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AI・ロボット

2019年8月14日 (水)

ビッグデータの安全性に懸念という記事

 ビッグデータという言葉が登場したのはいつごろからだろうか。今では当たり前のように使われている。マーケティングなど幅広い分野で活用されている。個人のスマホなどのメールアドレスに、知らないところからセールスなどのメールが送られて来ることがしょっちゅうある。明らかにビッグデータを使って個人の好みや傾向を調べていると思われる。

 ビッグデータは企業など第三者に提供・販売されているのだ。アンケートに答えると「知り得た情報が特定のところに提供されることがある」などと書いてあってそれを認めるように要求される。ビッグデータさまざまな形でさまざまな場面で集められているのだ。

 スーパーなどでの品物の購入履歴は見事に詳細に記録されている。マナカなどで地下鉄に乗った記録も詳細に記録されていて履歴を印刷すると見ることができる。ATMで金の出し入れをした時も同じだ。インターネットだけでなく、日常生活のあらゆる場面でビッグデータが収集されているのだ。

 それを可能にしたのがコンピュータやAIの発達である。この30年ほどで私たちの生活はずいぶんと便利になったが、その反面個人のプライバシーが無くなった。街を歩いていると至る所に防犯と称するカメラが設置されており、事件があったときにはそこに写された映像によって容疑者が特定される。我々は監視社会の中で生活しているということだが、それは防犯カメラだけでなく、ビッグデータによっても行われているかもしれないのだ。

 今回の英国とベルギーの研究チームが、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションに発表した「ビッグデータなどで活用される匿名化された大量のデータの安全性に疑問を投げかける研究結果」が、匿名でも個人の特定が可能だとしている。なんと米マサチューセッツで99.98%の個人を特定したというのだ。

 使われた公開データは、性別、郵便番号、人種、住宅ローン、学歴、結婚歴、車の所有状態、市民権の状態、生年月日、職業など15種の属性だという。組み合わせる属性が多いほど特定できる度合いが高まる。 

 先にも述べたようにデータはあらゆる場面・形で集められているから、利用できる属性は増えるばかりだ。現代社会に生きる我々は見えない檻の中で生活をしているようなものだ。すべて誰かにお見通しの状態なのだ。中国のように国家がデータを把握するようになると自由も人権もない。日本はどうなっているのであろうか?

2019年6月 4日 (火)

成田空港で顔認証導入というニュース

 5月29日のNHK「超AI入門」で、顔認証で空港でのゲートを通過の混雑を解消する実験をやっていた。それによると99.7%の正確さで顔認証ができると言っていた。実際に成田空港で実証実験をしているということであった。

 6月1日にネットニュースを見ていたら、テレ朝ニュースが「成田空港で顔パス搭乗手続き 来春に導入へ」と伝えていた。いよいよ実用化されるのかと思った。

 成田空港は、顔認証でパスポートと搭乗券の情報をひも付けて、保安検査場や搭乗ゲートを「顔パス」で通過できる技術を来年春に導入すると発表したというのだ。

 成田空港が導入するのはNECの顔認証技術を使った新しい搭乗手続きである。チェックインの時にパスポートと搭乗券を機械に読み込むと、機械にあるカメラがパスポートの顔写真と搭乗者本人が一致しているのかを確認する。その後の手荷物の預け入れや、保安検査場と搭乗ゲートでの本人確認をカメラによる顔認証で行えるのだ。超AI入門でやっていたのと同じだ。

 この仕組みによって各ゲートでの手続きがスムーズに流れるという。成田空港は、来年春から日本航空全日空の出国手続きで導入していく予定だそうだ。

 アメリカなど外国へ行ったとき、あの9.11以降は搭乗手続きが特に厳しくなり、長い列ができて大変であった。日本でもかなりの時間がかかる。また美術館屋などの施設に入る時も荷物のチェックなどが厳しくなった。荷物のチェックは当然これからも厳しいのであろうが、その他で緩和されるのは有難い。

 しかし、今でもそうだが、あちこちで顔写真とか諮問などをとられ、それがデータとして蓄積されていく。中国ではそのデータで犯罪者を捕まえているとニュースで読んだことがある。

 コンビニなどでの無人化もAIによって実現して来ているようだが、データが悪用されないように法的にも整備されることが大事だ。便利な仕組みは有難いが使い方で怖い面もある。 

2019年6月 2日 (日)

AIが認知症診断をサポートする

  22日放送のNHK「超AI入門」は大腸ガンと認知症についてAIを使って診断する研究を扱っていた。大腸ガンでは98%の確かさで人間より確実性が高いところまできているという。

 面白かったのは、認知症を見つける研究である。下の写真にあるように、2つの文章を示してどちらが認知症かを判定させるのだ。答えを見る前に自分でも判定してみてほしい。ゲストの原田まりるさんも私も同じように間違えてしまった。

 これらの文章は実際に人に問診をしてそれを記録したものである。元のものはもっと文章がたくさんある。テキスト1は認知症の患者への問診で、テキスト2は普通の人への問診である。テキスト2の方が答え方がとんでいたりしておかしいと感じるのだがAIはそうではなかった。テキスト1を認知症の可能性が高いと判定したのだ。

 認知症の人は、

  ・指示代名詞(あれ、それなど)が増える

  ・同じ内容を反復する

  ・話題の広がりが少ない

 などの特徴があるという。私の経験でもそう感じていた。認知症の友人の話は同じことを何回も話すことや話題の広がりがないのだ。

  研究では文を単語に分けて、どんな単語(名刺、助詞、指示代名詞、動詞、など)で構成されているか解析し、それぞれを数値化、ベクトルとして表すということをしているようだが難しくて理解できない。

 高齢者の運転免許更新では認知症をあぶり出すテストが行われるが、そのうちAIを使って簡単に早く見つけることができるようになるかもしれないと思った。

 

 

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2019年2月15日 (金)

AIで本当の「自動車」になる

 NHKの「AI人間って何だ?」を楽しく見ている。東京大学院特任教授の松尾先生がAIについて分かりやすく説明してくれるのだが、私の頭では理解できないこともある。でも、最先端の科学技術なのでせめて少しでも知識として持ちたいと思って見ている。

  司会はチュトリアルの徳井さんで、お笑い芸人を持って来たというところが大衆性を持たせるためかと思うが、なかなかうまく進めている。

  先回のテーマは「移動」ということであった。主に自動運転について扱っていたが、その仕組みについては難しくて理解できなかった。

 ただ、司会者が松尾先生に「デイープラーニングって何か」と聞かれて答えに窮したのを見て安心した。私よりずっと若くて司会をしているのに咄嗟に答えられなかったからだ。

  松尾先生は「人間の脳のニューロンのネットワークと同じようなニューラルネットワークによって学習し認識や判断を深めていくこと」だと言っていた。

  WIKIPEDIAにはつぎのように説明している。

  ――ニューラルネットワークはシナプスの結合によりネットワークを形成した人工ニューロン(ノード)が、学習によってシナプスの結合強度を変化させ、問題解決能力を持つようなモデル全般を指す。一般的なニューラルネットワークでの人工ニューロンは生体のニューロンの動作を極めて簡易化したものを利用する。――

  ところで人間は人や物を運ぶものとして、馬や牛や象などを利用したきた。最初は動物に直接乗せていたが、そのうちに車を引かせるようになってきた。馬車が交通手段として大活躍したが、近代になって自動車が発明され取って代わられた。

  これらの交通手段はどれも人間が操作をするものであった。松尾先生はAIによって自動車が本当の意味での自動車になると言った。

  日本語で自動車というとき、人間が運転と言う操作をしているのだ。それがAIによって完全に自動運転化されると本当の自動車となるのだ。

  私は自動運転のことばかり考えていたが名実共に「自動車」となることには思い及ばなかった。

 番組では自動運転化されると自動車の形も多様化し大きく変わると予想していた。その一つの例として、現在実用化されている「運搬車」を取り上げていた。外見はこれまでの運搬車とあまり変わらないが、AIによって人を乗せたり物を運んだり連結してトレーラーのようにつながって工場内を走ったりしていた。

 「自動車」になると人間は運転をしないから中で仕事をしたり、本を読んだり移動時間の有効な利用ができるようになるのだ。

 さらによいことに、AIによる自動運転によって交通事故を大きく減らすことができるという。「自動車」は過疎地で有効的に活用されるだろうとも言っていた。

 1920年には自動運転が実用化されるようだが、その先どんな車社会になるのだろう。聞いているだけでわくわくして来た。

 私は運転免許を返上したが、近い将来また「自動車」に乗れるようになる日が来るかも知れない。

 それよりも車を運転した最後の人間世代ということになりそうだ。