「彼の誰」と「誰そ彼」
下の写真は22日の朝日新聞朝刊の「折々のことば」である。これを読んで”たそがれれ”というコトバの由来と、”かわたれ”というコトバがあることを知った。
”たそがれは”よく使われるので誰でも知っている言葉だと思う。でもそれが「誰そ彼」ということは知らなかった。人の顔を判別できないような夕刻どきからきているというのだ。面白いと思った。
これに対し夜明け前の薄明を「彼は誰」(かわたれ)というのは初めて見る言葉であった。「たそがれ」と対になっているのも面白い。
私は毎朝薄暗いうちにウオーキングに出かけるが、「かわたれどき」に行っているわけだ。このコトバは88歳も終わりごろになって初めて知ったのだが、どうして使われていないのだろう。夕刻は誰でも接するが早朝の薄明かりはなじみがないからなのか。それともたそがれに比べて語呂がよくないからなのか。
「山小屋の灯」という歌に「たそがれの灯はほのかにともりて・・・」と出て来る。また、私のような高齢者は神氏のたそがれともいう。
一方、「かわたれ」については以前早朝に乗鞍岳に行ったとき、山頂でご来光を待っているとはるか向こうの雲の縁が明かるくなり、朝日が昇って来たのがとてもきれいであったのを思い出す。
この二つのコトバによって、日本語の奥深さの様なものを感じた。知らない言葉はいっぱいあるのだろう。
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「ばかたれ」あるいは語気を強めて「ばかったれ」と促音化する言葉はいつしかあまり耳にしなくなったが、あの「-たれ」はどういう意味なのだろう。「誰」とは多分関係ないだろうが不思議な言葉である。
先日たまたまテレビをつけたら関西の鉄道会社の落とし物室が取り上げられていた。スマホを探しに来て見つかったご婦人にマイクを向けると、「バッグの留め金がアホになっていて知らないうちに落としてしまった」というようなことを言っていた。
関東では「ネジがバカになる」などと言うが関西だと「ネジがアホになる」と言うのだろうか、とその時に思った。
同じくテレビ番組で「梅田駅」という名前が出てきた時、「JRでは大阪駅になります」とアナウンサーがさりげなく付け加えた。そういう関係にあることを私はこの歳まで知らないでいた。
そのあと阪急梅田駅の動画を見てみると車両がすべてチョコレート色に塗られているのに驚いてしまった。
首都圏の鉄道会社は、すべて同じ色どころか、わけのわからないくらい色とりどりである。これほどきわだった対照があるとは、知らないことだらけである。
投稿: たりらりら | 2024年8月24日 (土) 20時51分