[ 戦前を生きる」展示会を見て
知人から博物館で開かれている「戦前を生きる」という企画展のチケットを貰ったので見に行ってきた。1階の入ったところの展示室1室で開かれていた。
昭和10年生まれの私は戦争が激しくなって終戦を迎える日までを経験しているので懐かしく思い出すものが多かった。
入り口を入るとすぐに「大日本神皇人皇御肖影」という掛軸があり、神武天皇から明治天皇、大正天皇までの一覧表であった。
また、私が国民学校に入学したときの修身の教科書があり、そこには天皇を敬うということが説かれていた。思えば私たちは現人神の天皇を絶えず敬うことを叩き込まれてきたのであった。
教育勅語や御真影を収める実物の箱や奉安殿の写真などがあり、このようにして収められていたのかと思った。
「欲しがりません勝つまでは」というコピーや「撃ちてしやまむ」という下の写真のポスターの文句は頭に沁み込まされていた。
面白いと思ったのは、下の写真にある「節米は気持ち一つで未だできる」というポスターで、このポスターは今まさに使えると思った。米が不足し値上がりをしている昨今にぴったりだ。
同様に言葉を換えれば今にも使えるポスターが、下の写真の「スパイご用心」である。特殊詐欺や強盗などにご用心とすればぴったりである。
下のポスターの写真のことば「君のため何かをしまん若櫻散ってかひある命なりせば」は天皇のために若い命を落とすことを奨励している。このことばのもとに若い命がどれだけ失われたことであろう。
展覧会には大東亜共栄圏のことはなかったが、アジア諸国を侵略し、国民を苦しめた軍国ニッポンの源は明J天皇に始まったのだ。展覧会には昭和天皇が名古屋に来て市民が熱狂している写真があるが今思うと情けないことだ。
安倍元首相らは天皇を大日本国憲法のように「元首」としようとしている。天皇を元首にすることは絶対にあってはならないことである。彼らの望むところは大日本帝国である。あの忌まわしい戦前に戻してはならない。
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