ジェノサイドとホロコーストの違い
ホロコーストを経験したイスラエルがパレスチナに対して今度は加害者としてナチスと同じことをしている。国連事務総長もジェノサイドだと断言した。
ここまで書いてきて、ホロコーストとジェノサイドはどう違うのかと思った。それでネットで調べてみた。
ジェノサイドは大まかに言えば、特定の集団(国民・民族・人種・宗教など)の全部または一部を破壊する意図をもって行われる行為を指すという。
1948年に締結されたジェノサイド罪の防止と処罰に関する条約(以下、ジェノサイド条約)では、以下の行為がジェノサイドにあたると明記された。
集団の構成員を殺害すること
集団の構成員に重大な身体的または精神的な危害を加えること
集団にその全部または一部の身体的破壊をもたらすよう意図した生活条件を故意に課すこと
集団内の出生を妨げることを意図した措置を課すこと
集団の子どもを他の集団に強制的に移すこと
ホロコーストとは、ナチスドイツによるユダヤ人の大量虐殺を指す言葉だ。ナチスのユダヤ人政策にはいくつかの段階がある。
ナチスドイツは「ユダヤ人問題の最終解決」を計画した。この計画の内容はユダヤ人を計画的に大量虐殺することだ。大量虐殺の方法は大きく分けて2つあったと指摘されているという。
1つ目は占領地に居住していたユダヤ人を大量に射殺することだ。大量虐殺は東欧の1,500以上の市町村で行われたとされる。ユダヤ人を一カ所に集めて射殺することもあれば、一酸化炭素を使って窒息死させることもあったそうだ。
2つ目は絶滅収容所に集めて殺害することだ。1941年末、ナチスは占領したポーランドに絶滅収容所を建設し始めた。こうして作られたアウシュビッツなど5つの絶滅収容所はユダヤ人を大量虐殺するためのものであった。
このような背景から、ホロコーストのような悲惨なことを二度と繰り返さないため、ジェノサイド禁止条約が結ばれたといわれている。
1948年にジェノサイド条約が採択されたとき、署名した国は20か国余であった。(条約は1951年1月に発効)2022年の時点で条約を批准している国は、全世界の国の4分の3にあたる152か国に及ぶ。
日本はジェノサイド条約に批准していない。その理由は、国内法が整備されていないからだそうだ。2022年には与野党の議員がジェノサイド条約の批准を政府に求めたが、批准していない状態は変わっていない。
日本は過去に侵略戦争を行っている。中国や東南アジアなどで大量虐殺をしている。私h中国の南京、シンガポーール、ベトナムで虐殺博物館を見てきた。こうした過ちは二度と起こしてはならない。そのためにもジェノサイド条約を批准すべきだ。
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国内法が整備されていないから批准しない、などという言い訳の何という空々しさ。
有事立法も秘密保護法も安保法案も、国内法どころか憲法に抵触すると各界から批判が出ても押し通したのはどこの政府なのか。
核兵器禁止条約も日本は批准しない。核兵器保有国が批准しなければ意味がないから、などという言い訳は窮極の空々しさである。「日本よ、貴様も核兵器を保持したいからだろう!?」と疑われてしまう態度を唯一の被爆国が取ってどうするのか。
核武装論を公言した石原慎太郎だけでなく腹の中では同様の考えを持つ日本国民は少なくないようだ。
近年のウクライナ、イスラエル、あるいは中国や北朝鮮の動きを受けて、ネット上のコメント欄にも「日本は核武装すべき」という声が大手を振り始めている。
極めて問題が多いと思われるリニア新幹線であるが、電力を爆食いする件に関しては原発を稼働すれば何の問題もない、使用済み核燃料からは核兵器を作ることができるので一石二鳥、超巨大な地下鉄と言える施設はいざという時には核シェルターに転じればいいと、その手の人達の想像はこの世の末に向かってとどまるところを知らない。
投稿: たりらりら | 2024年6月 4日 (火) 17時56分