博物館浴という記事
9日の朝日新聞に興味深い記事があった。タイトルは「『博物館浴』に癒し効果?」としてあった。「浴」という字が使われていることに?と感じたが、森林浴のように使っているようだ。
博物館や美術館で感じる”癒し”を、科学的に解明してメンタルヘルスケアに役立てようというだそうだ。
「『博物館浴は若者のメンタルヘルス支援に効果があるのか?」というテーマで、6日に実証実験が名古屋大学博物館でおこなわれた。博物館浴を研究する九州産業大学緒方泉教授と、名大博物館特任助教の梅村綾子さんが講師をつとめ、名大や南山大の学生・院生8人が参加したという。
博物館の展示鑑賞の前後に血圧や心拍数などの生理測定を、心理テストによる心理測定をした。
緒方教授がまとめた報告書によると、鑑賞後は「怒り」「抑うつ」「緊張」など、ネガティブな状況が下がり、ポジティブな「活気」の数値は上昇した。血圧も3回目の測定で正常値に近づいたそうだ。
博物館や美術館は知的な刺激や学びなどのために訪れる。私は海外旅行のときも必ず現地の博物館や美術館を見に行くのを楽しみにしている。日本ではなかなか見られない世界的に有名な画家の作品や大英博物館の様にエジプトから持ってきたもの、ボストン美術館では日本の浮世絵などが見られた。
そうしたとき満足した気分になるが、癒し効果のことは知らなかった。今回の記事で初めて知ったことで、知らないままに癒しを得ていたということか。
博物館浴は、英国など欧米が先行して研究が進んでいるという。欧米では、心身の健康と幸福感をもたらす資源としてとらえ、価値が見直されているそうだ。
名古屋では毎日どこかで個人やグループによるさまざまな展覧会が開かれている。そうした展覧会を見ても同じ効果があるのだろうか。博物館浴というと博物館に限定された印象を受けるがもっと良い表現はないものだろうか。「〇〇鑑賞浴」のように。
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