ができているとはなしているそうだ。

 パレスチナの自治区ガザへのイスラエルの執拗な攻撃が続き、エジプトで停戦交渉が始まったが、完全停戦を求めるハマスに対して、イスラエルのネタニヤフ首相は完全な停戦はしないと述べている。

 イスラエルは150人ほどの人質を返せと攻撃をしているが、ガザの方は3万5千人以上の命が奪われ、街が破壊されて、それが今も続いているのだ。

 学生たちの抗議行動は良識を持った若者が米国に存在することを示している。イスラエル系の影響力が強い米国での抗議活動は素晴らしいと思う。


 イスラエルは直ちにガザ攻撃を止めるべきである。

2024年4月21日 (日)

不可解な米英欧のイラン制裁、イスラエル支援

 米国政府は、イランによるイスラエルへの報復攻撃を受け、イランのドローン生産などに関わる約20の個人・団体に制裁を課すと発表した。英政府と欧州連合も同様の措置を決め、イランに対する厳しい姿勢を示した。

 バイデン大統領は「イランの攻撃を支援するすべての者の責任を追及するため、必要なあらゆる行動をとることをためらわない」と主張した。

 また、EUのミシェル首脳会議議長は「イランはイスラエルだけでなく中東の国々の安定にとって脅威だ」と述べた。

 もともとはイスラエルがシリアのイラン大使館を攻撃したことから始まったことである。分からないのは米国、英国、EUなどがどうしてイスラエルを支持しイランを叩くのかである。

 イスラエルはパレスチナのガザを完膚なきまでに攻撃し市街を破壊し、子どもを含む市民を何万人も殺している。そしてさらにガザ攻撃を強めようとしている。その悪魔の残忍非道さはイランのイスラエル攻撃とは比べ物にならない。

 そのイスラエルのガザ攻撃に対して米国、英国などはイスラエルに制裁を課すことなくむしろ支援をしている。いわばガザ攻撃の共犯者である。

 大国がこのような態度をとっては世界の平和はやって来ない。こうした米英EUなどの行動に対してメディアの批判も見られないのも不思議である。

2024年3月26日 (火)

モスクワでのコンサート乱射事件

 モスクワ郊外のコンサート会場で22日夜、銃乱射事件があり、130人以上が死亡した。事件後、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。

 ロシアのプーチン大統領は23日、国民向けのビデオ演説で、「血塗られた野蛮なテロ行為だ」と非難。また、すでに拘束した実行犯とされる4人が、ウクライナ側へ逃亡しようとしたと説明した。ロシアは容疑者がウクライナ側と接触していたと主張しており、ウクライナを支援する米欧などへの批判に利用する可能性がある。ウクライナ側は関与を否定している。中国はロシアを支持すると表明した。

 「過激派がモスクワ市内でコンサートなどに対する攻撃を計画しているとの情報がある」と今月7日在モスクワ米国大使館の公式ウエブサイトに警告文が掲載されたという。

 米国はモスクワへのテロ計画情報を把握し、ロシア当局と共有していたと事件後明言したそうだ。

 朝日新聞によると、富樫同志社大学准教授は「ロシア連邦保安局(FSB)が、今回の事件を未然に防げなかったことが疑問だ。国民に危機意識を持たせるために、放置したことなどが可能性として考えられる」と述べている。私もロシア政府のやらせではないかと感じていた。プーチンはそのぐらいのことは平気でやるからだ。

 そもそもロシアは特別軍事作戦と称し、ナチズムを撲滅のためにという勝手な理屈でウクライナに侵攻し、発電所、病院、学校を含む街を破壊し、3万1千人余の市民を殺害している。

 プーチンは「血塗られた野蛮なテロ」と形容したが、彼のやっていることはそれに比べると大したことではないとでも言いたいのか。誰がどう見てもウクライナ侵攻は悪魔のなせる最悪のものである。

 プーチンは87%余の得票で大統領に選出されたが、政敵を抹殺し、得票を操作してのものだと言われている。スターリンを抜いて30年間の独裁をすることになるという。これから世界はどう影響されるのだろうか。

2024年3月24日 (日)

「なごや平和の日」制定

 22日の朝日新聞に「『平和の日 』若い世代へ継承願い」という記事があった。
高校生らが働きかけた「なごや平和の日」制定条例案が21日、名古屋市議会本会議で可決されたというのだ。
 

 1945年に空襲で名古屋城天守が炎上した5月14日に定めた。年間を通じ、慰霊や戦争の惨禍を語り継ぐという。

 戦後78年余、これまで「名古屋平和の日」がなかったのが不思議なくらいだ。名古屋市は63回も米軍の空襲を受けたことは知らなかった。回数が多いのでどの日にするかで揉めたようだ。

 私は戦時中は南紀新宮市に住んでいたので名古屋空襲のことは知らなかったが、今住んでいる所には養父母が住んでいて戦前に建てられた立派な住居が空襲で焼かれ、戦後に建てたバラックのような家に住んでいた。

 養父母の話しでは、中心部にある栄の松坂屋が見えたというから、殆どが焼け野原であったようだ。

 きっかけは私立東邦高校生徒会が2014年に市に平和の日制定を働きかけたこと。前身の商業学校の生徒・職員が軍需工場への動員中に空襲で死亡し、東邦高は慰霊行事を続けてきたそうだ。そして後輩たちが粘り強く運動を続けてきたという。
 

 市の条例は、名古屋空襲の犠牲者を悼み、戦争体験を若い世代に語り継ぎ、平和の意識醸成をはかるもの。関連事業費約1800万円を含む一般会計予算案も可決され、市は新年度に、5月14日に市公会堂で平和祈念式典、5月25日に軍需工場跡でもあるバンテリンドームナゴヤのプロ野球公式戦で黙禱(もくとう)や展示、7月に空襲についてのフォーラム、12月に若者への継承イベントなどを計画する。いずれも若い世代を意識した企画だと記事は書く。

 今もウクライナではロシアによる、パレスチナのガザでは米国が支援するイスラエルによる悪魔の攻撃を続けている。
米軍による大空襲での惨禍を語り継ぎ平和への祈りを続けることは大事なことだ。戦争は人災の最たるものである。戦争をしないという叡智を人間が持てないのが悲しい。小さな灯かもしれないが灯し続けることが地球に平和をもたらすのだ。

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