地球沸騰化の時代という国連事務総長の指摘
世界の今年7月は、1日平均でもこれまでの最高気温(16年8月13日の16・8度)を上回る日が相次ぎ、6日に17・08度と観測史上最も暑い日になった。
欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」と世界気象機関(WMO)は今月の気温が月平均で最も暑かった2019年7月の16・63度を上回る見込みだと発表した。
こうした高温について、C3Sの担当者は「人類による(温室効果ガスの)排出が主因」との見方を示した。
これを受けて、国連のグテレス事務総長は27日、記者会見し「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警告した。「まだ最悪の事態は防げる」とも述べ、各国の指導者に気候変動対策の強化を求めた。
グテレス氏は「人類の責任だ」と強調。20カ国・地域(G20)が世界の温室効果ガスの約8割を排出していると指摘し、9月のG20首脳会議などで「野心的な排出量の削減目標」を提示する必要があると語った。
また「異常気象がニューノーマル(新常態)になりつつある」と危機感を示した。洪水や干ばつで打撃を受ける途上国の防災強化などに先進国が年1千億ドルを拠出するとの約束を守るべきだと訴えた。先進7カ国(G7)でドイツとカナダ以外は拠出目標を達成していないと懸念を表明した。
今年月以降の異常気象による世界の災害を調べたら次のようであった。
> 1月:南スーダン 歴史的洪水被害で47,700平方キロメートルが浸水
> 1月 – 2月:チリ 10年続く「メガ干ばつ」により広がる火災
> 2月 – 3月:南東アフリカを襲ったサイクロンが1,000人の命を奪う
> 4月:インド・バングラデシュ・タイ 「アジア史上最悪」の熱波
> 5月:少数民族ロヒンギャの人々を襲ったサイクロン・モカ
> 5月:イタリア 1日半の間に降った6カ月相当の大雨
> 5月:ルワンダ 災害死者数が史上最多となった洪水
> 6月:日本 台風2号で49名が死傷
> 7月:カナダの森林火災900万ヘクタールが焼失
> 7月:島根県、九州北部、秋田県で記録的大雨
国連事務総長の「地球沸騰化の時代が到来」という指摘は、各国の指導者は真剣にうけとめなければならない。そして早急に対策を講じる必要がある。
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