抑止力には外交努力を!
12月1日の朝日新聞1面トップ記事は「敵基地攻撃 自公が実質合意」であった。相手ミサイルの発射拠点などをたたく「敵基地攻撃能力」の保有について実質合意したというのだ。
これまで日本は「専守防衛を基本政策としてきた。日米安全保障条約などに基づいて、自衛隊は防衛で「盾」に徹するとし、攻撃の「矛」は米軍が担うとしてきた。今回の自民・公明の合意によって、防衛政策は大きな転換をすることになった。
現状のミサイル迎撃体制では、変則軌道のミサイルや一度に多数発射する「飽和攻撃」などを防ぐのは困難だということで、敵基地攻撃能力を保有することで、攻撃を思いとどまらせる「抑止力」を高める必要性があるという認識で自・公は一致したというのだ。
念頭にあるのは、北朝鮮や中国がミサイル開発を着々と進めていることのようだ。「力には力で」というのは北朝鮮が必死になってやっていることで、それを真似ようというのだろう。ロシアのウクライナ侵攻によって、21世紀になっても他国への侵略が起きることが証明された。頭が正常でない独裁者の一存で何が起きるか分からないのだ。
力による抑止力のために、岸田政権は防衛費をGDPの2%にすると、安倍元首相でもやらなかったことをやろうとし、27年までにトマホークを500発購入することにしている。
しかし、力による対抗はエスカレートするばかりとなる。そのために国民の生活は貧しさを強いられることになるのははっきりしている。
ロシアのウクライナ侵攻に対して国連安保理事会は何もできないことが分かった。大事なことは外交努力である。まずやるべきは国連の改革である。安保常任理事国の拒否権をなくし、安保理を機能させることである。
その他にも外交努力によって、戦争などを起こそうという国を思いとどまらせることをやるべきだ。
日本は世界で唯一の原爆被害国である。積極的に平和外交を進める良い条件があるのだ。核兵器廃止や戦争抑止のために先頭に立つことがやるべきことである。
どこの国でも防衛費がなくなればどんなに国民が幸せになれるか。コスタリカは世界一幸せな国になった。コスタリカは日本の平和憲法にならって戦争をしないと決め軍事力をもたないことにしたという。
« カタールの人権問題 | トップページ | スペイン戦でも素晴しい戦いをした日本 »
「戦争と平和」カテゴリの記事
- ノーベル平和賞受賞を喜ぶ(2024.10.14)
- イスラエル軍のレバノンへの空爆(2024.09.27)
- 朝日新聞へのエルドアン氏の回答を読んで(2024.08.19)
- 令和6年長崎平和宣言を録す (2024.08.12)
- ガザの被害に心が痛む。イスラエルは即時停戦を!(2024.08.11)
コメント