「チコちゃんに叱られる」で知ったヒツジを数える意味
11日(土)の「チコちゃんに叱られる」で眠れないとき「ヒツジを数えること」について取り上げていた。我々日本人は眠れないときは「ヒツジが1匹,ヒツジが2匹・・・」と数えるとよいと教えられて来た。ところがそれは間違いで脳がさえて眠れないというのだ。
チコちゃんの質問は「どうしてヒツジを数えるのか」というものであった。その答えは、「ヒツジと言うとりラックスできるから。でも、日本語じゃダメ」であった。
その解説をしたのは日本睡眠改善協議会理事長の白川修一先生であった。睡眠改善協議会というものがあることを初めて知った。
白川先生によると、「ヒツジ」というと身体が眠る準備を始めるというのだ。どうしてかというと、自律神経がリラックス状態になるからだ。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経は体が活発な状態になり、副交感神経は体がリラックスした状態にするように働くのだ。だから副交感神経を働かせればリラックスして睡眠に入ることができるというのである。
そのキーワードがSheepで、Sleepの発音に似ていることから英語圏で始まったのだ。それが1970年ごろ日本に入ってきて日本語に訳されて「ヒツジ」となってひろがったのだ。
Sheepとヒツジとでは発音が全く異なる。Sheepは「シー」と長音だが、ヒツジには長音がない。だから日本語でヒツジと言っても効果がないというのだ。
Sheepと言うときの長音が呼吸と関係があり、呼吸を整えるのである。寝る前に交感神経が働いて呼吸は強くなったり弱くなったり動いているが、Sheepということで呼吸の起伏がが滑らかになる。実験によると7分後には眠りに入った。
Sheepと言い続けることで呼吸がゆっくりとなり、副交感神経が働き、リラックスして、眠りに入って行くのだ。
「ヒツジ」で実験したところダメであった。
私はこれを知るまでヒツジを数えるのは脳をヒツジに集中するためだと思っていた。ところがそうではなくて、数える必要は全くなく、ただ目をつむって静かに「Sheep」と言えばよいのだ。被験者の唇は発音によって僅かに動いていた。
この日の「チコちゃん」は非常に有用であった。
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