直腸ガンと生きるー12ー
ネットニュースを見ていたら、「『がんを治さない』高齢者が増加中。医師が“がんは幸せな病気”だと考える理由」という記事があった。今売れっ子和田秀樹医師の本を元にした解説であった。
2人に1人がガンになる時代、早期発見や生活習慣を見直すことが勧められている。
長年高齢者医療に携わってきた医師・和田秀樹氏は、「60代以降は、がんは“治さない”という選択肢も視野に入れるべき」と指摘している。ガン検診は受ける必要がないといっているが、受けるのなら自分にがんが発覚した場合はどんな対応をしたいのか、治療を受ける場合はどんな方法が良いかを考えておくべきだという。
私は検診前には和田医師の説を知らなかったので名古屋市の高齢者健康診査によってついでに潜血検査をした。それで直腸ガンが発見された。もし検査を受けなければそのままで生活していたはずである。
また和田医師は、60代以降はがんなどの病気が見つかったら即治療することが、必ずしも良いとは限らないというのだ。
その理由は、
①大きな病気の治療は、60代以上にとって体60代以降は、一度病気になると、回復
に時間がかかる。
②外科的な手術を受ける場合、手術で体を開き、臓器を切るので、体に与える負担
は大きい。まして、日本ではがんだけでなく周りの臓器も大きく取ることが多いのでなおのことだ。
③抗がん剤治療も、吐き気などで食事が全く食べられなくなり、栄養が十分に体へ
行き渡らず、どんどん体力が弱まっていくことで知られている。
④入院生活も長期にわたるため、その間に筋肉が衰え、自分の力で歩くことすらま
まならなくなるというケースもある。
⑤人によっては、手術自体が成功ても、回復が芳しくなく、そのまま寝たきりに
なったり、亡くなってしまうこともある。
私も和田医師の本を買って読んだのでその説明に納得して、ガンの手術をしない85歳を過ぎると人間誰しも体のどこかにガンがあるという。
ガンは高齢者になれば必ず発生する病気だという。和田医師の経験によると、85歳を過ぎると人間誰しも体のどこかにガンがあるそうだ。ガンは細胞の老化によって起こるとも言える病気なので、年を取れば、体のどこかが必ずガン化しているという。
医師の間では、「シニア世代にとっては、ガンは最も幸せな病気」と言われることもあるという。シニア世代の場合、症状はゆっくり進むことが多いそうだ。
そのため、治療をせずに放置していても、亡くなる直前まではさほど体力も落ちず、痛みも感じないという。ガンがつらい病気だと思われるのは、抗ガン剤治療や手術が大変だからなのだ。
ガンになっても、突然、亡くなるわけではないので、死ぬまでの間、自分の人生でやり残したことや気になっていることを整理する時間もある。
患者の中には「つらい治療はせず、残りの日々を最大限、楽しく生きていきたい」という選択をされる方も少なくないという。
かくいう私もその道を選んだのだ。これからどのように生活が進んで行くのか想像もつかないが、いまのところはガン発見以前と変わらない生活をしている。米寿まで生きたので思い残すこともない。ガンを放置して生きた症例の一つになればとも思う。
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