「なごや平和の日」制定
22日の朝日新聞に「『平和の日 』若い世代へ継承願い」という記事があった。
高校生らが働きかけた「なごや平和の日」制定条例案が21日、名古屋市議会本会議で可決されたというのだ。
1945年に空襲で名古屋城天守が炎上した5月14日に定めた。年間を通じ、慰霊や戦争の惨禍を語り継ぐという。
戦後78年余、これまで「名古屋平和の日」がなかったのが不思議なくらいだ。名古屋市は63回も米軍の空襲を受けたことは知らなかった。回数が多いのでどの日にするかで揉めたようだ。
私は戦時中は南紀新宮市に住んでいたので名古屋空襲のことは知らなかったが、今住んでいる所には養父母が住んでいて戦前に建てられた立派な住居が空襲で焼かれ、戦後に建てたバラックのような家に住んでいた。
養父母の話しでは、中心部にある栄の松坂屋が見えたというから、殆どが焼け野原であったようだ。
きっかけは私立東邦高校生徒会が2014年に市に平和の日制定を働きかけたこと。前身の商業学校の生徒・職員が軍需工場への動員中に空襲で死亡し、東邦高は慰霊行事を続けてきたそうだ。そして後輩たちが粘り強く運動を続けてきたという。
市の条例は、名古屋空襲の犠牲者を悼み、戦争体験を若い世代に語り継ぎ、平和の意識醸成をはかるもの。関連事業費約1800万円を含む一般会計予算案も可決され、市は新年度に、5月14日に市公会堂で平和祈念式典、5月25日に軍需工場跡でもあるバンテリンドームナゴヤのプロ野球公式戦で黙禱(もくとう)や展示、7月に空襲についてのフォーラム、12月に若者への継承イベントなどを計画する。いずれも若い世代を意識した企画だと記事は書く。
今もウクライナではロシアによる、パレスチナのガザでは米国が支援するイスラエルによる悪魔の攻撃を続けている。
米軍による大空襲での惨禍を語り継ぎ平和への祈りを続けることは大事なことだ。戦争は人災の最たるものである。戦争をしないという叡智を人間が持てないのが悲しい。小さな灯かもしれないが灯し続けることが地球に平和をもたらすのだ。
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