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心と体

2018年7月31日 (火)

香山リカ氏の安倍首相の心理分析が面白く明快!

 友人が精神科医で有名な香山リカ氏の安倍首相の心理分析のまとめを送ってくれた。明快で面白いので勝手に転載させてもらった。そうか彼は『傲慢症候群』だったのか。

 ―― 精神科医の香山リカさんが、「アベ内閣とウソ、その危険性は」と題し、実にわかり易い指摘をしています(24日、しんぶん赤旗、聞き手、日隈広志)。

既にお読みかもしれませんが、要点を下記引用します。(竹山)

 

 安倍晋三という人物が最初からウソつきだったとはあまり思えない。新人議員のころの彼は平凡な「坊っちゃん」という印象が強く、ウソをつくことにも恥の気持ちを持っていたと思う。

 彼を変えたのは首相の権力ではないか。 

 例えば改憲問題では安倍首相には「自分でなければ出来ない」という強迫観念にも似た強い“使命感”があり、使命感が至上命令になると批判を受けて不安になった時、「自分のやっていることは正しい、間違いない」と自己暗示をかけてでも使命を達成しようとする。周りからはウソであっても、本人がウソだと自覚していない可能性がある。

 また、国を動かす与党議員や官僚を意のままに扱うことをできる権力を手に入れたことで自分はなんでもできるという「独裁者の万能感」を持ったように見える。

 最近は権力を得た凡人が傲慢になる「ヒュブリス・シンドローム」(傲慢症候群)が注目されている。

 医師でもあった英国のデービッド・オーエン元外相・厚生相が名づけ、「権力の座に長くいることによって性格が変わる状態」と説明している。

 「傲慢症候群」の人は万能であるがゆえに、「自分の言うことが絶対正しい」と思いこみ、他者の批判を受け入れることができず、窮地に陥れば、自分に都合良いストーリーをでっちあげてでも、自己防衛を図ろうとする。

 森友加計疑惑をはじめ、国会で自身の身辺を追及された安倍首相が、ウソが明白であるにもかかわらず、ウソをつきつづける態度と共通性がある。

 イギリスではこの症候群の研究会や予防のためのコンサルタント業がある(省略)

 既に安倍首相のもとで、公文書改ざん、隠蔽、廃棄、データ捏造、虚偽答弁、セクハラなど財務省はじめ行政機構のモラル破壊、人権侵害は目を覆うほどである。

 社会では「在特会」のヘイトスピーチ(差別扇動)や貧困社はじめ社会的弱者への差別は安倍政権のもとで、数を増やしてきた。

 「傲慢症候群」からの脱出には、本人が意見を聞き入れる近親者からの適切なアドバイスが重要になる。

 安倍首相で言えば、妻の昭恵夫人や側近らが当たるが、期待は出来ない。もしくは本人を権力から降ろすことである。それには世論の力が必要である。

 安倍首相本人だけでなく、国家と社会のためにも政権退陣が急がれる。(以上引用終わり)

 

2016年9月 9日 (金)

一流の人はいいことを言う

 朝日デジタルに世界最高齢のファッションモデルのダフネ・セルフさん(88歳)が来日して語った「真の美しさとは」という記事があった。それを読んでさすがに一流の人はいいことを言うと思った。

 「88歳の今もなお、一流ブランドのモデルやファッション誌の表紙などで活躍しているセルフさんは、英国在住の現役モデル。夫の死後にモデル復帰をはたし、70歳を境に世界から注目されるようになった。

 彼女の最大の特長は“年齢にあらがわない”スタイルで、シワやシミも『年齢を重ねた記録』『顔だけ隠しても体にたるみがあると一致しない』と語る。」

 最も美しい年齢の重ね方は自然体であることだという。だからセルフさんは年齢のまま皺もたるみも隠さずに見せている。

 アンチエイジングが叫ばれ、様々なサプルメントが売られ、人が若く見せたいという欲望に取り入ろうとする。ファッション誌などでは若く見せるために様々なデジタル加工がなされている。

「年を重ねて知識も増える。なぜ増えた知識を隠そうとするのかと私は思う」とセルフさん。人生で得た経験や知恵はその人自身の魅力であり、“若く見える”ことよりも大切な財産のはず。その魅力には目を向けず、「5歳若く見えること」に苦心するのは本当に美を求める行為と言えるのか…? セルフさんは、多くの女性たちに問いかける。

 「セルフさんはそんな時代に”NO”を唱え、過剰な写真加工はもちろんのこと、カラダそのものにメスを入れたりヒアルロン酸などの注入を繰り返す整形についても警鐘を鳴らす。」

 セルフさんは「自分らしくみせる必要があるのでやり過ぎはよくない。整形もし過ぎると表情が出なくなってしまう。きちんと笑えなくなってしまいます」と話す。

 そして「人生は冒険。自分を見つめてほしい。楽しいことは必ずしもあるわけではないけれど、私の大好きなフレーズ“キープスマイリング”で最大限に楽しむことが大切」と語ったそうだ。「笑顔にはフェイスリフト効果もあるしね!」と。

 私たちの合唱団では指揮者の先生からいつも「笑顔で!」と言われる。その指揮者は笑顔が素敵である。笑顔になるとフェイスアップしてよい声が出るそうなのだ。

 一流のファッションモデルでありながら自然体で老いることの大事さを説くセルフさんだからこそ説得力がある。私も何も特別なアンチエイジングはしていない。自然に老いて行くのが自然の摂理に適ったことだと思っている。

 彼女はまた次のようにも語っている。「年を重ねて知識も増える。なぜ増えた知識を隠そうとするのかと私は思う」と。人生で得た経験や知恵はその人自身の魅力であり、“若く見える”ことよりも大切な財産のはず。その魅力には目を向けず、「5歳若く見えること」に苦心するのは本当に美を求める行為と言えるのか…? セルフさんは、多くの女性たちに問いかけているそうだ。

 なお、セシルさんは幻冬舎から「人はいくつになっても美しい」という自伝を出版したそうだ。20年ぶりの来日はそのためだそうだ。

 「ファッションモデルダフネ・セシル 画像」の画像検索結果

2014年10月24日 (金)

光恵の面白い話から転載

 命がけの愛

 母の幼なじみの「スーちゃん」が転んで、太ももの骨を折ってしまいました。外科に入院しましたが、八十七歳の高齢のスーちゃんには、痛いリハビリには耐えきれず入院が長引き、半年がすぎまったく動けなくなってしまいました。食事も出来なくなり点滴だけの毎日が続きました。医者も家政婦さんも首を横に振るようになってしまったのです。

口も聞けないスーちゃんに、家族は今日か?明日か? と心配し、つききりの看病が続いていました。息子の聡ちゃんは、デザインメリヤス製造の忙しい社長さんです。もう何日も生きられない母親に、聡ちゃんは、母が時々口にしていた、
「家に帰りたい!」
という願を、何としても叶えてやりたい!と、思い医者に何度も頼んだのです。
「一度でいいから家に連れて行ってやりたい!」
と。

 しかし、医者は、
「とんでもない!」
と言うだけでした。もう長くない命に、いたたまれなくなった聡ちゃんは、とうとう医者と大喧嘩になってしまったのです。鼻からのクダ、胸からの点滴、酸素マスクと、目の離せない母の姿に息子の聡ちゃんは、一大決心をしたのです。
「死んでもいいから帰りたい!という母親の願が聞いてやりたいから家に連れて帰る!」
と、医者に宣言をしたのです。怒った医者は、
「家につくまでに命はない!」
と、怒鳴ったそうです。母を思う聡ちゃんは、自分で点滴をはずし、酸素マスクを取りはずし、小水の管を取り、やせ細って軽くなってしまった母親を、両の手でしっかり抱きしめ病院をあとにしたのです。

 そして意識のうすれる母にほほをよせ、聡ちゃんは、
「おれの腕の中で死ね!」
と言ったそうです。その時のことをスーちゃんは、
「家に帰れる!息子の腕の中で死ねる!と思い、嬉しくておうおと泣いたよ!」
と嬉しさいっぱいに私達に話されました。

 家に着き生きていた母親に、聡ちゃんは、
「なんでもいいから、食べられそうな物を考えて言え!」
と、言ったのです。すると何とスーちゃんは、
「美味しいアナゴの寿司が食べたい!」
と言ったそうです。

 人を大切に思う聡ちゃんは、
「よし!わかった!うまいアナゴの寿司を買って来るで待っておれよっ!」
と言い、とうてい食べられないと思った寿司を最後の食事にと急いだのです。幾月も何も食べていないスーちゃんは家に帰れた嬉しさに興奮して、
「わしが死んだら、息子が殺人者になる!生きないかん!」
と思ったのだそうです。そして「かんで、かんで一生懸命食べたんだよ!」
と私に話されました。なんと
「おいしい!おいしい!」
と言って二つも食べられたのです。息子を思う母の一念と、母を思う息子の一念がなんと奇跡を生んだだのです。
  アナゴが食べられた事で勢いづいて必死の看病が始まりました。気持ちがすっかり元気になったスーちゃんは、社長夫人(嫁)の涙ぐましい看病に、立ち上がり歩けるまでになったのです。

 見舞いに行った仲良しの私の母に、スーちゃんは、
「トメちゃん!わしは考えをかえた!トメちゃんが寂しがるで、死ぬわけにはいかんで、頑張って生きることにした!」
と言いました。沢山あった友達が年と共にいなくなり、気がついた時は幼なじみの仲良がたった二人にまでになってしまったのです。

 泣いて喜び合う年老いた二人を、聡ちゃんと、奥様と、私は幸せいっばいで見守りました。すると聡ちゃんは母親のスーちゃんに言いました。
「お前さんは、トメちゃんに話したいことがいっぱいあるだろう?あっちに行ってとるで、何でも話せよ!」
と笑って言いながら立ち上がって工場の方へ行きました。スーちゃんはいつものスーちゃんにもどり、
「あるある!話すことはいっぱいあるぞ!」
と、へらず口をたたいたので、皆で大笑いになりました。

 スーちゃんは「医者にこの人は百歳までは生きる!と言われて、又これも悩みだよ!」
と言いながら嬉しそうでした。
「早く嫁を楽にしてやりたい」
と、言うスーちゃんに、私は、
「おばさんはこの家の宝なのよ!宝をなくした家族の寂しさも考えて生きてね」
と言いました。私の母のためにも生きていてほしいと願いました。母とスーちゃんの、心温まる老いた二人の友情に嬉しい一日が過ぎて行きました。

 母とスーちゃんが八十歳、母の姉九十歳を過ぎた頃からの、毎月行く一週間ずつの三人の温泉行きは、私が付き添って行きました。そんな時、タイルが滑るのが怖くて一人ずつ手をひいて湯船に入れる私ですが、スーちゃんは、
「聡が、タイルは滑るで、はってお風呂に入れ!と言ったでよー、はって行かないかんで、湯船まではって行くわな!」
と言い、息子との約束を守り、タイルをはって温泉に入るスーちゃんに、面白い私の母は
「聡は見とれせんでええで、光恵にとまって歩いてはいりゃぁー」
と言い、息子との約束を守って脱衣場から湯船まではっているスーちゃんにいつも笑うのです。
 

 思い合う親子の愛に、胸が熱くなる私でした。戦前戦後と助け合い、食糧難の時期に五人も、六人もの子どもを育て生き抜いた幼馴染みのすーちゃんと、トメちゃん!残り少なくなった人生の一コマでした。

2014年9月16日 (火)

 NHK「臨死体験・・・死ぬとき心はどうなるのか」を見て

 敬老の日、前夜にNHKで放映された「臨死体験・・・死ぬとき心はどうなるのか」を見た。ナビゲーターは立花隆氏で、数か月にわたって全世界を取材し、この人類永遠の謎について追い求めた番組であった。

   立花氏は現在74歳で膀胱ガンを患い、取材中にも2度目の手術を受け、その時臨死体験に似たものを体験したと言っていた。

  彼は臨死体験について以前から興味を持っていたという。それで現在の脳科学などの最先端でどのくらいまでこの謎に迫れているのかを取材したのだ。

  このところ世界中で、いわゆる「臨死体験」をしたという人が増えているそうだ。それは医学の進歩により生き返る人が増えたからだという。

   番組の中で取り上げた臨死体験の中で、興味深かったのは、生後1か月でインフルエンザにかかり、4か月後に奇跡的に生還したジャクソン・パワーズ君という子どもの例であった。この子はその時の経験を2歳になった時に話し始めたが、母親によると内容は全て事実とあっているという。

   赤ちゃんから高齢者まで、臨死体験をした人が増えているが、その人たちに共通していることがある。それは、

    ①生体離脱

    ②神秘体験

 である。生体離脱とは、自分の心が肉体から離れて天井の辺りに行き、そこから自分や周りの様子を眺めるというものである。神秘体験とは、生体離脱した自分がトンネルのようなものを通って、幻想的な美しい風景のところに行き、幸せな気分になり、母親や友達と会うとか、神のようなものに導かれるとかの経験をするというものである。

   この体験は、エベン・アレキサンダーという脳神経科学者によってもされており、その人は講演をして回り有名人になっているという。彼はその体験によって死後の世界を信じるようになったという。

   死後の世界とかあの世とかと結びつけると科学ではなく、オカルトや心霊宗教の連中を喜ばせるだけであるが、この番組はそうではなかったのでよかった。

  別の科学者によるネズミを使った実験では、心肺停止をした状態でも微弱な脳波が検知されたそうだ。私の推測だが、その時に夢を見るような臨死体験をするのではないだろうか。

 感覚、感情、行動、記憶などを統合するものとして「意識」があると考えられていて、それが「自我」を形成するのだと言っていた。

  ウィスコンシン大学のジュリオ・トリーニ教授は、「統合情報理論」を唱え、「意識」は蜘蛛の巣のような100兆個もある脳神経の複雑なつながりだという。眼が覚めているときは、複雑につながりあっているが、眠っているときは僅かなつながりしかないそうだ。

 私たちが日常生活のなかで行う、読書、歌唱、食事、おいしい、まずい、嬉しい、つらい、悲しい・・・・・・などさまざまな行動や感情などが神経でつながり合い、からみあった蜘蛛の巣のようなネットを作り上げているのだという。この理論については私も納得ができた。

 次に、神秘体験であるが、どんなときに神秘を感じるのかについて、ケビン・ネルソンケンタッキー大教授は夢と神秘体験は似たところがあり、浅い眠りの状態のときに神秘体験をするというのだ。

 臨死体験をするときは、幸福感をもたらす幸せ物質がいっぱい放出されるのだという。夢をよく見る人はそういう体験をしやすいのだそうだ。

 私は毎晩何度も夢を見るから死ぬときは素敵な世界に連れて行ってもらえると期待する。ネルソン教授がいうように死ぬときには幸せに包まれるとすれば死ぬことは怖いものではなく、楽しいものとなる。

  自然死を勧める医者たちは、自然に死ぬときにはエンドルフィンという幸せ感をもたらすホルモンが出て苦しむことはないと言っている。

  神秘体験をするのは、脳の中の縁辺系で、この部分は動物にもある古い脳だという。ということは人間は昔から穏やかに亡くなり、人によっては神秘体験をしながら死んだのであろう。

  最後に、立花氏は、ギリシャの哲学者エピクロスが言ったという「人生の目的はアタラクシアつまり『心の平安』を求めることだ」というのを引きながら、「心を乱す最大のものは、死についての想念、いろいろと想いめぐらすことだ」と話していた。

  釈迦は、「生・老・病・死」を四苦としてあげて、これらが人間を悩ませる元だから、それから心を解き放すことが大事だとして「諦め」を説いた。そして解脱(悟りを開く)できた人を覚者(仏)とした。仏教の場合、解脱の方法論としてさまざまな宗派の考え方ができたのだと言える。

 

しかし、この番組を見て人間にはもともと楽に死ねる仕組みが脳に備わっているのだから、悩むことなく自然に任せればよいのだということが分かった。

 死後の世界があるかないかは別問題で、その人の「信念」に依存すると言っていたが、私もそう思う。死後世界や霊があると信じる人は信じればよいし、信じない人はそれでよいのである。

 

 

 

 

 

2012年8月28日 (火)

褒めることについて

 先日のblogで脳を活性化する5つの方法を紹介したときに、「褒める」ことが大事だというのもあった。褒めることで褒められた人に脳が喜びを感じて刺激を受けるだけでなく、褒めた側にも同じような効果が現れるというのだ。

 確かに人を褒めると褒めた方も気分がよいということは日常経験することである。怒った時は自分も不快になるからそういうときは脳内でよくないことが起きているに違いない。

 脳が喜ぶと情報伝達物質のセロトニンが増えるのだという。これは癒しのホルモンだそうだ。

 また、次のように説明する人もいる。褒められると脳の視床下部から甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)が分泌される。このホルモンは「やる気ホルモン」と言われ、脳全体を活性化するという。

 同時に、ベータ・エンドルフィンというホルモンも分泌されるが、これは「脳内快楽物質」とも言われるもので、達成感などの気持ちよさを感じさせる。(毎日新聞 子ども診察室の窓)

 毎朝のウオーキングの時犬を散歩させている人の中に犬に語りかけている人がいるのを見ることがある。子どもに話しかけるように犬の行動を褒めているのだ。このように犬や猫などの動物を褒めても褒める側の人の脳によい刺激が起こるのであろうか。おそらくそうだろうと思う。

 私の友人に褒めるのが上手というか、くどいぐらい褒める人がいる。彼と話していると必ず相手について褒める。また、手紙には必ず私のことを褒めてある。私はくすぐったくて仕方がないのだが、悪い気はしない。

 彼は教員だったからいつも生徒を褒めて褒めまくって指導をしてきた。だから彼はとても人気があった。

 私は人を褒めるのが下手である。だからたまに褒めるとお世辞と受け取られてしまうようだ。褒めるのが上手な友人を見倣って褒めたいと思うのだが、いざとなると褒めることは難しいことに気付く。

 今、NHKの朝の連続テレビ小説で「梅ちゃん先生」をやっているが、ドラマに出てくる梅ちゃん先生の父親はいつも苦虫を噛み潰している。高橋克実の演技に最初のうち違和感を感じていたが、この頃は馴れてしまった。

 頑固おやじそのものだが、実際にあれほどの頑固おやじがいたとは思えない。とにかくどんなときにも笑顔を見せたことがないのだ。南果歩の奥さんは優しくていつも笑顔で家族に接している。子どもたちもみな笑顔を忘れないよい成長を遂げている。あの頑固おやじからは想像もつかないよい人間に育っている。

 私の父も頑固おやじであり、昔は周囲にそういう男が多かったから、私もどちらかと言えば亭主関白、頑固志向があった。頑固と言うとよく鹿児島の男児が引き合いに出されるが、武士は食わねど高楊枝の時代から男はそのように育てられたのだ。

 戦後67年、民主主義の時代となり、さらに脳科学の進歩もあって生活態度と脳の働きの関係なども明らかとなってきて、褒めることの大事さが脳科学との関係でも証明され、奨励されるようになってきた。

 ここまで書いて思い出したのだが、アメリカ映画に出てくる女性を口説くことが上手な男はいつの場合も相手の女性を褒めていたなあ。

 子どもに限らず褒めることが相手を気持ちよくさせる(ホルモンをださせ)だけでなく、自分にも脳内にホルモンを出させることに留意して褒めるように心がけたいものだ。

2012年5月 6日 (日)

成長ホルモンが出る時間帯

 私は、退職後は通常は9時前には寝床に入ることにしている。それは6時半前後の夕食時に酒またはビールもどきを飲むので食後は眠くなるからだ。

 健康に関するいくつかの本を読むと、10時から2時の間眠っている状態にあると健康によいと書いてある。何でも、その間に成長ホルモンが分泌されるのだそうだ。年齢を重ねると成長ホルモンが出にくくなるといわれる。

 睡眠には夢を見るレム睡眠と深く眠るノンレム睡眠があるがノンレム睡眠は「成長ホルモンを出すための睡眠だというのだ。成長ホルモンは脳下垂体からでる若返りホルモンとも言われる。

 成長ホルモンには「タンパク同化作用」があり、内臓脂肪を燃焼して、筋骨を丈夫にしてくれるのだ。また、創傷治癒効果もあるので肌荒れを治し、肺や消化管のの粘膜を治癒するそうだ。

 成長ホルモンが出る時間は午後10時から2時までの4時間なのだという。だからその恩恵に浴するにはその時間には眠っているようにする必要だあるのだ。

 私はこの時間帯に寝ているのだが、成長ホルモンが出ているかどうかを自覚したことは一度もない。自覚はなくても医学的にそうだというのなら嬉しいことではある。

2011年10月24日 (月)

不思議な習い性

 長年同じことを続けていると、それが習慣というか、癖になることがよくある。最近感じていることは、トイレの便座のスイッチに関することである。

 30代の終わり頃に、イボ痔で野垣病院に入院したことがあるが、そのとき、病院のトイレは、その頃まだ珍しかったシャワートイレ(Inax)であった。入院中にそれを使って快適であったので、退院後我が家にも取り入れた。まだ高くて、確か100000円ぐらいだったと思う。

 まだ、友人、知人の家にもそういう設備はなかった。贅沢だと思ったが、痔になるのは嫌なので思い切って設置したのであった。でも、痔に対する効果はなかったのか、その後40代に今度は痔ろうになり入院する羽目となった。それでも電動便座は使い続けてきた。気持ちがいいからである。

 今度電動便座をTOTOのAPRICOTに変えた。そこで奇妙な体験をしたのた。

 それは、シャワーのスイッチを押す時におきた。現在のスイッチは、リモコン式で真正面の壁に設置されている。ところがスイッチを押す手は右下に行ってしまうのだ。これまではスイッチがずっと便座の右横についていたので自然に手がそちらに伸びてしまうのだと知った。

 習い性とは恐ろしいもので、設置してから20日ほどになるというのに、未だに右手が従来の場所に動くのである。

 よく、腕や足を失った人は、その感覚がいつまでも残ると聞くが、似たようなことであろうか。

 通勤電車で乗る場所がいつも同じになるとか、継続的な勉強などの会合で座る場所はいつも同じ場所になるとかそういうことはごく普通に起きる。例えば、英会話の授業での座る場所、マジックの例会での座る場所・・・など固定化されてくるのだ。

 何かをする習慣でもそうだ。よく、日記は三日坊主になる人が多いといわれるが、三日坊主にしないためには最低でも1週間か10日ぐらい続けるとよいと聞く。このblogでも同じである。最初頑張って続けているうちに習慣となってしまったのだ。

 学生なら勉強がそうであろう。習慣化することが続ける上で大事なのだ。人間の脳はそのように状況に対して対応するように変化し固定されるように思う。

 トイレのスイッチを押す動作の切り替えは何時のことであろうか。

2010年10月20日 (水)

セロトニンと呼吸との関係―「ストレスをなくす心呼吸」から

 「ストレスをなくす心呼吸」という本(高田明和著、リヨン社刊)を読んだら、呼吸が大切だということを詳しく書いてあった。その中から核心部分を抽出して紹介したい。

 「最近(※この本は2006年に出版された)の脳の研究で最も注目すべきことは、呼吸が感情、なかでもストレスからくる”うつ”の改善に非常に関係していることがわかったことです。」(P.97)

 うつの治療には脳内のセロトニンという物質を増やす薬が最近では使われているという。その薬をいろいろ使ってわかったことは、脳内のセロトニンが増えると精神が安定し、うつがなおるということだったそうだ。

 セロトニン神経が分布しているところはいろいろあるが、なかでも感情の場である扁桃、帯状回、さらにその作用をコントロールする前頭前野にセロトニン神経からのセロトニンの放出が少ないとうつ状態になるという。つまり、セロトニンとうつが深い関係があるということだ。(P.74)

 次に、セロトニンと呼吸との関係はどうなっているかが分かったというのだ。

 呼吸は血液中の二酸化炭素の量によって調節されている。

 「息を止めると苦しくなるのは、二酸化炭素が呼吸中枢を刺激し、この刺激が大脳につたわるからである。息を止めた後に速く呼吸するのは、呼吸中枢の命令で速く二酸化炭素を外部に出し、血液中の二酸化炭素の量を減らそうとする仕組みがあるからだ。」

 この神経がセロトニン神経だということがわかったのだという。全てのセロトニン神経の細胞体は、二酸化炭素で刺激されるということもわかったという。

 呼吸をゆっくりとして、脳内の二酸化炭素を増やすことは、結果としてセロトニンを放出させることであり、精神を安定させることにつながるのだという。呼吸をゆっくりと滑らかにさせれば絶え間なくセロトニン神経が刺激され、精神が非常に安定する。それは無料でセロトニンを増やす薬を飲んでいるようなものだというのだ。何とも結構な話ではないか。

 著者は、座禅などは精神を統一するためのもので、なぜゆっくりと呼吸をしなければいけないのかがわからなかったが、最近の呼吸の理論から呼吸をゆっくりさせることは精神を安定させる力があることがわかったという。(P.83)

 呼吸法は、「腹式呼吸」が大事で、ゆっくりと呼吸することだという。私は、合唱をやり始めてから腹式呼吸を意識的にやるようになった。一般に女性は腹式呼吸が苦手で男性の方がやりやすいといわれる。また、寝て呼吸をすると腹式呼吸が簡単だとも聞く。

 要は、腹式呼吸で、いつでもどこでも思いついたときに意識してゆっくりと呼吸をするとよいそうだ。だから電車のなかでもオッフィスでもどこでもやれるのがいい。

 寝る前や起きたときなどにゆっくりと腹式呼吸をするのもよいと思う。そうやってセロトニンの放出を増やすと心が落ち着き、健康にもよいのだ。

 もちろんうつの人によいことは言うまでもないという。私たちの身体にもつそういうよい仕掛けを利用しない手はない。

 次は、セロトニンとジョギングや歩行の関係について紹介したい。

 ●下のアドレスをクリックすると、昭和男爵コーラスの「夜明けの歌」が聴けます。

  

「yoakenouta.WMA」をダウンロード

 

 

 

 

2010年10月16日 (土)

新型うつが増えているという

 以前から、うつ病が増えていると言われて久しいが、14日の朝のNHKニュースの時間には、特集として、「新型うつ」が増えてると報じていた。

 これまでの”うつ”は30代以上の人に多くみられたが、新型うつは、20代、30代の若い人に多いのだという。

 これまでのうつは一日中うつ状態が続くのに対し、新型うつは趣味などは普通にやれるのに、勤めなどの仕事となるとうまくやれずに落ち込んでしまうのが特徴だという。

 会社などでは、対人関係があり上下関係もあるので、上司などとうまくやれないのだそうだ。新型うつが増えているので、企業活動も影響を受けるようになり、関心をもたざるを得なくなったとか。

 社会性の発達が未熟なのが原因ではないかと推定されている。それで、「みじゅく・現代うつ」と呼ぶそうだ。

 そういえば、若い人の変化がいろいろと言われてきた。KYだとか、他人がどう思うかを気にするとか、草食とか、出世を望まないとか、留学する人が激減したとか、酒を飲まないとか、車を欲しがらないとか・・・・・。

 携帯を使ってmailはひんぱんにするが、面と向かっての会話が苦手だとも言われる。つまり、直接的な他人とのコンタクトがうまく出来ないようなのだ。

 趣味の仲間とはうまくやれるが、仕事としての勤務先の人とはうまくやれないとうことからうつ状態になってしまうというのだが、古い人間からは何とも理解に苦しむ。

 私などは、自己を主張し、人とは日常でも、研究でもがんがんとやり合って来た方だし、それが普通であった。

 以前は、麻雀、飲み会、職場旅行なども盛んに行われた。それがいつの頃からか減ってきてなくなったものもある。そうした中で人との直接的な付き合い方を学ぶ機会もなくなった。

 また、学校でも競争することが排除され、駆けっこなども平等志向になった。学芸会でも主役、脇役などがなく機会平等である。

 その一方で、中学辺りから受験勉強で競争の真っ只中に放り込まれて、対人関係を培う機会が少なくなって行く。

 原因となるものは、いろいろと絡み合っているのだと思う。しかし、「新しいうつ」というものが増加していることは由々しきことだと思う。社会の歪を反映しているものだと思うからそれを正していかなければならないと思う。

2010年7月31日 (土)

これが「元気に100歳」の世界だ―週刊現代から

 週刊現代7月31日号の「これが『元気に100歳』の世界だ」を読んだ。それによると身体が弱かったり、何度も大きな病を患った人でも高齢になって元気になり100歳を超えて生きている人もいるそうだ。 長生きの遺伝子があるという説もあるらしい。

 100歳を超えて元気な人の共通点は何事にも積極的で楽天的であるということのようだ。カラオケに行ったり踊りを楽しんだり、自分で食事を作っている女性。100歳を過ぎても運転をしている人もいるらしい。

 高齢になってから新しいことを始め、それに熱中している人も多いという。80代で俳句や書道を始めた人、108歳でテレビゲームを始めた人、絵や写真の趣味で個展を開いた人もいるそうだ。94歳でパソコンを習いインターネットなどを楽しんでいる人もいるという。

 単に元気な高齢者であるだけにとどまらず、若返るような変化を見せる人が増えて行く可能性が高いという。

 ルイ・パスツール医学研究センターでアンチエイジング医科学研究室長を務める日比野佐和子医師は、

「今は、肉体的にも精神的にも若返ったような人がどんどん増えて、60代や70代のレベルというケースも少なくない。100歳を超えて大学に入った人や、自転車に漏れるようになった人もいる。この傾向はますます加速するだろう。」と嬉しいことを言っている。

 日比野医師によると、「人間の脳は、新しいことを経験すると、年齢に関係なく活性化される。新しい知識を吸収したり、新しい人間関係を築いたり、何かにチャレンジすると、100歳になっても、脳は活発に働いて老化しなくなって、若くなっていく。

 逆に、新しい経験をしないと、脳の活動は慢性化して、精神は落ち込み、認知症などになる可能性が高まる。免疫力が低下して、病気にもなりやすくなる。」という。

 若返るかどうかは別として、脳を若く保つことは大切なことだとは素人にも理解できる。

 先だって朝日新聞に書いてあった記事では、100歳以上生きると体に故障が多くなり、認知症などになる人も多いと悲観的なデータであったが、この記事は明るい希望を持たせてくれるものになっている。

 ところで、先日読んだ記事によると、子どものころに自然に触れ合うことが多かった人は、40歳を過ぎても、さらに高齢になっても、前向きな姿勢の人が多く、何か新しいことにチャレンジしようという意欲を持つ人が多いと書いてあった。逆に自然に触れ合うことが少なかった人は、引きこもりになったり、チャレンジしようという気持ちが弱い人が多いということだ。

 今の高齢者は、子どものころは自然に触れることは当たり前というか、自然の中に生活があったと言っていい。先の調査の裏づけにもなっている感じがする。