政治・経済

2017年9月19日 (火)

税金使って党利党略の衆議院解散!

 新聞やテレビの報道によると、安倍首相による9月28日の臨時国会冒頭での解散が濃厚になった。

  今、衆議院を解散すると、自民党に有利なのは素人目にも明らかである。それは若干の内閣支持率の上昇もあるが、なによりも自民党に対抗できる勢力が準備不足であることだ。

  一番望ましいのは、民進・共産・自由・社民の4党が安倍内閣打倒でまとまることだが、民進党はそれを望んでいない。小澤一郎氏は週刊朝日で野党4党の結束が大事だと指摘しているのだが、民進党の前原代表や支持母体の連合など反対者が多い。

  次に、都民ファーストの会だが、新党を作るのだろうがいかにも時間が足りないし、何よりもファーストの会は自民党の補完勢力であることだ。それは小池都知事がこれまでやってきたことや話してきたことを見ればはっきりしている。安倍首相と同じ戦前回帰派なのだ。

  さらに民進党のごたごたがある。山尾議員の離党を始め、五月雨のような離党者があり、前原代表の下に結集するのは容易ではない様相だ。

  28日解散で総選挙をすれば、新たな証拠も出ている森友・加計問題はうやむやのままになり、自民党が勝つことで国民の信頼が得られたとして、この問題を終わりにしてしまうであろう。

  臨時国会冒頭での衆議院の解散は自民党・公明党には絶対的に有利である。投票率は低くなるだろうが勝てばよいのだ。

  しかし、今回の衆議院解散総選挙は、前回の時と同じで全くの党利党略の選挙であり、大義名分は何一つないのだ。前回は2/3以上の議席を獲得し見事党利党略選挙に成功し、安保法制や集団的自衛権容認や特別機密保護法・・・・日本を戦争が出来る国にし、そのために人権を制約する法律を作って来た。

 あと残すのは憲法を変えることだけである。今度の解散総選挙で再び2/3以上の議席を獲得し、安倍首相自身の政治生命を延ばし、悲願をやり遂げ、歴史に名を残したいのだ。安倍個人の自己実現欲以外の何ものでもない。

 今解散をしなければならない理由は何もないのだ。ただ勝てるからやるというだけである。それを国民の税金を使ってやろうとしている。税金の無駄遣い以外に何もない。世論調査によると、60%以上の人は来年の任期満了まで選挙はしなくてよいと言っているのだ。

 残念で悔しくてならないが、泣いても喚いても28日解散はされるのだ。後は選挙民の良識を俟つしかない。

 

 

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2017年8月 3日 (木)

籠池夫妻逮捕で誤魔化すな!核心は国有地不当売却だ。

 籠池夫妻が大阪地検特捜部に逮捕された。容疑は国の補助金を不正に受給したという補助金詐取の疑いである。8月1日の朝日新聞は第一面でこの問題を取り上げた。

 国の補助金を詐取したとなれば当然検察で真偽を明らかにされるべきである。しかし、森友学園問題の核心は、国有地売却に関する疑惑である。籠池夫妻を逮捕して補助金不正受給に目をそらそうとしているのではないか。

 旧名「安倍晋三記念小学校」建設用地として、国有地売却に当たっては、財務省は鑑定価格9億5600万円の土地をたった1億3400万円で売り渡したのだ。

 どうして一森友学園にそのような大幅値引きをしてやれたのか。その経緯は今もって雲の中である。

 国は地中のゴミの撤去費用として8億1900万円を値引きしたというが、それに相当するゴミは出てこなかったのだ。誰が見ても不当な値引きである。

 この問題に関しては、小学校の名誉校長であった首相夫人安倍昭恵氏の存在が重要である。森友学園の戦前のような尊王軍隊教育に共鳴し小学校建設を支援していたのだ。

 売却契約の成立の過程で、ここでも「忖度」がはたらいたに違いない。なぜなら首相夫人が関係している小学校となれば絶大な信用があるからだ。また政治家やその関係者の関与があったのかも大事である。

 財務省は売渡しの経緯についての記録は「廃棄した」と言い張っている。近畿財務局や財務省と森友学園との間でどのようなやり取りがあったのかを、財務省や財務極右を捜索し、資料を収集し、職員に事情聴取をするなどして徹底的に調べなければならない。

 絶対に籠池夫妻の詐欺事件で終わらせてはならないのだ。森友学園問題は終わってはいないのだ。国会も昭恵夫人招致などを含めて徹底てきに究明すべきである。

 

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2017年7月 4日 (火)

都議選自民惨敗で溜飲が下がったが大事なことは・・・

 3日に投票のあった東京都都議会選挙で、小池知事が代表を務める都民ファーストの会が55議席となり、第1党に躍り出た。協力する公明党や維新の会を入れると79議席で安定多数を形成した。

  一方、57議席を持って第1党であった自民党は、23議席まで減らし、惨敗となった。都議会選挙という一地方自治体の選挙でありながら、これまでの国政における安倍政権の、数をたのんだ、やりたい放題の政治が多くの選挙民の批判を浴びたということだ。

  選挙中の大手メディアの世論調査では、数値に違いがあったものの、安倍内閣支持率は急落していた。都議選の結果予測では自民党大敗というものからほぼ互角というものまであったが、23議席という酷い結果までは誰も予測しなかった。

  これだけ惨敗しても、安部首相や麻生副総理や菅官房長官は国政とは関係がないという点で一致したという。いったいどこまで本気で強がっているのだろう?

  森友・加計問題や共謀罪法の強行採決、稲田防衛相のとんでもない失言、下村都連会長への加計学園献金疑惑、安倍首相が属する細田派2回生議員の重なる不祥事などで、国民は安部政権にうんざりしていたのだが、そのはけ口がなかった。だが、都議選という格好の機会が訪れたのだ。

  東京都民が自民党に鉄槌を食わせたということには拍手を送りたい。しかし、小池都政になって1年、まだこれといった都政改革があった訳ではなく、都民ファーストの会もにわか作りで、その政策が都民に理解されてのものとは言い難い。自民党惨敗はいわば連続オウンゴールともいうべきものであった。

  名古屋では河村市長の下で減税日本の会が結成され、最初の選挙では風によって大勝したが、その後新米議員らの不正が続いて、見放されてしまった。

  都民ファーストの会にも新人が多数いる。これからどう都政を担って行くのか見守らなければならない。

  私が一番心配するのは、小池知事と新しく都民ファーストの会代表に就いた野田数氏の政治思想である。安倍首相と同じ極右思想だと言われる。

  小池知事の特別秘書の野田数氏は、 小池氏が都知事選に出馬した際、選対本部の責任者に抜擢され、小池都知事が都民ファーストの代表に就任するまで、同会の代表を務めていた。その後幹事長になった。野田氏は小池氏の側近中の側近なのだ。

 今回の都議選の都民ファーストの公認候補の選定もほとんどこの野田氏が仕切っていたという。事実、5月頃には「オレが都議選候補者の公認権を持っている」と豪語していることを週刊誌に報じられている。

 都民ファーストの会を牛耳る野田氏の主張というのが、安倍周りの政治家ネトウヨと同じ、またはそれ以上のゴリゴリの極右だという。

 野田氏は都議時代から、都立高校の歴史教科書から南京虐殺を削除するよう圧力をかけるなど、一貫して歴史修正主義の押し付けを行っている。

 さらに、12年には、現行の日本国憲法を無効とし、戦前の「大日本帝国憲法」の復活を求める時代錯誤の請願を紹介議員として提出、「国民主権という傲慢な思想を直ちに放棄すべき」と主張した。

 小池知事が野田氏を重用するのは、考え方が同じだからだと言える。小池都知事自身も、2010年にヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)の関連団体である「そよ風」が主催する集会で講演を行うなど、安倍首相と同根の歴史修正主義者であり、ヘイト政治家であり、極右思想の持ち主だというのだ。

 憲法についても「9条改正」を訴え、2003年の段階ですでに「集団的自衛権の解釈変更は国会の審議の場において、時の総理が『解釈を変えました』と叫べばよい」(「Voice」03年9月号/PHP)と主張していたほど。安倍首相が閣議決定で解釈変更をする10年前の話しだ。(LITERAを一部引用したところあり)

 小池知事は自民党員であり(現時点)リベラルではなく、保守右翼である。知事でなければ共謀罪法にも森友・加計問題にも同一歩調をしていたはずだ。自民党に対峙するかのような素振りで都議選を闘ったが、今後は自民党とも手をつないて行くであろう。公明党が都民ファーストの会についたのは、それを見越してのことである。つまり、都ファ、公明、自民が一緒にやるということである。東京都民はその辺りをよく監視して都政の行くヘを見守らなければならない。騙されまいぞ!!

 今回の都議選で大事な教訓は、都民ファーストの会のような受け皿があれば、選挙民の風はサッとそちらに吹くということである。次に来るであろう衆議院選挙に向けて、民進党、共産党、自由党、社民党などの野党は、一般市民や学生と共同して自民党・公明党からの政権奪取を目指すことが大事である。風を吹かせて受け皿になることの重要さを教えてくれたのだ。

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2017年6月20日 (火)

安倍内閣支持率低下だが

 毎日新聞が17日、18日に行った世論調査によると、安倍内閣の支持率は36%,不支持率は44%だったという。

  同じ日に行った朝日新聞の調査では、内閣支持率は41%、不支持率は37%であったという。両社の違いは支持率で5%、不支持率で7%の差がある。内閣支持率が下がったとはいえかなりの違いがある。政府関係者は、この程度の低下では大したことはないと言ったそうだ。

 ちなみに、読売は、安倍内閣には好意的な読売の調査でも「内閣支持12ポイント減49%」とのタイトルで、内閣支持率が50%を割ったのは、昨年6月17~19日調査(49%)以来、下落幅は2012年12月の第二次安倍内閣発足以降、最も大きかったと伝えている。

 きょうの1面トップで報じている日経でも、テレビ東京との世論調査で、安倍内閣の支持率は49%となり、5月の前回調査から7ポイント下落。40%台に落ちるのは2016年3月調査以来。不支持率は6ポイント上昇して42%で、15年10月以来の水準だったという。

  安倍内閣があれだけ数をたのんで国会を軽視して、やりたい放題で、共謀罪法案も十分な討議をせず、奇策中の奇策と言われる中間報告という形で委員会審議を打ち切り、本会議で強行採決した。加計学園問題を封じ込めるために会期中に共謀罪法案を成立させたのだ。

  サンデーモーニングでは、岸井氏が「共謀罪は完全なウソ偽りの国民騙しだ」と声を震わせていた。

  安倍首相は、安保法制のときでもそうだが、「国民にわかりやすく丁寧に説明をする」と繰り返していたが、嘘っぱちで、その答弁は不都合な質問には、まともに答えず、質問に関係のない話を延々としてはぐらかしいたずらに時間を浪費した。加計学園問題では「印象操作だ」と連発したのも新聞で取り上げられた。

  加計学園、森友学園問題は安倍首相や昭恵夫人が関わっている疑いが濃厚なのに、データを廃棄したり、誤魔化しを続けてうやむやにしようとしている。

  毎日新聞の調査で、これまでの政府の説明に「納得していない」は74%を占めた。「納得している」は10%。内閣支持層も59%が「納得していない」と答えた。政府が獣医学部新設を認めた経緯について、国会の閉会中も衆参両院の予算委員会などで「検証すべきだ」は59%で、「検証する必要はない」の26%を上回った。

 

   徹底的に調査を続けて真相を明らかにすべきである。しかし「安倍晋三首相の友人が理事長を務める加計学園が国家戦略特区を利用して獣医学部を新設する計画を巡っては、早期開学が「総理のご意向」と記述された文書が見つかり、文部科学省が再調査で存在を認めた。しかし、政府は計画に首相の意向が働いたことは否定している。」

  それにも拘らず、安倍内閣は40%前後の支持率を示しているというのは、国民の多くが政治に無関心だからだと思う。国民が無関心である限り、内閣支持率は安保法制の時の様にまた元に戻り、数をたのんだやりたい放題政治が続くであろう。私は支持率が下がったといって決して喜べないと思っている。

    不支持率が支持率を上回ったのは2015年10月以来。学校法人「加計(かけ)学園」の問題や、「共謀罪」の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法への批判が影響したとみられる。
 
 組織的な犯罪集団が犯罪を計画、準備した段階で処罰できるようにする改正組織犯罪処罰法は、一方で一般の人も捜査対象になる懸念が指摘されている。改正法に「反対」は47%、「賛成」は32%だった。

  反対がたった47%とは、驚きである。「『共謀罪』改め『テロ等準備罪』」と報じたNHKや読売などの影響が大きく誤解を与えたのであろう。

 自民、公明両党は改正法を参院法務委員会で採決しない「中間報告」という方法で参院本会議にかけ、15日に可決、成立させた。改正法が「十分に審議されていない」は69%に上り、「十分に審議された」は12%にとどまった。改正法に賛成する層でも6割弱が審議不十分と考えている。

  主な政党支持率は、自民27%▽民進8%▽公明3%▽共産4%▽日本維新の会2%--など。「支持政党はない」と答えた無党派層は47%だった。【

※黒字部分は、毎日新聞記事抜粋

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2017年6月16日 (金)

政権と一部メディアが共謀して「共謀罪法」強行可決

 「共謀罪法案」は15日午前7時45分ごろ参議院本会議で強行可決された。その様子はNHKが中継していた。国会の会期末が18日に迫っているということで、緊急を要するという勝手な事由をつけて、委員会での採決をせずに本会議での採決に持ち込んだのだ。

  維新の党も賛成して、反対70票、賛成165という大差であった。反対する野党の数が圧倒的に少ないから、安倍政権の思うがままに国会が運営された。

  委員会の委員長は公明党であったが、委員会採決なしという暴挙に出た。公明党の正体がますますはっきりした。それでも公称800万の創価学会員はおとなしくしたがっている。戸田城聖氏など創価学会の創始者がいたらどんなに憤慨するであろうか。

  NHKは一貫して「共謀罪改めテロ等防止法案」と言い続け、法案の内容が「共謀罪」であるのを隠して「テロ防止なら仕方がない」と国民を思いこませた。まさに国民を欺いた詐欺の法案である。

  yahooニュースで「まのあつこ」氏が、「共謀罪法強行採決はまさにテロ」と弾劾していたが、その通りである。爆発物を使わないだけである。

  NHKを始め政府広報機関と呼ばれる読売・産経など一部マスメディアは、共謀してこの法律の本当の姿、怖さを蔽い隠し、テロ防止だから必要であるとしてきた。

  日本弁護士会やペンクラブ、研究者、ジャーナリストなど多くの人が共謀罪法案の危険性を訴えて反対を表明した。 

 しかも、国会審議が参議院ではたった17時間50分であった。質疑での金田法務相の答弁は絶えず揺れ続け、安倍首相の答弁もはぐらかしばかりであった。とにかく数を恃んで時間さえ浪費すればよいという態度で国会民主主義の崩壊であった。

 どんなやり方であろうと、多数決で成立したのだから法律である。国民は従わねばならない。いったいこれから日本はどうなっていくのであろうか。国連の特別報告者でさえ非常な危惧を持って政府に書簡を送ったぐらいだ。

 じわりじわりと戦前の治安維持法のような状態に持って行くのであろう。密告が奨励され、盗聴や傍受により監視され、政府の方針に反対を唱えれば逮捕され、弾圧されるのだ。「壁に耳あり、障子に目あり」という戦中の標語が再び現実のものとなる。スノーデンが暴露したようにインターネットも電話もスマホも全て監視されるのだ。戦時中の日本とだぶって脳裏に浮かぶ。

 

 

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2017年6月14日 (水)

共謀罪法案についてよく分かる記事

 知人が日刊ゲンダイ(6月5日)の記事を送ってくれた。平岡元法相の懸念である。平岡氏は「共謀罪が生み出すのは密告奨励社会である」と指摘している。北朝鮮のような社会になるのだ。何とも恐ろしい、生きにくい日本に今週にもなろうとしている。
 インタビュー形式なので分かりやすく、共謀罪法案の問題点を的確に説明していると思う。一部編集した。
 
自首すれば減刑、密告奨励社会へ

――「共謀罪」は過去3回、法案が国会に提出されましたが、世論の反対が強く、ことごとく廃案になってきました。今回は、「テロ等準備罪」と名前を変えていますが、複数の人の「合意そのものが犯罪」になるという共謀罪の本質は、まったく変わっていません。犯罪意思、つまり心の中で思ったことをどうやって取り締まり、立件するのでしょう?
 
 そこが大問題なのです「合意」は「心の中で思ったこと」と紙一重で、憲法で定められた「内心の自由」を侵しかねない。「疑わしい」というだけで人が処罰される事態があり得ます。
 また、「悪い考えを持っている」という証拠を集めようと思えば、通信傍受(盗聴)、会話傍受、身分を偽った潜入捜査や密告に頼らざるを得ない。取り調べにおいても自白偏重になりがちで、冤罪を生じさせる危険性が高くなります。

――
捜査員がスパイを送り込み、情報を得る手法が合法化されることへの懸念もありますね。

 捜査員でなくても、敵対者が情報を得るために団体に入り込んだり、仲間が仲間を売り渡したりするケースが考えられますその人たちが刑罰を免れる仕組みがつくられているからです共謀罪法案には「実行着手前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する」という「必要的刑の減免規定が盛り込まれている。共謀に加わっても、犯罪の実行前に自首すれば、必ず刑を減免しなければならないという規定です。
 
――密告を奨励するようなものですね。

 その他にも、昨年の刑事訴訟法改正で司法取引制度が新設され、他人の犯罪事実を明らかにする見返りに求刑を軽減したり不起訴にすることが認められています。
 この場合、捜査段階で、自分が罪から逃れるために当局の筋立てに沿ってウソの供述をすることだってあり得るでしょう。共謀罪ができて、刑の必要的減免制度などが認められれば、誰が敵か味方か、疑心暗鬼になり、密告を奨励する相互監視社会になってしまいます。

――政府は2000年に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)」を締結するために、国内法として共謀罪をつくる必要があると説明しています。

 私もこの条約の締結は必要だと考えますが、この条約は、例えばマフィアによるマネーロンダリングや麻薬取引のような経済犯罪の取り締まりを目的としたものです。条約自体でそのことを明記し、条約の立法ガイドなどで政治的、宗教的なテロリズムを除外することが明確にされています。
条約締結のためなら、組織的な経済犯罪に特化して国内法の整備を進めればいいので、テロ対策とは分けて考えるべきです。
 

――しかし、政府は「五輪のため」「テロ対策」を錦の御旗に共謀罪創設を推し進めようとしています。

 テロ対策と言われると国民も反対しづらいから、あえてテロ対策を前面に出しているのです。

 国連はテロ対策の条約を多数作成していて、すでに日本はその主要13条約のすべてを批准しています。具体的にはハイジャック防止条約やテロ資金供与防止条約などです国内の現行法にも銃刀法やピッキング用具所持禁止法などがあります。

 それでもまだテロ対策に足りないものがあるというのなら、そこに絞って法整備の必要性を議論するべきです。

 それに、共謀罪法案が想定しているようなものは、現行の予備罪、準備罪や、銃刀法などの特別立法における犯罪、それらの教唆罪や共謀共同正犯などでほとんどカバーできています。数を絞ったとはいえ、テロ対策にかこつけて、懲役・禁錮4年以上の罰則がある犯罪全般に網をかけようとする共謀罪法案の乱暴なやり方は、到底認めることができません。 

 
――民主党政権時代、あるいは法相を務めていた時は、TOC条約と共謀罪の取り扱いはどうだったのでしょうか

 政権交代前から、共謀罪を導入しなくてもTOC条約を批准することが可能かを探り、09年7月に「可能だ」とする「民主党政権インデックス2009」が出来ました。
 私が法相に就任した時には、法務省の関係部局に対し、自民党政権で議論されていた共謀罪を創設しなくてもTOC条約は締結可能という立場で作業を進めるように指示しました。
 実際、11年11月の衆院予算委員会では、当時の法務省刑事局長も「平岡大臣の答弁(共謀罪を作らなくても条約は締結できる)を踏まえて、今後やっていかなければいけない」と答弁しています。

民主党政権時、法務省は「共謀罪なし」でも条約締結できるという立場だったのだ。

――
法務省が一時はそういう立場を取っていたのに、今国会では共謀罪が強引に押し切られようとしています。誰が最もやりたがっていると考えますか?

 
 法務省というよりは、今や、共謀罪を実際に運用する警察が積極的なのだと思います。安倍政権では、公安警察出身の杉田和博官房副長官や北村滋内閣情報官など警察官僚が官邸で力を持っている。犯罪の数が激減し、警察の人員・予算が減らされようとする中、共謀罪を手に入れれば、捜査対象は無限に広がり、相当規模の労力と予算が必要になりますからね。
 もうひとつの推進勢力は、政権与党そのものでしょう。私は官僚時代、内閣法制局にいたこともあるので分かるのですが、この法案が法務省から与党に示された当初、「テロ」の文字が法案のどこにもなかった。テロ対策にかこつけて進めたい安倍官邸・自民党に押し切られ、後から「テロリズム集団」の文言が法案に加えられましたが、このことで、共謀罪法案がテロ対策とは何の関係もないことを示した法務官僚の矜持を見た思いです。

――
政府は「一般の人は対象にならない」と説明していますが、「組織的犯罪集団」の定義は曖昧です。一般人も捜査対象になり得るという懸念が消えません。
 
一般企業や労組などの普通の団体も、「継続的結合体」とみられる「団体」なら、当局がある時に「よからぬ考えを持っている」と判断すれば、捜査対象になってくる可能性があります。
 戦前の治安維持法も、当初は「一般の人には関係ない」とされていましたが、次第に適用対象が拡大され、時の権力者にとって煙たい団体は片っ端から摘発対象になりました
 政権批判に精を出している「日刊ゲンダイ」だって危ないですよ。例えば、共謀罪法案では「組織的信用毀損罪」も対象犯罪になっています。「日刊ゲンダイ」が監視対象にされていたり、密告する裏切り者が出たりすれば、編集会議で「あいつは許せない。懲らしめるためにこんな内容の記事を出そう」みたいな話題が出ただけで、疑いがかけられて一網打尽にされる可能性がある。
 これは、実際に記事にされたかどうかは関係なく共謀(合意)した段階で犯罪は成立するし、未必の故意でもいいので「もしかしたら信用毀損になるかも」という程度の共謀でも構いません。
 こうなると事前の検閲と等しく、言論の自由や思想の自由を著しく脅かすものとなります。当然、市民生活は萎縮していく監視や密告に怯え、内心の自由も脅かされる、そんな社会にしてはいけません共謀罪法案の問題点から目をそらさせるために、「五輪」や「テロ対策」の言葉で国民をだまそうとしている政府に対し、有権者はもっと怒らなければなりません。
 

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2017年6月13日 (火)

世界平和七人委員会アッピール―「国会は死にかけている」

 友人から世界平和七人委員会のアッピール「国会は死にかけてる」が送られてきた。共謀罪法案はいよいよ今週が山場となるとNHKニュースが淡々と伝えていた。NHKはいつでも「テロ等防止法」と言っている。NHKの放送を見ると共謀罪ではなく「テロ防止のため」と刷り込まれてしまう。テロ防止なら仕方がないと国民を思わせる役目を果たしているのだ。

 世界平和七人委員会のアッピール全文を以下に掲載する。

                               WP7 No.125J

                              10 June 2017

緊急アピール

           国会が死にかけている

         世界平和アピール七人委員会

武者小路公秀 土山秀夫 大石芳野 小沼通二 池内了 池辺晉一郎 髙村薫

  かつてここまで国民と国会が軽んじられた時代があっただろうか。

 戦後の日本社会を一変させる「共謀罪」法案が上程されている国会では、法案をほとんど理解できていない法務大臣が答弁を二転三転させ、まともな審議にならない。安倍首相も、もっぱら質問をはぐらかすばかりで、真摯に審議に向き合う姿勢はない。聞くに耐えない軽口と強弁と脱線がくりかえされるなかで野党の追及は空回りし、それもこれもすべて審議時間にカウントされて、最後は数に勝る与党が採決を強行する。これは、特定秘密保護法や安全保障関連法でも繰り返された光景である。

 いまや首相も国会議員も官僚も、国会での自身の発言の一言一句が記録されて公の歴史史料になることを歯牙にもかけない。政府も官庁も、都合の悪い資料は公文書であっても平気で破棄し、公開しても多くは黒塗りで、黒を白と言い、有るものを無いと言い、批判や異論を封じ、問題を追及するメディアを恫喝する。

 こんな民主主義国家がどこにあるだろうか。これでは「共謀罪」法案について国内だけでなく、国連関係者や国際ペンクラブから深刻な懸念が表明されるのも無理はない。そして、それらに対しても政府はヒステリックな反応をするだけである。

 しかも、国際組織犯罪防止条約の批准に「共謀罪」法が不可欠とする政府の主張は正しくない上に、そもそも同条約はテロ対策とは関係がない。政府は国会で、あえて不正確な説明をして国民を欺いているのである。

 政府と政権与党のこの現状は、もはや一般国民が許容できる範囲を超えている。安倍政権によって私物化されたこの国の政治状況はファシズムそのものであり、こんな政権が現行憲法の改変をもくろむのは、国民にとって悪夢以外の何ものでもない。

「共謀罪」法案についての政府の説明が、まさしく嘘と不正確さで固められている事実を通して、この政権が「共謀罪」法で何をしようとしているのかが見えてくる。この政権はまさしく国会を殺し、自由と多様性を殺し、メディアを殺し、民主主義を殺そうとしているのである。

                                  連絡先http://worldpeace7.jp

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2017年6月12日 (月)

この非常事態に緊急行動の訴え

 友人から届いた「 緊急大拡散お願い】立憲野党に「前川前次官の証人喚問実現まで、全ての審議に応じないで」の声を!という緊急呼びかけである。 

 安倍政権は小幅な会期延長で成立させようとしているようですが、何とか阻止したいです。

 審議拒否の良否の判断はどうあれ、あらゆる手法を選択肢として「阻止すること」を強く望んでいます。

 そのことを野党に知らせていくことは、主権者として大事なことだと思います。

 がんばりましょう。

 13日は、私も国会周辺で一日がんばります。いろいろな友人に声をかけなくちゃいけませんね。それが一番大事かも。500人とか800人では、安倍は痛くもかゆくもないでしょう。  せめて数千人、数万人を集めたいですね。

 拙速ですが、友人たちに、こんなメールやファックスを送ろうと思っています。できることを、私なりに、です。

 「〇〇さん、心から訴えます。安倍首相が多数議席をたのんで、民意を無視しながらのこの4年間でした。

 ささやかながら、私なりに異議申し立て行動を続けてきましたし、あなたも、同様にお考えになっていたと存じます。

 しかし、いま、戦後民主主義、平和主義が崩壊の危機を迎えているのではないかと思わざるを得ません。

 危機が現実のものにならないように、今までより一層強く、確かなアベ政治反対の声を上げること、立ち上がることをしようではありませんか。

 ご一緒に出来ることで行動に加わっていただくことをお願いいたします。

 思えば、第一次安倍内閣で教育基本法を改悪し、国民投票法を成立させました。憲法改悪への土台をつくったと言えます。

 第二次安倍内閣では、2014年7月の集団的自衛権の行使容認の閣議決定以来、12月には特定秘密保護法を強行成立させ、2015年には戦争法といえる安保法制を強行成立させました。国民の7割が説明不足、理解できないとしていたことはご記憶だと思います。

 国是としてきた武器輸出も、解禁してしまいました。死の商人たちと友に輸出、原発輸出に異常な情熱をかけて外遊している安倍首相は文字通り武器製造企業のためのセールスマンです。

 また、南スーダンという戦闘地域に自衛隊を送りこむ実績もつくりました。自衛隊員の中に「契約違反」の怨嗟の声が高まっています。

 沖縄県民の意思を無視して、暴力的手法で米軍基地新設に邁進しています。沖縄の事態はアベ政治の本質が露呈しています。

 反対の声を上げても国会での多数議席を頼みにしながら、民意無視の方向にすすんでいます。 戦争ができる日本に進んでいます。

 唯一の光は、憲法がまだあること、そして私たちが居て、声をあげていることです。だからこその「共謀罪」強行の画策です。

 一般市民が異議申し立てや、反政府的運動をする力を弱めなければ、安倍晋三の目標は達成されませんから。

 何が何でも平和や民主主義、自由、平等、人権を求める人々の声を弱めたい、そのためには監視をし、圧力をかけていく。

 それが共謀罪の本質です。

 私も、あなたも決して反社会的な人間ではなく、幸せに豊かに暮らしたい、人殺しなんかに手を貸したくない「普通の一般市民」です。

 共謀罪審議で「一般の人には関係ない」と答弁していますが、戦前の治安維持法でも普通の人は対象にならないといいながら、普通の一般人が弾圧されました。

 憲法違反の監視をすることなく、一般市民とテロ犯罪集団を区別することなどできるはずもありません。

 共謀罪法で、戦前のような監視社会、自由にものをいうことのできない社会になるであろうことは自明です。

 国連人権委員会さえ、問題あり、としている「共謀罪」を絶対に成立させてはならないと考えます。

 18日が会期末の(あるいは小幅な延長で)今国会で「共謀罪」を成立させようとしている安倍内閣の目論見を何としても阻止しましょう。

 安倍晋三ごときに、こんな無法を許してはならないと思うのですが、いかがでしょうか。

私は、敗戦の年に生まれた者として、再び戦争ができる日本になることは絶対に嫌です。

 おそらく、国民の多数がそうでしょう。しかし、まだまだ共謀罪の本質は多くに知られていませんし、無関心を決め込んでいる人も多いのが現実です。

デモや集会に参加できなくてもご家族、友人に語り掛けることも大事です。戦争はある日突然やってくるのではなく、周到な準備の後に起こります。

 今を戦前にしないように、がんばりましょう。異議申し立てをいたしましょう。

以下のような日程で国会周辺での抗議行動が行われます。ぜひ、ぜひご参加ください。

 商社九条の会の旗が翻りますので、その旗を目印にお集まりください。私も参加します。私も参加します。 

                                       以上

 あらためて、キーパーソン中のキーパーソンであると思われる以下の

 5人に、大至急ファックスで声を届けてください!

 (「抗議」ではなく「激励・説得」をお願いします。)

 【民進党】 ※地元事務所にも忘れずにお送りください。

 ◆野田佳彦・幹事長

 FAX) 03-3508-3441

 (地元FAX) 047-496-1222 ※千葉4

 ◆榛葉賀津也・参院国対委員長

 FAX) 03-6551-0026

 (地元FAX) 0537-62-3356 ※静岡

 【共産党】

 ◆志位和夫・委員長 (FAX) 03-3508-3735

 ◆穀田恵二・国対委員長 (FAX) 03-3508-3918

 ◆小池晃・書記局長 (FAX) 03-6551-1208

 ※立憲野党25人のキーパーソンリスト(FAX番号)はこちらから

http://kosugihara.exblog.jp/237070995/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017年6月 3日 (土)

安部首相在任期間戦後第3位というが

 朝日新聞は29日朝刊で「『安倍一強』 崩れぬ支持率」という大きな記事を載せた。5月28日で、安倍政権は第一次、第二次合わせて在任1981日の長期政権となったというのだ。

  第二次安倍政権は、強引に数々の悪政を進めてきた上、多くの閣僚がとんでもない発言を繰り返しながら生き延びている。その上自らも森友問題、加計問題を抱えながら支持率は50%近くの高止まりである。

  何度も書いたが、悪政は次のようなものがある。アベノミクスはかけ声は高かったが結局失敗に終わった。首相に勧めたイエール大名誉教授の浜田宏一氏も失敗を認めたのであった。正社員が減り、派遣社員などが増加し、働く人の収入は減った。生活保護世帯も増え続けた。年金は減額を続け、介護保険料などが増え給付は悪くなった。大企業や富裕層が儲かっただけであった。

 日の丸君が代強制、道徳教育の教科化、学校教育法や指導要領の改悪、教科書検定の強化など教育支配。

 特別秘密保護法、集団的自衛権閣議決定による立憲主義の踏みにじり、安保法制で米国べったりの安保政策、戦争が出来る自衛隊へ、武器輸出3原則見直し、原発再稼働そして共謀罪法・・・・

 これだけ見てもどれだけ日本が悪い方向に向かっているかが明白である。それなのに高い支持率を誇り、若年層に支持率が高く、高齢者で低くなっているという。

 もともと農林漁業や自営業で支持率が高かったが、労働者層にも支持が広がっているという。しかし、朝日の記事では何が高い支持率の原因であるかという分析は見られない。

 私は以下のように考える。

 ①最大の原因は民主党政権が党内でまとまらず醜態を晒したあげく有権者から

   見放された

 ②小選挙区制の弊害→得票率で5割を割っていても自民党が議席を過半数を制

   した。

 ③下駄の雪の公明党が与党にくらいついている。

 ④労働運動の低迷→労働組合の組織率が下がり、政策批判をしたり、労働者を

  教育したりしなくなった。

 ⑤学生運動が見られない。(台湾や香港や韓国などと大きく違う)学生自治会は

  あるのだろうか?

 ⑥マスメディアを萎縮させ、あるいは読売・産経・NHKのように政府広報機関化に

  成功した。そのために権力批判がほぼなくなった。

 ⑦大宅壮一が指摘した「一億総白痴化」が行きわたり、視聴率を重視のバカ騒

  ぎテレビ番組がほとんどで、物事を深く見たり、考えたりする力を奪われた。

 ⑧政治的無関心層が増え、折角の権利である投票権を行使する人が減る一方

   である。

 ⑨戦争を知る世代がどんどん減っている。

 ⑩政府は憲法と民主主義の教育をしてこなかった。

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2017年5月30日 (火)

加計学園問題ー誰がどう見ても親友に便宜を計らった

 地域限定で規制緩和を認める「国家戦略特区」で、学校法人「加計学園」が運営する岡山理科大学の獣医学部を愛媛県今治市につくることが、今年一月に認められた件で、前川前文部科学事務次官が、朝日新聞や週刊文春の取材に応じ、また、25日には記者会見をした。

 獣医学部の新設については、もともとは愛媛県、今治市と加計学園が「構造改革特区」で、2007年から14年にかけて、15回も提案したが、認められなかったという経緯がある。

 それを2015年6月に「『日本再興戦略』2015」が閣議決定し、その中に獣医学部の新設を認める条件が入れられた。そして今治市が国家戦略特区になった。

 京都産業大学が新設を提案したが、特区諮問会議(議長は安部首相)が「空白地域」に限り新設を認める方針を決め、京都産業大学は断念した。

 結局応募できたのは加計学園だけとなり、17年1月に国家戦略特区の事業主体に認定されたのだ。それと合わせて今治市は16.8ヘクタール(約37億円)の土地を無償で提供した。さらに愛媛県と共に96億円を補助する予定だという。

 この一連の流れを見ると、誰がどう見ても、安倍首相の無二の親友である加計氏が経営する加計学園のために、便宜を図ったことがミエミエである。いかにも合法的な手続きを踏んで瑕疵がないように見せかけた巧妙なやり方である。

 文科省で作成された文書について、野党の国会での追及にも、真正面からは答えられないので、「怪文書には答えられない」とか「そんな文書は存在しない」など、例によって知らぬ存ぜぬを決め込んでいる。

 しかし、ここにきて前川前文部科学事務次官の勇気ある証言によって、文書の存在がはっきりとし、しかも前川氏は「総理のご意向」に圧力を感じたと言っている。また学部新設は根拠が薄弱だが既定のことであったと言っている。開学時期についても「内閣府の回答は最後通告に近いもので『18年4月の開学は決まったことだ』(と伝えられた)。そこに総理のご意向も出て来る」と話したそうだ。

 政府広報紙と言われる読売新聞は、週刊文春に前川氏の証言が載るのを知って「前川氏のスキャンダル記事」を急遽載せた。政府関係筋からのリーク記事だと言われる。

 前川氏は国会での証人喚問にも応じると記者会見で言ったので必ず実現してほしい。森友学園問題と加計学園問題の究明は喫緊の課題である。思えば政府自民党などがこういう問題で「共謀」しても、数をたのんで知らぬ存ぜぬで通してしまうのは法治国家と言えない。政府は広く国民のために公平な行政を行うべきである。

 

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