国際

2021年6月28日 (月)

香港の民主化運動の制圧

  香港の自由と民主主義を望む市民たちから親しまれてきた「リンゴ日報」が廃刊に追い込まれた。23日の最後の日、数百人の支持者たちが本社前に集まってエールの交換をしたという。

 これまで行政長官選挙の民主化を求める創意あふれる「雨傘運動」(14年)、逃亡犯条例改正案への抗議デモ(19年)など、香港の民主化を求めるデモや集会のニュースを見るたびに、香港の市民のエネルギーの強さに感銘を受けて来た。

 日本では安倍政権による安保改正、閣議決定による憲法解釈変更、特別秘密保護法、森友.加計学園問題、桜を見る会・・・・香港なら大規模なデモ・集会が起きるであろう事案がいっぱいあったが、国会周辺での小規模の集会が行われた程度であったのに比べると市民の意識の高さは物凄い。

 だから中国政府は脅威に感じていたのであろう。一党独裁の中国政府は香港の民主化運動を徹底的に封じ込める作戦に出た。それが「香港国家安全維持法」であった。法的根拠を作った政府は、香港に出先機関の[国家安全維持公署」という役所を設置した。中国本土の公安省と国家安全省から職員が派遣されている。その権限は国安法によって、①香港における国家安全情報を分析・判断し、戦略や政策をだす②香港政府を監督・指導する、と定められている。香港政府は名ばかりで、公署が実験を握っているのだ。

 短時日の間にリンゴ日報を廃刊に追い込んだのは、7月1日が中国共産党創立100周年でそれに合わせたからだ。習近平主席は「愛国」を国民に呼びかけているとNHKニュースが伝ていた。

 こうした一連の動きを見ていると、戦前の日本を彷彿とさせる。国民の基本的人権を奪い、ひとつの目的に向かって強制しようとする点では瓜二つである。

 中国共産党が人民のためにと農民や労働者を大事にするスローガンを掲げて革命を成し遂げたことに、若いときは血が踊ったものであったが、文化大革命辺りからの中国には落胆であった。天安門事件、チベット・ウイグルなどの少数民族弾圧など残念でならない。

 新聞にはリンゴの花はまた咲くであろうというコメントも見られたが、いつのことであろう。

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2021年3月 6日 (土)

無抵抗の人間を銃で撃つ心理が分からない

 ミャンマーの国軍がクーデターを起こして以来、毎日ミャンマーのニュースが新聞やテレビで報道されている。国軍の支配に反対する市民の大規模な抗議活動は、この前に取り上げたように素晴らしいものだ。一方それを力で抑えつけようとする国軍のやり方は残忍非道である。

 テレビで見ると、素手でおとなしくデモをしている市民に向かって、銃を構えて無差別に撃っている。銃はゴム弾とか催涙弾ではなく、実弾が使われている。そのため毎日撃たれて死ぬ人が出ているが、その数が増えている。3日には38人の死者が出た。無抵抗の男性を銃撃して倒した映像がSNSに出たという。救急車も襲われたという酷さだ。

 兵士が銃を撃つ映像を見て、どうして兵士は同胞を撃てるのだろうかと思った。相手が銃を持っていて撃たれるという、身の危険を感じる場合なら、防衛のために発砲することもあるだろうが、丸腰の群衆に向かって発砲するなどということを平気でやれる心理が理解できない。

 デモ鎮圧のために兵士に銃を使ってやることを命じた国軍上層部は兵士たちよりはるかに残忍非道である。

 銃で撃つ兵士たちは、国軍の上層部と同じように、デモは弾圧しなければいけないという信念をもってやっているのであろうか。それとも昔の日本の軍隊のように、命令に背いて撃たなければ、自分が厳罰を受けることをおそれているのであろうか。

 ミャンマーでの国軍の酷いやり方に対して国連や国際社会は何もできないのであろうか。国連安保理が緊急に開かれるというが、中国とロシアがどう出るのか。中国もソ連も自国の利益を優先して、ミャンマーの内政問題だと傍観を続けるのであろうか。無抵抗の市民を銃で撃つというやり方を何とかして止めさせることができないものかともどかしく思う毎日である。

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2020年3月27日 (金)

オリンピック1年延期はよかった

 25日の朝日新聞朝刊第一面に「五輪延期1年程度」という大見出しが躍っていた。前夜の安倍首相とIOCバッハ会長との電話会談で合意をしたというのであった。

 バッハ会長は、4週間ほどかけて慎重に決めると言ったばかりのことであった。やはり地球規模でのコロナウイルスのパンデミックで、WHOがヨーロッパが中心になり、米国もさらにひどくなると言ったことや、カナダのオリンピック委員会とパラリンピック委員会が予定通り開幕ならば選手団派遣を見送ると公表、他国のオリンピック委員会も次々と延期を求めた。
 

 有力国の米国が延期を要請。「最後は延期への道が、最も有望だとはっきりわかった」と声明を出した。さらにIOCの最大のスポンサーであり五輪開催に決定的な影響力を持つ米テレビ局NBCが、延期を受け入れる意向を示したのもおおきかったという。
 

 オリンピック決定へのいきさつがどうであれ、この時期日本での開催は無理で、延期が一番妥当であり納得のできることであった。
 

 愛知県の聖火リレー部局は驚愕したと語っていたが、リレーの出発が迫っていた福島県など各県でもおなじであったであろう。でも、延期決定が早くて聖火リレーの出発前でよかった。聖火リレーは来年やれることである。
 

 これまでオリンピックに向けて準備をしてきた選手たちのショックは想像をこえるものであろうが、コロナウイルスの蔓延を考えると致し方のないことだと諦めるしかない。選手の場合は年齢が進むので体力や能力や気力を維持するのが大変だろうと思うのだが。

 五輪1年延期で会場の確保とか売ったチケットをどうするかとか、組織委の人件費、選手村、ボランティア、警備、宿泊、バスなど、やり直さねけれならない課題が山積すると新聞は伝えている。1千億円を超える追加の費用の問題も心配されている。

 せっかく開催真近かまで準備をしてきてコロナウイルスに腰を折られて悔しいが、今となっては1年後に開催できるよう祈り、努力するしかない。

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2020年2月26日 (水)

ネヴァダ州でもサンダース氏勝利だが

 米国大統領選の民主党候補者指名争いで、サンダース上院議員が第3戦のネバダ州党員集会で勝利した。第2戦に続く連勝であった。23日の朝日新聞は「民主党候補者争い ロシアが加入か」と報じた。

 米政府が「ロシアがバーニー・サンダース上院議員を有利にしようと介入を試みている」と判断し、サンダース氏にも伝えていることが明らかになったという。

 この日のサンデーモーニングで、コメンテーターの藪中氏は「サンダース氏が民主党候補になるのを願っているのはトランプ大統領だ。それはトランプ氏にとって一番くみしやすい相手だからだ」と解説した。そして「ロシアが介入しようとしているのは、トランプ氏を勝たせたいからだ」と述べた。

 ロシアは2016年の大統領選でもトランプ氏の当選などに向けて大規模な介入を行ったとされている。ただロシアが具体的にどのような行動をとっているのかは、明らかになっていないという。

 トランプ大統領の再選を阻止するために民主党から誰が候補者になるのかは未知数で、いろいろな人の名が挙がっている段階である。トランプ氏を勝たせるためにロシアが介入するというのはとんでもないはなしだが、どうしてそんなことができるのか知りたいところだ。いずれにせよ、ロシアとトランプ大統領の目論見通りに動いているみたいで不気味である。

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2019年11月28日 (木)

香港区議選,民主派圧勝がすごい!

 政府への抗議デモをずっと続けてきた香港で、24日、区議会選挙で民主派が圧勝した。452議席のうち385議席を獲得、率でいうと8割をこえたという。もっとも小選挙区制だから、議席数ではそうだが、得票率では3:2だとか。それでもすごい。改選前は民主派の議席は役割で、親中派が圧倒していたのを大逆転したのだから。NHKの番組に「逆転人生」というのがあるが、まさに大逆転である。

 投票率も71.23%だったそうだから、大多数の香港市民が関心を持って投票に行ったことがわかる。この選挙の議席の結果を中国では報じていないらしい。いくら隠しても、今は隠し切れないのに、中国本土の人に知らせない中国政府。知る権利はどうなっているのか。

 区議会選挙は香港では唯一の市民による選挙であるから、広範な市民による政府への信任投票となった。6月頃から本格化した抗議デモで示された民意が、圧勝でお墨付きを得たのだ。これによって民主派は普通選挙の実現や警察の暴力を検証する独立調査委員会の設置などの政府への要求を強めた行くものとみられる。

 民主派の連日の抗議デモのエネルギーに驚かされたが、憂えていたのは空港を閉鎖するとか、道路にレンガなどをならべるとか、商店を破壊するとかの暴力行為である。暴力的な抗議活動はやるべきでないと以前に指摘したが、相変わらずエスカレートしていた。それにもかかわらず、抗議活動に参加しない人たちからも支持をされたのは刮目である。

 香港政府や中国政府は香港の民意を受け止めて対処すべきである。林鄭月娥行政府長官は「政府は虚心に市民の意見に耳を傾ける」と述べたが、どこの指導者も尤もらしいことを言っておいて実行はしない。それでは問題はいつまでも解決されないであろう。しかしながら、中国が後ろにいる以上その力が陰に陽に伸ばされて来るであろう。民主派はこれからどう運動を進めるのか見ものである。 

 

 

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2018年10月15日 (月)

トランプ氏の不正をめぐる捜査が始まるよう求める署名

AVaazから届いたメールを下記にコピペする。

みなさん

移民の子どもたちを檻のような施設に収容し、米国をパリ協定から離脱させたトランプ大統領。また大統領は指先一つで核戦争を始めることもできるのです。

けれど何より恐ろしいのは、トランプ大統領の権力をいっそう強固なものにする、巨大な腐敗ネットワークかもしれません。ニューヨークタイムズ紙は、トランプ一族が「脱税」や「あからさまな詐欺」を通じ、その帝国を築いてきたという衝撃的内容を暴露しました。しかも、これは氷山の一角に過ぎません。

英国やオランダ、カナダでは、トランプ大統領とその一族、さらには関連組織をめぐる、その他の大規模な醜聞疑惑について調査が開始され、徐々に疑惑が明らかにされつつあります。にもかかわらず、トランプ大統領の逆鱗に触れた場合の報復を恐れてのことか、各国の検察官は動こうとしません。検察官が動き出せば、それによって米国における捜査が強化され、蔓延するトランプ大統領の不正の証拠を、米議会に提出できるはずです。

けれどこれらの国々の検察官が一歩を踏み出すには、圧倒的な世論の支持が必要です。その「世論」をつくるため、ぜひキャンペーンにご署名ください。100万人分のご署名が集まり次第、Avaazは調査が進行中の各国において意見キャンペーンを展開、メディアに記事をどんどん流した上、各国の検察当局前でアクションを開催し、検察による捜査を開始するよう訴えかけます。

署名する

これはビッグチャンスです。トランプ大統領のビジネス帝国を揺るがしかねない、常軌を逸した巨額のマネーロンダリング(資金洗浄)や税金詐欺を示す証拠が、次々と明らかにされているのですから。

米国ではトランプ大統領とロシアの関係について、ロバート・モラー特別検察官による捜査が進められています。モラー氏は誰にも組みせず独立した立場で厳正な捜査をすることで知られていますが、多数の政治的課題も立ちはだかっています。だからこそ、世界中で次々と証拠を明るみに出せば、トランプ大統領の運命を左右する決め手となり得るのです。

大規模で強固、かつ柔軟性も兼ね備えたグローバルなAvaazコミュニティならば、世界各国でドナルド・トランプ大統領に対する捜査を促すことができるはずです。たとえ米国の大統領であろうと、誰一人として法を免れるのを許してしまってはなりません。

署名する

わたしたち市民にとっても、各国政府にとっても、決して簡単なことではありません。けれど、このコミュニティならば、きっとやり遂げられるはずです。これまでにも難題に挑戦し、成功させてきたのですから。世界各地で民主主義制度が脅かされている今だからこそ、その最大の脅威である人物に、手遅れになる前に皆で立ち向かいましょう。

希望と決意を込めて

エマ、ネル、ダニー、ミタリ、アレックス、マリゴナ、アンドリュー、オリビア、アンネケ -- Avaazチームと共に

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2018年4月 8日 (日)

よそ事でないい、「全米地方TV同じ文書で一斉メディア批判」

 4日の朝日新聞が報じた次の記事は衝撃的であった。

  ――「一部のメディアは、虚偽の記事を点検もせずに流している」「民主主義にとって極めて危険だ」

  3月、全米の地方テレビ局のキャスターが一斉に、同じ文言の「フェイクニュース」批判のメッセージを読み上げ始めた。だが、その表現は、トランプ米大統領による主要メディア攻撃に酷似していた。米メディアによると、メッセージは、米国で最大の193局を保有し、保守系で知られるメディア企業「シンクレア」が読み上げるよう強制したものだった。――

  異なる局のキャスターたちが発する言葉が、奇妙なほど一言一句たがわず重なり合うというのだ。

  フェイクニュース批判は、本来のフェイクニュースに対してではなく、トランプ大統領が気に入らなくて、フェイクニュースだとツイートしているCNNなどの主要メディアに向けたものだ。しかも、トランプ大統領自身がツイッターでシンクレアのやり方を支持し、シンクレアこそ優れていると応援しているという。

  これに対してSNSでは、「全体主義的なプロパガンダだ」などとの批判が噴出したというが、それは当然である。

  だいたい一国の最高権力者である大統領が、自分に都合の悪いメディアを、何の根拠もなく、フェイクニュースばかり流しているということ自体、絶対あってはならないことだ。

  日本でも安倍首相が国会で朝日新聞を名指しで攻撃したが、トランプを真似たのであろう。

  アメリカでは放送局の「公平の原則」の義務が1987年に廃止されているという。これまでは今のような極端な偏りはなかったが、トランプ大統領の登場によって自らが偏重を許し、率先してツイートしているのが背景にある。

  日本でも安倍政権は放送法から「公平の原則」を取り除こうとしている。他所ことではないというのはこのことである。それでなくても、産経、読売は政府広報機関と言われ、NHKも安倍首相のお友だちに支配されて、安部不利な情報は流さなくなった。

  それがさらにおっぴらに、”合法的”にされるとなったら大変なことである。一気に戦前のようになりかねないと危惧する。

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2018年3月29日 (木)

凄いエネルギーと高い意識 

 アメリカのフロリダ州の高校で、銃乱射によって17人の命が奪われるという痛ましい事件があったが、それから僅か38日目に、首都ワシントンで80万人もの人が集まる銃規制を求める大集会が24日に開かれた。

  テレビの映像で観ると、通りは人で埋め尽くされていた。連邦議事堂の前がメイン会場のようだ。

  80万人という数字に驚いた。しかも、フロリダの高校生が呼びかけたというのだ。おそらくツイッターなどで呼びかけたのだろうが、それにしてもすごい数字だ。全米から集まったに違いないと思うのだが、交通費がバカにならないだろうによくもこれだけ集まったものだ。

 それだけでなく、銃規制を求める集会は全米だけでなく、全世界で800カ所以上に広がったというから驚嘆すべきことだ。銃社会アメリカでも、これだけの人たちが銃による犯罪にNOの声をあげ、行動に移したことは素晴らしい。

 高校生は「行進は、クライマックスではない。始まりだ」と訴えたという。この大集会を契機にして全米や全世界に銃規制を求める波が広がり、実を結ぶことを願っている。

 この集会の記事を読んだとき、思ったことは、今日本では森友問題で財務省の公文書改竄があり、文部省では加計学園疑惑と前川氏の授業についての権力の介入がある。こうした行政の腐敗に、アメリカのように怒りの声をあげて、50万人ぐらい集まれば安倍政権はぶっ飛ぶと思うのだが、日本ではそうしたエネルギーが感じられない。

 お隣の韓国では、30万人もの大デモで朴大統領を引きずり下ろした。民族性の違いもあるだろうが、日本では民主主義の意識を持った人が少ないからだと思うのだ。フランスやドイツや英国などでも、権利意識が非常に高いように思う。大集会や大デモで意思表示をする。

 そういう私自身も口では偉そうなことを言っているが、国会議事堂前まで行くという行動に移せていない。

 

 

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2018年1月18日 (木)

「トランプ氏の『精神状態』、専門家70人超から検査求める声」というニュース

 Yahooニュースを見ていたら、「トランプ氏の『精神状態』、専門家70人超から検査求める声」というCNNのニュースがあった。

 「トランプ米大統領(71)の健康診断を担当した担当医に対し、専門家らが精神面の検査を求める書簡を送っていたことが14日までに分かった。

 書簡は11日、米国、カナダ、ドイツの著名な専門家ら70人を超える人たちが共同で送付した。この年齢層の米国人は定期的に精神面の検査を受けるのが標準になっていると指摘し、さらに国民は大統領の健康状態を明確に知る必要があると強調。トランプ氏の精神状態を懸念する声に基づいて認知症の検査を実施するべきだと提言した。

 専門家らはトランプ氏について、発言にまとまりがない、ろれつが回らない、古くからの友人の顔が分からない、同じ内容の発言を繰り返す、細かい動作をする能力が下がった、読んだり聞いたり理解したりするのが困難、判断力や計画立案、問題解決、衝動抑制の能力が疑わしい、最近目に見えて語い力が低下したといった所見を挙げている。」

 トランプ大統領は、毎朝早朝にツイッターで発信し、折に触れてツイッターで意見や反論をしている。ツイッターは字数が制限されていて論理的な文章は書けない。短い文なのでどうしても感情的、思いつき的になりやすい。彼は北朝鮮に対しても前に発信したことと違うことをツイートすることがよくあり、どれが彼の本音か分からないという批判がある。

 だいたい一国の大統領が軽々しくツイッターを使うべきではない。ましてや米国大統領ともなれば、世界に対して影響力が大きいのだ。

 彼はロシアとの関係の問題でもそうだが、自分に都合の悪いことはツイッターで頭から否定をする。今回の「精神状態」の検査を受けるべきだという勧告にも、自身を「極めて情緒が安定した天才」呼んで反論。ホワイトハウスはトランプ氏の精神状態を疑問視する声を「くだらない」と一蹴(いっしゅう)し、同氏が精神面の検査を受けることはないと述べた。

 私は70人超の専門家の方が正しいと思う。米国大統領は精神状態のおかしい人物では大変なことになりかねない。特に核のボタンの鍵を握っているのだから正しい判断ができないのは非常にきけんである。

 検査を受けてどうどうと精神に異常がないことを証明すればいいのだ。

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2017年9月21日 (木)

脱北者朴瑛美さんが語る北朝鮮の内実―②―

◎「人として生きていたかった」

 中国では、北朝鮮の難民30万人ほどが弱い立場にあります。

 その中で70%の北朝鮮人の女性、そして10代の女の子たちは、時にはたった200ドルの価格で売られ、犠牲になっているのです。

 コンパスを頼りにしてゴビ砂漠を歩いて横断しました。コンパスが動かなくなったら、星を頼りに自由に向かって行きました。私たちの側には星しかいないと感じました。

 モンゴルは、私たちにとって自由の瞬間だったのです。

 死か尊厳か。私たちはナイフを持ち歩き、北朝鮮に送還されそうになったらいつでも自殺する準備ができていたのです。私たちは、人として生きていたかったから。

 北朝鮮の人々をどう救うことができるのか、よく聞かれることがあります。あらゆる方法がありますが、いまは三つの方法を話したいと思います。

 一つ目。あなたがあなた自身を大切にするように、北朝鮮で起きている人道危機への認知をもっとあげることができます。

 二つ目。自由のために逃げようとしている北朝鮮の難民を助け、支援してください。

 三つ目。中国に本国送還を止めるよう、申し立てることです。

 

◎「誰も生まれた場所を理由に、迫害されるべきではない」

 世界でもっとも暗い所に光を当てなければいけません。

 これは、単に北朝鮮の人権の話ではなく、北朝鮮の独裁者たちが70年も犯してきた、私たちの権利についての話だからです。

 中国が本国送還を止めるために、世界中の政府はもっと圧力をかけなければいけません。特に、この「One Young World」に参加している中国代表者のみなさんが発言することで、その役割を果たすことができるのです。

 北朝鮮は、説明不可能な国です。誰も生まれた場所を理由に、迫害されるべきではありません。私たちは、政治体制より忘れ去られつつある人々にもっと注目するべきです。

 「One Young World」の私たちが、この人々を目に見えるようにするのです。各国代表者のみなさん、どうか私とともに、北朝鮮の人々を自由にするためのこの世界的な動きに参加してください。
 
 死ぬのを怯えながらゴビ砂漠を横断していた時、この世界で誰も私のことを気にしてくれていないと思っていました。星だけが側にいるように感じたのです。

 でも、あなたは私の話に耳を傾けてくれました。気にかけてくれたのです。ありがとうございました。

 

◎朴瑛美(パク・ヨンミ)さんの現在

 パク・ヨンミさんは、2015年に手記『生きるための選択』を出版。

 現在はアメリカに移住し、コロンビア大学で経済学を専攻している。また、世界各国での演説やSNSを通して情報発信をしている。

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