現代に通じる貝原益軒の養生訓
貝原益軒の養生訓はとても科学的だったという記事がスマートニュースにあった。貝原益軒の名と養生訓という書物の名は日本史の教科書で知っていたが、内容については全く知らなかった。
益軒が今の様に医学が発達していない江戸時代に、83歳まで生きたそうだ。当時としては大変な長生きである。益軒は死の直前まで極めて健康で、『養生訓』の中で「夜に細かい字を書いて読み、歯も丈夫で一本たりとも虫歯がない」と記しているという。彼の人生はまさに「ピンピンころり」の理想形だと言えるだろうと記事は書く。
益軒は「抜群の観察眼と学者としての洞察力で、自分や周りの長寿者の生活を細かく観察し、彼らが実践している生活習慣を参考にしたのだろう」と推察している。
①寝すぎはよくない。
貝原が繰り返し指摘しているのが、「あまり寝すぎてはいけない」という教えだと、中国医学に詳しい薬剤師の松江一彦氏が解説している。
「『養生訓』は特に『昼寝をしてはいけない』と何度も説いています。実は高齢者の昼寝は現代でも問題になっていて、1時間を超えて昼寝をする人はアルツハイマー型認知症のリスクが高まるという研究もある。昼寝をするにしても、15分くらいに控えるのがいいでしょう」
私はこの歳になって昼寝をするようになった。タイマーを40分にして寝るのだが、タイマーのベルで起きても、また寝てしまうことが多い。昼寝は15分か20分ぐらいがよいというのは知っているがそれが守れないのだ。
益軒が昼寝をしてはいけないと指摘していたとは驚きである。
また、8時間以上寝ると6~8時間寝る場合と比べて、心疾患のリスクが高まるという研究も発表されているという。
子どもの頃は8時間睡眠がいいとされていた。でも、近年は6時間程度がよいと言われているようだ。私は実質6時間程度の睡眠である。
②座りすぎはよくない
益軒は「座りすぎ」の弊害も指摘しているそうだ。昨年11月に厚生労働省が公表したガイドラインによると、座る時間が長くなるにつれて糖尿病などのリスク、さらには死亡リスクも高まるという。特に日本人の「座る時間」は世界的に見ても長く、たびたび問題視されてきたという。
江戸時代は座ると言えば畳などの上に正座するとか腰を下ろす形であったと思われる。現代人は一般の人は正座やあぐらなどはせず、椅子に座っていると思う。
「中国医学では、座りすぎは下半身によくないと言われるという。下半身の筋肉は全身の血流を巡らせるポンプのような役割を担っているが、脚の筋肉を動かさないとそれがうまく働かないからだろうという。それは現代医学からみても合っている。
椅子の生活ではふくらはぎを圧迫することはないがそれでもよくないのだろうか。エコノミー症候群といって飛行機に長時間乗っていると起きる症状である。防止には時々立って足を動かすことだと言われる。
養生訓が現代科学の眼で見ても理に適っているというのは凄い。
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