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2022年6月20日 (月)

原発事故、最高裁判決にがっかり!

 東京電力福島第一原発事故で被害を受けた住民らが国に損害賠償を求めた4件の集団訴訟で、最高裁第二小法廷が17日、国の責任を認めない判決を言い渡したという報道に驚くと共にがっかりした。

 「現実の地震・津波は想定よりはるかに大規模で、防潮堤を設置させても事故は防げなかった」つまり対策を取ったとしても事故は防げなかった、だから国に責任はないというのだ。
 

 福島の事故が起きるまでは原発は安全であるという「安全神話」の元に稼働されてきた。対策も神話の上にたてられてきたのではないか。そして今想定外の地震・津波だからどうしようもなかったと結論付けたのだ。
 

 ただ救いは4人の裁判官の中に一人反対者があったことだ。検察官出身の三浦守裁判官は、国の規制権限は「原発事故が万が一にも起こらないようにするために行使されるべきもの」と強調した。信頼性が担保された長期評価を元に事故は予見でき、浸水対策も講じさせれば事故は防げたと指摘した。
 

 私の様な一般人の常識からすれば反対意見の方が納得できる。未曾有の事故に対する国の責任をめぐる司法判断は、地裁と高裁の23件の判決で「認める」が12件、「認めない」が11件だったという。
 

 最高裁は最終判断をするところだ。その判決で国の責任を認めなかったのは残念でならない。今後国はこの判決に沿って原発対策をしていくであろう。原発の再稼働を進めていきたいと萩生田経済産業相が述べている。原発は温室効果ガスがでないし、発電コストは低い。しかし一たび事故を起こせばその処理にかかる時間と費用は無限大ともいうべきものであることは福島原発で明らかになった。原発政策を進めて来た国の責任は重いのだ。

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コメント

事故から11年が過ぎても「想定外の津波」で済ませる最高裁。
東日本大震災が発生する以前から、福島第一では非常電源が失われて冷却装置が止まる危険性が大であることを一部の専門家は指摘していた。設計を担当した米国GE社のエンジニアでさえ設計に欠陥があると認めていた。
そのことを野党議員から質問されたアベ首相は「事故は起きない。対処は必要ない」と突っぱねた。
構内の高台に非常電源装置を新設するだけである。100億円もかからないだろう。事故後の対応に支出し続ける税金はすでに何十兆円とも知れない。今後100兆円を超えるのも時間の問題にちがいない。
国の責任、などと抽象的な話にすべきではない。アベ元首相が国家転覆罪に匹敵する大罪を犯したのである。その責任を明確にすべきである。
福島県近辺では相変わらず地震が多い。緊急地震速報が流れるたびに福島第一が暴走を始めないかと不安におそわれる。
昨日今日と石川県では地震が続いている。福井県から新潟県にかけては原発だらけである。

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