グルメ・クッキング

2015年7月 6日 (月)

ガッテン流煎茶の淹れ方を試してーいい方法だー

 7月1日のNHKためしてガッテン「夏こそスーパー緑茶 新カテキンで免疫力が復活」を興味深く観た。

 番組が終わってから早速家にあった煎茶で「氷水出し」を試した。茶葉を急須に入れて氷2キレと水を入れて5分間おいておくだけである。

 薄緑のお茶が出来て、お茶の香りがした。飲んでみると苦味はほとんどなく、番組で言っていてようにどれだけでも飲める感じであった。

 この出し方でお茶を淹れるとカテキンとカフェインが出ないそうである。代わりに出るのが「エピガロカテキン」というものだという。

 エピガロカテキンは免疫力を増強する成分として今注目されているのだそうだ。では従来のカテキンはどうなったかというと、茶葉の中に残っているので、氷水で何回か淹れたあと、最後にお湯で出すとそのカテキンとカフェインが出てくるのだという。

 私はその夜コップに一杯の氷水出しお茶を飲み、茶葉は急須ごと冷蔵庫に保管をして、翌朝また氷水で出して飲んだ。2回目はまだ色も濃く味も変わらなかった。

 3回目はなでしこジャパンのサッカーを見ながら飲んだ。色はやや薄くなっていたので、4回目はお湯で出したら、また濃いお茶が出来た。味はお湯だしのお茶の味で苦味もあった。

 午後にスーパーで買った茶袋に入ったインスタントお茶を使ったら2袋使っても色が薄く、味も薄かった。番組ではよいお茶がお勧めだと言っていたが、確かにある程度の品質のものがいいようである。

 この方法は結果的に経済的でお茶の成分を使い尽くすのでよいと思った。それに氷を使うので夏にはもってこいで、熱中症対策にもぴったりである。

  「実はこれ、生産地(たしか宮崎県と言っていた)で行われている方法です。低温で短い時間だと、うまみを邪魔する苦みや渋み(カテキン)がほとんど出ないため、ごく普通のお手頃お茶でも、玉露のような極上の甘み&うまみが感じられます!」とのことである。

 ちなみにこのお茶の淹れ方は、

  1. 煎茶10gを急須に入れ、氷水100mlを加える
  2. およそ5分(銘柄などによって多少前後します)待って、茶こしを使って湯飲みに注ぐ
  3. ※「深蒸し茶」を使うと、氷水でいれても苦くなるので避けてください。
    煎茶であればどんな銘柄でも水出しでうまみが増しますが、高級な煎茶であればよりうまみや香りが増すためオススメです。(安価なお茶は、深蒸し茶や、細かく砕けた茶葉が混ぜてあることがあり苦みが強くなります)

※飲んだ後の急須は、冷蔵庫に保管しておくと何度も氷水でいれることができます。
 ただし急須のお茶は、必ず1煎ごとに全部注ぎきって下さい。
(※いたむことがあるので保存は1日以内)

※1煎目がもっとも香りが強いですが、味は4~5煎以上楽しむことができます

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2013年7月10日 (水)

こだわりの手打ち讃岐うどんの店

 2週間ぐらい前にCafe Vitaへ行ったとき、マスターが「御器所においしいうどんの店がある」と話した。腰がとても強くておいしいうどんだと言った。店の名前を聞いたらウエダだという。どこかで聞いたことがあると思った。しばらくして息子の同級生の店かもしれないと思った。

 家に帰ってから確かめたら、思った通り息子の同級生の店であった。同級生と言っても奥さんの方なのだが、店の主人とも付き合いがあると言った。

 先日Cafe Vitaへ行ったとき、また上田うどん店の話が出て、マスターが「息子さんとお友達らしいね」と言った。「いろいろ息子さんのことを話していましたよ」と話した。上田さんはCafe Vitaにも来たことがあると話していた。

 そういう訳で一度うどんを食べに行きたいと思っていた。昨日丁度息子が休みだった。それでうどんを食べに行こうかということになった。

 家を出たら、道の角で自動車がブッブーとクラクションを鳴らした。「なんだ?」と思って見ると、運転をしていたのはCafe Vitaのマスターであった。「これから御器所の例の店にうどんを食べに行くところ」と言うと、「腰が強くて本当においしいよ」と言った。

 御器所の「手打ちうどん うえだ」の店に着いたら、丁度開店時間の11時であった。息子が「かっちゃん、オヤジを連れてきた」と言って紹介してくれた。背が割合あって40半ばぐらいの人で、黒い店のユニホームを着ていた。2人の女性の店員も同じユニフォームを着ていた。

 この店は櫻通線御器所駅で降りて、昭和区役所の前の信号を西に渡った北にある。

 http://tabelog.com/aichi/A2301/A230108/23048941/dtlmap/

 店の中にはカウンター席と2人用のテーブル席が10ぐらいあった。3人とか4人の場合はテーブルをくっつけるのであろう。

 息子に聞いたら今年の2月に開店したばかりだという。道理で店が新しいはずだと思った。店内のインテリアは奥さんが担当したという。すっきりしていた。

 私が注文したのはランチメニューの「ぶっかけうどん」(550円)で、うどんの他にいなり寿司が2切れついているものであった。息子は「かきあげうどん」(680円)を頼んだ。

 「13分ぐらい待ってください」と主人が言った。入口の脇にガラスまどの一角があり、その中で主人が手打ちうどんを作るのだ。注文を受けてからうどんを打つらしかった。それでガラスのところから覗いたら、包丁で切っているところであった。他にも1人客が来て3人分を作っていた。

 汁は熱いもの、ぬるいもの、冷たいものの3種類から選べた。私は夏なのと、メニューに「うどんの腰を楽しみたい方はつめたいのを」と書いてあったので冷たい汁にした。しばらくすると注文の品が運ばれてきた。

 大きな重い鉢にうどんが入れてあった。うどんを1本とって口に入れてみると、本当に腰の強い歯ごたえのあるうどんであった。汁も鰹の匂いがふわっと漂い、薄味のとてもよい味であった。きざみねぎと生姜が少し載せてあった。

 私が初めて讃岐うどんを食べた、高松の栗林公園前のうどん屋のうどんを思い出した。あのとき一目ぼれで讃岐うどんにほれ込んだあの歯ごたえであった。

 その後名古屋や徳島などで讃岐うどんを食べたがこれほどの腰のものには出会わなかった。

 うどんの腰の強さを味わいながらゆっくりと食べ、汁もきれいに飲み干した。出しもこだわりの出しのようであった。昼どきなので、お客さんが増えてきた。また食べに行こうと思った。

 帰るとき、主人に器は特注品かと尋ねたら、そうではないが砥部焼だと話した。砥部焼が好きなのだそうだ。有田焼のような青を大胆に使った線の模様が入っていて、大きくて重い器であった。

 

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2013年4月 1日 (月)

魚屋だけに「うをとよ」の新鮮なさしみ定食

 地下鉄鶴舞線荒畑駅のすぐ近く、旧郡道を南に入ったところに「うをとよ」という魚屋がある。その隣が同店経営の和食堂だ。

 何年か前に名古屋華マジカルグループのOさんから、「うをとよは魚がいいよ」と聞いたことがあった。また、昭和男爵コーラスの人からも同じようなことを聞いた。

 一度行ってみたいと思っていたがなかなか行けずにいた。先日息子がその店で友達と食事をしたと話した。聞いてみると、「うをとよ」の息子と中学の同級生で、その日は同級生たちで行ったのだという。

 「一度連れて行ってくれないか」と言ったら、それではということで、28日に行ったのである。

 自転車で出かけた。御器所交差点の一つ南のスギ薬局がある交差点から西に真っ直ぐ走って、郡道の信号に出た。見ると「うをとよ」の看板が出ていた。我が家から10分ほどの距離であった。

 店に入ると、年配の婦人が3人喋っていた。後で分かったのだが、一人は店のおかみさんで、二人は常連の客であった。

 私はメニューをみて、さしみ定食(1600円)を注文した。息子はその日、大将がウナギのいいのが入っていると言ったのでウナギ丼を注文した。

 酒はどんなのがあるか聞いたら、「ねのひ」だけだという。たっ1種類しか置いてないなんて珍しい店だ。

 おかみさんが1合かと聞くので、2合徳利を貰うと言ったら、「あまり飲まないほうがいいよ」と言った。飲んだら甘口のねのひであった。

 さしみは、大きく切ったマグロ2切れ、赤貝2個、ヒラメの縁側2切れ、白身のさしみ2切れなどが皿に盛ってあった。他に突出しに小魚の佃煮が出たが、自家製だと言った。

 野菜のサラダのようなものや出し巻、里芋などの煮物もあった。面白いのはふかした甘いサツマイモが一切れあったことだ。イチゴも一個ついていた。

 さしみは当然ながら新鮮で、ワサビもおいしいのが付いていた。聞くとよいワサビを使っているのだと言った。

 おかみさんの話では、材料はみな吟味をして、添加物は一切使っていないと言っていた。ごはんもおいしい米でたっぷりとあった。

 圧巻は、アサリの味噌汁で、大きな身がはちきれんばかりのアサリがたくさん入ったおいしいものであった。おかみさんは自家製のつけものも出してくれた。

 食事を終わった女性が、息子の生年月日を聞いてきた。何やら占いをするらしかった。私は「占いなんか信じちゃだめだよ」と言った。

 その女性は、息子に「あんたは金を持てない。金が入るとすぐに使ってしまう」と言った。それを聞いて私はびっくりした。ズバリ当たっているのだ。親と一緒にいるお蔭でずいぶん助かっているとも言った。それも全くその通りである。他にも大腸が弱いと言ったがそれも当たっていた。

 私は、これまでに子どものとき、大人になってからと、2度出世すると言われたことがあるが、当たらなかったと言った。おかみさんは、「健康が一番の出世よ」とうまいことを言った。確かに健康が一番大事である。健康年齢を更新しているのだからいいかと思った。

 生年月日で占う女性は、それが趣味らしくて、おかみさんの話によると、お金は取っていないそうだ。だれかれとなく占って喜ばれているらしい。

 私はこの30年いい状態だと言われた。金には恵まれないが、いいときに退職したし、退職後は気ままに暮らしているし、子どもの気苦労はあるが何となく切り抜けてきたからいいと言えるのであろう。

 他には客がなかったので「うをとよ」のおかみさんとずっと話をしながら酒を飲んだ。閉店間際の8時近くに客が2組入って来た。「水商売だね」と言ったらそうだと言った。また、行ってみようと思った。

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2013年1月16日 (水)

諏訪屋本店での新年会で食べた「蕎麦と牡蠣フライ定食」

 清水さんの家でやっているマジックの同好会の新年会を檀渓通の西にある諏訪屋本店で持った。新年会と言ってもそれぞれが好きな物を注文して食べるというものだ。

 日曜日の昼なので、店は大変混んでいて、少し待たされた。テーブル席は4人ずつなので、2つのテーブルに分かれて座らなければならなかった。

 私のテーブルの人は、蕎麦とカキフライの定食を注文した。Iさんだけはイクラ丼と蕎麦の定食にした。

 オーダーをすると、イクラ丼と蕎麦の定食が最初に来た。大きな木製の椀にイクラ丼が盛ってあった。

 しばらくして蕎麦と牡蠣フライが来た。蕎麦はザル蕎麦とかけ蕎麦から選ぶことができ、私はかけ蕎麦を選んだ。

 長い板の上にはチリレンゲにのせた牡蠣フライが置いてあり、左側には海苔巻のおにぎりが2個と海苔なしのおにぎが1個のっていた。右にはカボチャとタマゴ巻がのっていた。カボチャは葉っぱの彫刻がしてあった。

 どんぶりには大根などのサラダがあり、蕎麦のどんぶりが並んでいた。中央に茶わん蒸しがついていた。

 蕎麦のつゆはよい味で、とろろをトッピングした蕎麦は柔らかく、さすがは蕎麦で名を売った店だけあると思った。

 牡蠣フライは揚げたてなので熱くておいしかった。とんかつソース、トマトケチャップ、マヨネーズの3種のソースが付けてあった。つまり3つの味で楽しめるという訳だ。

 私たちは歓談しながらゆっくりと味わった。久しぶりに行った諏訪屋であった。Iさんは初めてだと言っていたので驚いた。

 最初木の板だと思っていた台は気が付いたら陶器であった。木目調なのでわからなかったのだ。持ってみたら重かった。

 この定食は1560円であった。おいしかったが高いと感じるか値打ちと感じるかはその人次第だろう。

 出るときたくさんの人が待っていたから相変わらず人気があるようだ。

 

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2013年1月 3日 (木)

我が家のお節料理、Simple is the best!

 正月の2~3か月前からあちらこちらでおせち料理の宣伝が盛んとなる。新聞の折り込みチラシにもよく入るようになる。スーパーや百貨店などもお節料理の売り込みに必死の様相だ。

 1万円以下の物から10万円以上もするものまで値段も幅広いが料理の種類もいろいろである。最近は、和食の他に、西洋料理、中華料理やミックスまである。

 我が家ではお節料理は妻の手作りだ。以前は妻が暮れの25日頃から手の込んだお節料理を作っていたが年を取るに連れてやらなくなった。2年前から娘や婿も手伝うようになり、娘は出し巻を作り、婿はきんとんを作る。

 出し巻には赤エビをフードプロセッサーで砕いて入れて上手に作った。またきんとんは栗と鳴門金時を使ったのでとても良い味に仕上がった。

 黒豆は丹波篠山の豆を使って妻がふっくらと作った。私が子どもの頃、他所の家ではどこでもシワシワの黒豆を作っていた。私の母だけはふっくらとした黒豆を作っていた。私は、母は黒豆を作るのが下手だと思っていたが、実はそうではなかったということを知ったのはずっと後になってからであった。なお、丹波黒豆にも滋賀県産などがあることを知った。やはり京丹波の黒豆がいいと思う。

 数の子は大好きなので欠かせないが、柳橋卸売市場で不揃いの数の子を売っているのを見つけてそれを買った。不揃いというだけで安く買えたが味は変わりがなかった。

 田つくりも今年は値段の安い割に品質がよかったのでおいしいものができた。なますも昆布巻きも手作りである。結局でき合いを買ったものはワカサギの佃煮とイクラと蒲鉾くらいのものであった。千枚漬けはもらいものだ。

  今年の雑煮は澄まし汁に好みの数の餅、蒲鉾、ほうれん草、柚子、花鰹などを入れた。

 自家製のお節料理は、飴などを使わないので、自然な味付けにできるから好みの味になってよい。売っているお節に比べて大変地味であるが手製のものが良いと思う。

 大晦日の夕方に婿が百貨店に行ったら、おせち料理が半額になっていてサラリーマンの行列ができていたそうだ。売れ残るといけないので半額セールをするのだろうが、それに眼を付けて買いに行くのも抜け目がない。

 でも、おせち料理は買ったことがないので、的が外れているかも知れないが、例え上手でなくても手作りで作るのが最高だと思う。

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2012年10月30日 (火)

アライアンス・フランセーズ愛知の製菓コンクール

 フランスといえばフランス料理とワインとケーキということだろうか。アライアンス・フランセーズ愛知フランス協会主催の製菓コンクールがあった。参観もできるというので出かけた。

 コンクール作品出品者は8名、その他に自主的な出品や審査委員長の出品もあった。審査は日本人の田中パティシエ、館長、職員二人で行われた。ケーキを切ってそれを見た目、味わい、匂いなどで審査するようであった。水のコップを傍らに置いてケーキを味わって行くのは大変だろうと思った。

 審査の協議が行われている間に、参加者はケーキを頂いた。予め入場の時に抽選券をもらい、その番号のケーキを貰えることになっていた。

 私は4-1で、ただ一つ、日本の汁椀に入った和風のケーキが当った。それはチョコレートを柔らかくしてピンポン玉2個ぐらいの大きさの団子状にしたものであった。チョコレートをそれだけ食べるのはかなりしんどいと思ったが、その作品は、第2位を獲得した。ユニークさとソフトな味わいが評価されたようであった。

 その後、余ったケーキを食べてよいということで、私はマスカットがのっかった見た目のよいケーキを頂いた。1/6に切ってあるのでかなり大きく食べるのが大変であった。友達と来ている人はシェアしあっていたが、私は1人なので仕方なく自分だけで食べた。そのケーキは、見た目がよいこととスポンジが評価され第3位であった。

 第1位はチョコレートで周りを覆ったケーキでスポンジの部分にもチョコレートをあしらってあった。そのケーキを作ったのは男性であった。5千円の商品券と田中パティシエの講習券をゲットした。

 今回のケーキはチョコレートをあしらったケーキということのようでどのケーキにもチョコレートが使ってあった。

 ケーキは6等分されていたが、私は大きすぎると感じた。10等分ぐらいにして味わう種類を多くした方がよいと思った。

 参加作品はいずれもアイディアを凝らしたものであった。製菓コンクールというものは初めて見たが大変興味深いものであった。 

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2012年10月25日 (木)

レクチャー「日本酒とワインの比較」を聞く―④―

 参考資料をもとに続きを書く。

 「麹」についてである。麹とは、麹菌というカビを蒸した米に人工的に繁殖させたものである。このカビは「酵素」のかたまりである。カビと聞くと、例えば正月に残った餅を放置してカビさせることがある。青や赤のカビが生えた餅を水に入れて置いてぜんざいなどにしたものである。蜜柑もよくカビるがこれは食べられない。

 だからカビと聞くと嫌なイメージが湧くが、酒を造る「麹」は極めて有用なものなのだ。それなくして酒は造れないのだから。

 「酵素」とは何か。人間は生まれながらに3000種以上の酵素をもっているそうだ。唾液に含まれる消化酵素は誰でも知っている。食物をかみ砕いたとき混ざって体内に吸収しやすくなるのだ。

 では、日本酒の麹菌から作られた酵素は次の二つが主なものである。

①米を溶かす液化酵素

②できたデンプンをブドウ糖に変える糖化酵素

 米を溶かす酵素の力が強ければ、よく溶けて、味のボリュームが上がるという。デンプンをブドウ糖に変える酵素が弱いと酒がうまくできないという。そこで「どういう日本酒にしたいか」という設計図のもとに、酵素のバランス、ちから加減を設計して造るのだ。

 麹の造り方は

①精米する

②米洗って水を吸わせて蒸す

③蒸した米を「室」(むろ)に入れ、温度と湿度をコントロールする。室温は30度。そこで麹菌を蒸した米に定着させる。

④最初の24時間は、そのまま保温保湿で過ごさせる。24時間後米の温度は36度ぐらいになる。

⑤最終的に約30時間かけて43度を目指すという。

 このようにして麹を造るのだが、菌を定着させてから、かける時間によって造られる酵素の比率が違ってくるのだそうだ。それによって質、量の違いができ、味や香りが異なってくるのだという。酒造会社によって違いが出るのはそのためである。

 日本酒には、「酒造好適米」が認定されているし、同じ米を使っても精米歩合が異なる。それで品種、精米歩合によっても麹の中身に違いが出る。

 日本伝統食品の祖、麹は遣唐使が持ち帰ったと思われるという。700年ごろの書物に麹が現れるという。「糖」は米偏に唐で表す。

 ところで、中国の麹と日本の麹は似て非なるものだという。日本に伝わってから、日本の民族性、気候風土が加味されて変化し、進化を遂げたものだ。

 中国の麹は米を洗わずそのまま麹へ誘導するが、日本では、米を磨き、洗い、蒸す。そこに大きな違いがある。

  萬乗酒造 http://kuheiji.co.jp/index.html

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2012年10月24日 (水)

レクチャー「日本酒とワインの比較」を聞く―③―

 これから書くことは、レクチャーで話されたことではなく、参考資料として配られた資料に基づくものである。

 レクチャーの後出された質問、「日本酒が世界に普及しない理由は何か」の答えとして、ニコラス准教授は、「麹」の存在をその一つにあげていたことは先回書いたとおりである。

 ここで「麹」について、資料をもとに紹介したい。

 日本酒もワインも「醸造酒」という枠でくくれば同じ仲間と言える。しかし、製造方法からみると全く違っている。日本酒の原料は米、水、麹、酵母であり、ワインの原料は葡萄、酵母である。

 もう少し詳しくいうと、日本酒は、米(澱粉)を麹(カビ)の力で糖化しブドウ糖の液体にし、それに酒酵母を加えて発酵させてアルコールを造ったものである。(糖化と発酵は並行して行われるという)つまり、「並行発酵」である。

 ワインはブドウ糖に酵母が作用して発酵させアルコールを造ったもので、単発酵(糖化させる過程がない)である。だから西洋人は、麹カビのことを知らないのだ。

 日本酒を造るには、米を麹の力を借りて糖化させるプロセスが必要なのである。これは大変な作業だが、利点としては、米は持ち運びができるのでどこでも酒を造ることができることだ。

 麹とは、麹菌というカビを蒸した米に繁殖させたもので酵素のかたまりである。この酵素の力で澱粉をブドウ糖に変えるのである。日本酒のでき具合は麹の出来具合で決まるのである。

 ワインの場合、葡萄をつぶしてジュースにし、酵母が加われば発酵が始まるのだ。ただ、葡萄がないとワインを造れない。だから葡萄畑の近くで造られるのだ。

 では、麹とは何か?

                        ―つづく―

 

 

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2012年10月23日 (火)

レクチャー、「日本酒とワインの比較」を聞く―②―

 江戸時代、日本酒は畿内の京都と兵庫で造られ、江戸や地方に運ばれた。畿内で酒が造られたのは、富裕層が酒に金をかけ、上等な酒を造るようになったからだ。それ以前、室町時代に奈良の寺でろ過、火入れなどの新しい技術が開発されて、保存や長距離輸送ができるようになったのだ。それに加えて樽廻船により海上輸送が盛んとなったことも関係している。畿内の酒が江戸に行くので「下り酒」と言われている。

 明治時代になって酒造りは産業化した。そして鉄道という交通手段により日本中に広まった。酒は米とよい水があればどこででも造ることができるので全国に普及した。しかし、現在でも京都と兵庫で45%もの酒を造っている。

 ワインは酒と違い、葡萄がないと作れない。フランスのボルドーはワインの生産地として有名であるが、ここはもともとは沼地であった。それを改良して農地にしたのだ。葡萄の適地であったからではなく、政治的に決められたものであった。

 イギリスでは気候から葡萄を作ることができない。ボルドーで造られたワインは船でイギリスに輸出された。そして北欧へと広がっていった。

 ワインと酒の共通点は、どちらも交通手段と消費地である。ワインは船とイギリス、酒は船と江戸、という訳だ。

 ところで、ニコラス准教授は、次の飲み方について二つのフレーズを示した。

  ①食べながら飲む

  ②飲みながら食べる

 さて、どちらがワインでどちらが酒かわかるだろうか。しばらく考えてみてほしい。

 彼は、ワインにはソムリエがいるが日本酒にはソムリエがいないと指摘した。そして日本酒にもソムリエがあった方がいいのではないかと言った。ソムリエがいないのは、日本食と関係があるのかもしれないといい、例えば蕎麦屋とかウナギ屋とか特定の食事を扱う店が多いことをあげた。

 酒とワインは影響し合って飲み方が変化してきたという。ワインのように酒を飲んだり、酒のようにワインを飲むということがあるという。日本酒にもワインを意識して造られたものが出てきた。

 さて、先ほどの宿題はどうだろうか。

①はワインで、②は酒である。

 酒は肴と一緒に飲まれ、最後にご飯となる。日本人が酒を飲んだ後ラーメン屋などに行くのは西洋人には驚きだという。ワインは食事と共にあり、パンとも出される。

 昨日の、コメントに書いたのだが、「酒なくて なんでおのれが 桜かな」は、古典落語「長屋の花見」や「寄合酒」に出てくる川柳だが、江戸っ子(当時の日本人)の酒の飲み方をよく表している。寄り集まって賑やかに歌や手拍子や踊りで飲むのが日本酒という一面がある。もちろん茶道の懐石に供される酒はその反対の静のものである。

 ワインはというと、何か教養を必要とする雰囲気がある。特にフランス料理の場合はその感じが強い。だからソムリエにアドバイスを・・・・となるのだろう。

 レクチャーの後、日本酒の試飲があり、緑区の九平治酒造のワインを意識した大吟醸酒と原酒が出された。大吟醸はさすがにいい味がした。

 私は、日本は世界に冠たる「発酵文化」をもっているとニコラス氏に話した。酒、味噌、醤油、各種漬物、納豆、酢、なれ寿司、麹、酒粕・・・・それらは日本人の健康に大いに貢献している。

 白玉の歯に染み透る酒は静かに飲むべかりけり(牧水)

 

 

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2012年10月22日 (月)

レクチャー、「日本酒とワインの比較」を聞く―①―

 日本酒とワインを比較し、共通点と相違点についてのレクチャーを聞いた。主催は、アリアンス・フランセーズ愛知フランス協会であった。

 この協会の館長がまだ日本に来たばかりで、日本語を学習したいというので、愛知国際プラザの日本語教室の学習者となり、たまたま私が担当したのだ。

 彼が21日に「日本酒、日本固有の酒」というテーマでレクチャーがあるからよかったら来ないかというので出かけた。

 講師は、名古屋大学の准教授で、まだ若いニコラス・ボメールというフランス人であった。彼は、博士論文で日本酒を取り上げたのだという。この分野における日本酒に最もよく通じたフランス人だといえよう。

 彼が日本酒と出会ったのは、2002年に会津であったそうだ。日本酒に魅せられてワインとの比較研究をすることにしたのだ。ヨーロッパでは酒の製造方法を知らないので、日本酒はアルコールが強いと思われているそうだ。

 安土桃山時代に日本に来たフランシスコ・ザビエルは、日本には葡萄がないので米のワインを飲むと記しているそうだ。酒を米のワインと定義し、飲み方はワインと同じであると書いている。また、ワインのかわりにミサで使ったこともあるという。

 ワインも日本酒も宗教と関わりがあり、普及に連れて文化となった。ワインはメソポタミヤに起源をもち、ギリシャではディオニソス、ギリシャ語のシンポジウムは饗宴を意味し、ワインが使われた。ローマではバッカスと変わったが、豊穣、生殖などを象徴した。ローマ時代には全地中海へ広がった。

 イエスキリストは、カナの奇跡で水をワインに変えた。また最後の晩餐ではワインが使われている。ワインはキリストの血でありキリスト教とは切り離せないものである。修道院では葡萄畑があり葡萄が栽培されている。

 やがてヨーロッパ中に広がった。そして今やワインは世界規模に広がっている。

 日本酒は、もともとは中国の揚子江あたりから作り方が伝わったものである。神道と結びつき神々へ奉納された。

 稲作が行われる日本では、米を原料に酒が造られたが、水、米、発酵により奇跡の飲料として、神事、結婚式、祭り・・・・などで使われている。しかし、儀式だけでなく、喜びの飲料でもあるのだ。日本酒は日本の酒という意味である。日本だけで造られた。

 ヨーロッパでは斜面に葡萄畑が広がり、美しい風景となっているが、日本では稲田だけで地味である。

 ワインと酒は文化の中心にある。フランス人1人年に160リットルのワインを消費ししている。日本酒が最も多く造られたのは1930年ごろでアルコール飲料の80%を占めた。

 彼は質問に答えて、日本酒がワインのように普及していないのは、一つには麹を使って造ることであり、もう一つは、日本が世界に進出してまだ歴史が浅いことも関係していると言った。

                 ―つづく―

 

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