大きく変わったNHK「のど自慢」―①
2022年の途中から「NHKののど自慢」を聴くようになった。NHKの昼のニュースを見たあとたまたま見た「のど自慢」が面白かったので観ているのだ。アマチュアの人がそれぞれの思いで生バンドを背に歌うのはいいし、好まれている歌がわかるのもよい。
その「のど自慢」が、新潟県村上市から生放送の4月2日からガラリと変わった。バンドがなくなって、カラオケに変わったのだ。生演奏をバックに歌えないのは残念だと思うが、たぶん経費の削減ではなかろうか。
司会者も10年続けて来たキャラの濃い小田切千アナウンサーから、広瀬智美アナウンサーと二宮直輝アナウンサーの二人制になり交代で担当する。この日は「のど自慢では初めての女性アナウンサーとなる広瀬智美アナウンサーが務めた。
テーマソングは葉加瀬太郎がアレンジした新バージョンに変わり、地域に一層密着するために各地のオーケストラの打楽器奏者がシンボルの“鐘”を鳴らすことになった。この日は女性の打楽器奏者が鐘をならした。
『NHKのど自慢』(最初の番組名は『のど自慢素人音楽会』)がスタートしたのは、終戦からわずか5か月後(!!)の1946年1月19日であった。当時はラジオ放送で子どもの私もよく聞いたものであった。
1953年3月からはテレビでの放送も開始され、今年は“テレビ放送開始70周年”という節目の年を迎えたのを機に大々的にリニューアルされたのだ。
過去にも1970年に大改革されている。それまでののど自慢は、歌唱力の高い出場者しか選ばれない“ガチ”のコンペティションという雰囲気が強く、歌自慢の登竜門のような番組だった。
それが「今週のチャンピオン」に加え、番組を盛り上げた功労者に贈られる「熱演賞」(現在の「特別賞」に相当)を導入したことで、歌唱力の高低だけで評価しない、バラエティーに富んだ『のど自慢』へと生まれ変わったのだ。
今の出演者はみな歌がうまい。それはカラオケの普及でみんなが歌い込んでいるからであろう。昔は鐘が一つというのもよくあったが、今はほとんどない。大したものである。
「おじいちゃん、おばあちゃんのために歌いたい!」「お世話になった人に感謝を歌で伝えたい!」──、出場者が胸に秘めた思いを吐露して熱唱する光景は、日曜お昼の風物詩であるが、このスタイルはこれからも変わらないようだ。
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