医療DXに騙されないようにしよう
スマートニュースを見ていたら「トラブル続々&政府が主張するメリットも破綻…いよいよ怪しくなってきた『マイナ保険証で国民がよりよい医療を受けられる』の信憑性」という記事があった。
マイナ保険証一体化(紙の保険証廃止)をめぐって、マイナ保険証のトラブル(デメリット)については医療現場を大混乱に陥れるほどの深刻なトラブルが次々と発生している。
様々なトラブルが毎日のように報道されていて、マイナー保険証をやめよという声が上がっているのはよく知られたことだ。
こうした中で、政府がマイナー保険証のメリットと主張する点のついてその信ぴょう性が疑わしいということが、2023年7月5日 衆議院 閉会中審査で明らかになったというのだ。
現行の健康保険証を残すべきだという立場の立憲民主党の長妻議員の質問に対して、加藤厚労相は、「医療DXを進めないとこの国の医療を守ることもできない。今回の措置は、医療DXを進めるため、マイナンバーカードと健康保険証を一体化することによって医療現場で様々な情報を活用してよりよい医療を行なって頂ける。」と答えたのだ。
※参考→ここでいう医療DXとは、
医療分野におけるデジタル変革であり、医療業界や各医療機関が抱えている課題の解決や 目標の達成に向けて、デジタル技術を活用し、変革していくことを指す。DXとはデジタルトランスフォーメーションのことで、トランスフォーメーションを簡略化で表したするためにXで表したもの。
それに関連して、同じ立憲民主党の西村智奈美議員は、医療DXの実現性に関連して「閲覧可能な情報の期間」、「レセプト(医療機関が保険者に提出する月ごとの診療報酬明細書)の反映時間」の2点を順に質問した。
加藤厚労相の答えは、1つ目の質問である「閲覧できる情報の期間」の答弁を情報の種類ごとに整理すると、以下のようになるという。
・特定健診情報は5年分 *現在は3年強(2020年度以降が対象のため)
・レセプト(薬剤情報)は3年分 *現在は2年弱(2021年9月以降が対象のため)
・レセプト(診療情報)は3年分 *現在は1年強(2022年6月以降が対象のため)
全3種類の情報が上限まで溜まる2025年以降であっても最大3年分(もしくは5年分)の情報しか医療機関は閲覧できない。医療DXというにはお粗末すぎるというのだ。
また、レセプト反映までの時間については、「月末締めで、それが支払金等に回って、それからになりますので、最短で1ヶ月半ぐらいと承知しています。」と答えている。
これでは現行の紙の保険証の方が有効で何のための医療DXかということになる。
筆者の犬飼氏は、「マイナ保険証一体化による事実上義務化(紙の保険証廃止)は、今すぐにでも中止にすべき愚策と断言できるのではないか。」と結論している。
政府が主張する医療DXのメリットのいい加減さをついた見方が優れている。現行の健康保険証を守るために声を上げ続けよう。
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