「NHK探検ファクトリ」金沢の金箔作り
土曜日の午後12時15分からのNHK「探検ファクトリー」はお笑い芸人の中川家と吉本新喜劇座長のスッチーが各地の工場を訪問して紹介する番組で、製品の製造工程などが見られて面白い。6日は金沢の金箔会社を取り上げていた。
金や金箔は自分には全くと言えるほど縁がない。ずっと以前に金箔入りの酒を貰って飲んだぐらいである。でも,あの薄い金箔がどの様にして作られるのかには興味があった。
金沢は全国の金箔のなんと90%も作っているそうだ。地名の金沢も「金洗沢」から来たものだという。
金箔作りは、「金合わせ」という1000グラムの金を1300度の熱で溶かすところから始まる。金の中に微量の銅と銀を混ぜて合金にするのだ。金だけでは柔らかいので伸ばしやすい硬さの合金にする。この工程は20分。
水に入れて冷やすと、次は圧延機に入れて帯状に延ばしていく。ローラーの隙間を縮めながらすこしずつのばしていくのだが8時間もかかるという。
延ばしたものを6cm角に切る。それをグラシン紙に1枚ずつ挟んで束にし、機械で叩く。丸一日かけて叩くと、5mm/1000の薄さになる。
そこからが本番で、1トンぐらいの強さでさらに半日ぐらかけて5万回もたたき続けて、包んでいる黒い紙の大きさまで(8倍)ひろげるのだ。できたものは1mm/10000になる。ウイルスの直径と同じだそうだ。
次の工程は「箔移し」でピンセットのような箸で和紙の間に枚ずつ挟んでいく。
最後は1000枚揃えた金箔のふちを切り落とす「截ち切り」という作業である。
オイルショックうで元気がなくした金沢の金箔を何とかしたいと、この会社の現在76歳の女性会長は金箔を使った製品づくりに乗り出す。30歳のとき15万円を元手にして会社を立ち上げ、日用品に金箔を使った製品をつくる。初めは金箔のイメージを損なうと受け入れられなかったが、製品の質を高めることで、受け入れてもらえるさまざまな製品を作り出したのだ。
この会社は伝統工芸品の修理もしている。
この番組を観て金箔の製造工程がよくわかったが、金箔がソフトクイリームや酒や食品にも使われていることに違和感を感じた。それは金は貴重な鉱物であり、食べ物に使うと微量でも捨てられることになるからだ。捨てることにつながる使い方はして欲しくない。
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