シュルツドイツ首相のイスラエル支持
朝日新聞によると、ナチス・ドイツによるユダヤ人の本格的な迫害の転機となったとされる事件「水晶の夜」から85年となる9日、ドイツ各地で追悼式典があった。
「水晶の夜」というのは知らなかった。アメリカでホロコースト博物館を見学したが「水晶の夜」の説明はなかったように思う。
記事によると、1938年11月9日から10日に、ナチスの扇動で全国のユダヤ人の商店や礼拝所が焼き討ちに遭い、多くのユダヤ人が殺害された事件だという。
この事件の後、ユダヤ人迫害は激化し、ナチスの降伏まで600万人が犠牲になったとされる。ベルリンの礼拝所で式典に参加したショルツ首相はホロコーストを「2度と繰り返さない」と何度も強調したという。これは絶対にあってはならないことである。
しかし、ショルツ氏は一方で「あらゆる反ユダヤ主義と戦う」と述べ、イスラム組織ハマスと武力衝突が続くイスラエルを支持すると強調したという。
ユダヤ人に対するホロコーストは絶対に2度とあってはならないことである。しかしながらイスラエルが今ガザで爆撃したり地上軍を送り込んだりして、4千5百人余りの子どもを含む1万1千人以上のパレスチナ人を殺し、市街地を壊滅させているのはジェノサイドである。ホロコーストに反対は当然のことである。でも、ホロコーストを受けたイスラエルが大虐殺をするのを支持するのは間違っている。ホロコーストを反省するならイスラエルの大虐殺(ジェノサイド)を非難しやめさせるべきである。
ドイツ国内の世論調査では61%がイスラエル軍の攻撃を正当化できないとしているという。61%は残念ながら少ないと思うが。
【参考】 ホロコーストとジェノサイドについてネットで調べた。
「ホロコースト」とはナチスドイツによるユダヤ人の虐殺のことである。
元来はユダヤ人の宗教的行事である家畜を丸焼きにすることで神への生贄とする儀式のことだという。
大戦中にナチスは「ホロコースト」と同じようにユダヤ人を火の中に投げ込んで殺しているという噂が定着しており、それからナチスによるユダヤ人の大量殺戮が「ホロコースト」と呼ばれるようになったという。
「ジェノサイド」とは国や民族を再起不能にさせ、絶滅を最終目標として計画的に破壊することを指すという。
人間そのものを直接大量に殺害することを指すだけでなく、直接的ではなくとも結果的に大勢死んでしまうようなこと、新しく生まれないようにすることも「ジェノサイド」だという。
例えば特定民族を隔離し、医薬品や食料品の流入量を制限したり、特定民族集団で男女を完全に隔離するなども「ジェノサイド」である。
イスラエルによるガザ攻撃はまさに「ジェノサイド」なのだ。
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