知床沖事故は起きるべくして起きた
北海道知床半島沖で起きた観光船の遭難事故から5日経ち、行へ不明になった事情が分かって来た。
同業他社の観光船が営業しないのに運航会社の「知床遊覧船」は客を乗せて出発したことから、少しでもはやく稼ぎたいという目的であったのかと思った。
斜里町ウトロには小型観光船の会社が4社あり、不測の事態に備えるため、同時期に運航するとか、互いに事故防止の連絡を密にしてきたが、「知床遊覧船」は社長が代わってから、協力関係から離脱したという。
社長が指示をしたのか船長が自らの判断で出航したのかで責任の所在が変わってくるとテレビで言っていた。出航するには船長が一番の権限をもつという。そした27に日のNHK昼のニュースでは、船長が判断して出航したようだと伝えていた。
この日は天候が荒れ模様になり、波が3メートルになると予想されていた。同業他社の従業員がこんな日に出向するのはやめた方がいいと勧めたが、出航したという。
朝日新聞の調べによると、「知床遊覧船」の事務所の無線アンテナは昨年冬から壊れていて使えない状態であったという。事故前日に同業他社の従業員が船長に無線を修理するように進言したが、船長は「携帯でいいから」などと答えていたという。
その携帯もうまく働かず、事務所の人が「携帯電話がつながらない」と言っていたという。その従業員は自分の事務所に戻り、アマチュア無線の電源を入れて、カズワンとやり取りをした。そして船が沈みそうだというのを聞いて、カズワンの救助を求める118番通報をしたのだ。
カズワンの船長や会社の社長についてはいくつかの疑惑が浮かび上がっている。船長はこれまでに2回事故をやったとか、社長は従業員を首にするとか。
こうして見てくると、カズワンの事故は起こるべくして起こったいわば人災だと言える。
この船に乗っていた24人の乗客はみな想像もできない悲劇に見舞われたのだが、誕生日の彼女を誘ってサプライズで船上でプロポーズを企画していた男性と彼女には運命のいたずらの度が過ぎた。
今後こうした事故を起こさないよう、監督官庁も厳重な指導をしてほしい。
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