直腸がんと生きる―2ー
4月27日に市大病院の外科の担当医から説明があった。東京から婿が来てくれて一緒に説明を聞いてくれた。
医者は手術について肛門を残すやり方や直腸やリンパの切り取る部分などについて図を描いて説明した。さらにストーマ(人工肛門)の造設についての説明もあった。
手術をして人工肛門にすると、入院中に扱い方について練習をし、慣れたら退院できると言った。肛門を残す場合は、2度手術をしなければならないということであった。
市大病院では、前回書いたように、手術を前提としたさまざまな検査をしたが、いずれも何も問題はなかった。直腸がん以外にはすべてよかった。その点は嬉しかった。
いろいろ説明を聞いて、どうするかは考える時間を貰うことにして、次に担当医と逢う日を予約した。
この日、婿がらくだ書店へ行くと言ったので一緒に行った。書店の入り口に積んである本を見ていたら、「がんの逆襲」という本があった。著者は有名な近藤誠医師であった。たまたま見つけたのだが、がんが見つかったばかりなので読んでみようと思い買った。
書き出し部分は、「本書は、がんと闘わず長生きするための心得集です。がんの9割を占める『固形がん』(胃がん、肺がん、大腸がん、乳がんののような、かたまりを作るがん)と、うまく共生する方法をお伝えします。」と始まっていた。
「がんは、むやみに手出しをすると思わぬ反撃に出て、体を不自由にします。叩くとキバを向いて、あなたを逆襲してくるのです」
「CT検査でがんになる。手術や抗がん剤治療で免疫力が落ちる。転移が早まる。放射能の掛け過ぎで骨折する。うつ、ボケ、不眠、ケモブレイン(薬害で脳機能が低下)などに見舞われる。
激やせして体調不良や感染症を招く。
痛み、痺れ、尿漏れ、脱毛などの後遺症、副作用に一生苦しむこともある。
がんを見つけ出そう、やっつけようとすると、しっぺ返しのように起きる災難をひっくるめて、僕は『がんの逆襲』と呼ぶことにしました。」と続いていた。
近藤医師は癌で死ぬことが一番良いと他の著書で言っていた。また、手術をしないで生きて実証したいと言っていたが、残念ながら2022年8月に虚血性心不全で急死してしまった。残念でならない。
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私は7年前、前立腺がんが見つかり、一通りがん患者の経験をしました。がんセンターでは、診察室に患者以外に患者の親族が入室するケースが普通でした。一般的には病気になると、医師が病気の状態、治療方法を説明し、患者が経験豊富な先生にお任せしますというのが普通ですが、最近では、医師の詳しい説明があり、治療についての選択肢を示し、患者が納得、同意し、治療方法を患者が選択するというのが一般です。所謂、インフォームドコンセントです。そのために病気(私の場合は前立腺がん)について、詳しく勉強しました。同意書に何度もサインをしました。最近大病した私の友人は、同意書は本人だけでなく配偶者はもとより、子供までのサインを求められたと言っていました。同意書が多いのは、患者の納得もさることながら、近頃増えている医療訴訟に備える目的が大きいそうです。インフォームドコンセントも大切ですが、セカンドオピニオンもよく聞く概念です。最近大病した友人は、やはりその分野で最高の見立と技術を持つ医師に見て貰うことが大切と言っていました。これはなかなか難しいことですが、医師によって見立てが違うことはよくあることらしいです。そのためには医師任せにせず勉強することですね。ガンはその時間的余裕があります。
投稿: toshi | 2023年6月 7日 (水) 18時13分