真紅の優勝旗の白川越え
第104回全国高校野球選手権大会で仙台育英と下関国際高校の間で決勝戦が行われた。両チームとも勝てば初優勝であったが、特に仙台育英には東北念願の真紅の優勝旗の白川の関越えがかかっていた。
下関国際高校は優勝候補筆頭の春の大会優勝校の大阪桐蔭高と準優勝の近江高校を破って決勝まできた。一方仙台育英は愛知の代表名電高校を破り、同じ東北の福島県の聖光学園を破って決勝に進んだ。
準決勝の組み合わせを見たとき、東北同士の組み合わせは酷だと思った。たしか同じ地方同士は組み合わせないというルールがあったと思うのだが、なくなってしまったのだろうか。
それはともかく、決勝戦は期待の持てるものであった。私は優勝旗の白川越えを願って仙台育英を応援しながら観た。
3回までは両チームとも得点がなく、このまま続くのかと思っていたら4回、5回と仙台育英が得点した。6回に下関国際がノーアウトで3塁打を放ってそのあとホームに迎え入れて1点をあげた。でもそのあとチャンスを生かせず1点どまりであった。
仙台育英は投手を5人も擁し継投で勝ち進んだが、この日の先発斎藤は落ち着いて投球し下関打線を抑えた。
仙台育英は7回に5点を挙げる猛攻をした。圧巻は岩崎選手の満塁ホームランであった。7回から代わった仙台育英の高橋投手が0点に抑えて仙台育英は見事に優勝を飾った。
仙台育英の帽子には「野球伝来150年」のステッカーが貼ってあった。野球伝来150年、春夏通算100校目の優勝校となった。一番光ったのは1915年(大正4年)の第一回大会で秋田中学が準優勝になって以来の100年の東北勢の悲願の優勝であった。
羽鳥モーニングショーで仙台出身の玉川コメンテーターが「東北人でないと分からない感激」と述べていたが、本当にそうだろうと思った。これまで東北勢が9回決勝に進んだがいつも「白川の関越え」が言われていた。
監督インタビューでの須江監督の言葉「青春って、密なので。でも全国の高校生が苦しい中でも諦めず、努力してきた。みんなに拍手してください」と新型コロナに翻弄された球児たちへの思いを述べたのがよかった。
仙台育英高の応援団がブルーのメガホンと黄色いボンボンを振っていたのが、ウクライナの国旗と重なってとても印象的であった。気づいてか気づかずかウクライナへの連帯になっていたのがよかった。
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