健康診断は要らないという説から―①―
スマートニュースで健康診断は要らないと断言する和田秀樹氏の説を紹介した記事を見つけた。健康診断は受けなくていいと主張する医師は他にもいる。
日本では、企業が従業員に健康診断を受けさせなければならない決まりがあり(労働安全衛生法)、ほとんどの人が健康診断を受けているそうだ。私も仕事柄退職までは毎年義務として受けさせられた。私は退職後は毎年来る無料の成人健康審査だけ受けている。
健康診断を受けることで、40代、50代になって、はじめて「異常値」を指摘される人が大勢いるという。私も高血圧と診断された。
健康診断で異常があると診断されれば医者の指示どおり、「正常値」にしようとするのは当然である。しかし、一般には、異常値が出たからといって、あせって医者に言われるがまま生活を変えなければいけないというものではないというのだ。
和田医師は、健康診断を受ける必要などないと考えているそうだ。医者として30年以上にわたって高齢者を専門に患者さんを診てきた経験から言うと、健康診断を受けたからといって寿命が延びるとは思えないというのだ。むしろ、高齢になるほど、生活の質を維持するためには健康診断など受けないほうがよいとさえ考えているという。高齢の私にとっては聞き捨てならない話である。
勤め先などで健康診断を受ける男性に比べて、女性は家庭にいるとかパートなどが多く、健康診断を受ける機会は少ないのに、男性より女性の方が平均寿命が長いのだ。
もし、健康診断が本当に効果のあるものなら、女性に比して男性の寿命が延びてもいいはずだが、実際はそうなっていない。
健康診断で異常値が出ると、医者は「○○を控えましょう」と指導する。現在の生活を変えて、過剰だと思われるものを「引く」ことを求める。
でも和田医師は、ある程度の年齢になった人は、引いてはいけないと考えているという。歳を重ねても若々しく健康的に生きるためには、不足しているものを「足す」ことこそ大切だというのだ。
確かに「塩分を控えめに」とか「肉を減らして」「糖分を減らして」などと言われる。健康診断で基準値オーバーを指摘されることはあっても、あるいはさまざまな栄養素にしてもそうなのでだが、「足りないことの害」について語られることはまれだという。
和田医師は中高年が考えるべきは、不足している栄養をしっかりとることと、食べても太らない体を取り戻すことだという。そして、細胞の炎症を防ぎ、体の酸化を防ぐ。体の機能が正しく働けば、実現可能なことなのだ。
人間は歳をとるほど個人差が大きくなる。80歳の高齢者同士を比べると、一方で認知症のために言葉さえ理解できなかったり、寝たきりの人がいるが、他方では大学教授を続けたり、立派な業績を残すくらいしっかりしている人もいる。運動能力においても普通に走れたり、泳げたりする人がいる。
歳をとればとるほど、若いとき以上に、身体能力、健康状態の個人差が大きくなってくるのだ。人生100年時代を迎えるにあたって、まずこのことを理解してほしいという。
私は若いときから運動能力が低く、運動は苦手である。だからゴルフもしないし、ただウオーキングだけをやってきた。この頃はウオーキングの速さもとみに落ちてがっくりしているが、どうしようもない。
ただ、有難いことに今のところ普通に生活できている。デイサービスへ高齢者なのにボランティアでマジック見せに行っている。
これからどうなっていくかは予想できないが、なんとか健康寿命を延ばしたいと思っている。
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