国連総会決議が採択されたが
ロシアはウクライナ東部・南部の4州の占領地域で、住民投票なるものを実施し、90数%の賛成でロシアへの一方的な併合を宣言した。
これに対し国際連合は12日、総会を開き、ロシアによる4州併合を「違法で無効」と非難する決議を、143か国の賛成で採択した。
反対はロシア、ベラルーシ、北朝鮮、ニカラグア、シリアの5カ国であった。中国やインドなど35カ国は棄権であった。他に投票をしなかった国が10カ国もあったという。
ロシアの勝手なやり方は誰が見ても不法なものであるが、それでも反対が5カ国,棄権が35カ国もあったというのは解せない。
9月30日に安全保障理事会で提案されたロシアへの非難決議案は、当事国ロシアの拒否権によって廃案になった。安全保障理事会の非民主的な拒否権がある限り、安全保障理事会は有名無実である。存在しないのと同じである。残された手段としての国連総会での決議であったが、残念ながら法的拘束力をもたない。ただ、国際社会でのロシアの孤立を際立たせ、一定のある力を掛ける効果が見込まれるだけだ。
せめて180か国以上の賛成でロシアを追い詰めて欲しかったがそうはならなかったのが悔しい。
併合宣言と共にロシアは30万人の動員令を出した。しかし、動員から逃れようとする男性市民が続出しているという。ロシア国民もこの戦争がプーチンの戦争であると気がつき始めたに違いない。
クリミヤ半島とロシアを結ぶ19kmもの長大橋の一部が何者かに爆破されて崩落した。プーチンはウクライナの仕業だとして、報復と称してウクライナの首都キーウなど多くの都市を無差別にミサイル攻撃し、住宅や公共施設などを破壊し、多くの市民の死傷者が出た。
ウクライナへの侵攻そのものが絶対にあってはならないっことなのだ。国際社会はロシアに対して有効な手段を持たないのが残念でならない。
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