逆転人生 娘が残した宿題 社会を変えた医療裁判を観て感動
11月1日にNHKで放送された「逆転人生 娘が残した宿題 社会を変えた医療裁判」を見て感動した。今回の逆転人生の主人公は勝村久司さんと妻の理栄さんである。二人は娘を授かるが自然分娩をするはずだったのに医療ミスで帝王切開をしその上娘は8日生きただけで亡くなってしまったのだ。
勝村さんたちは病院の医療処置に疑問をもった。それは出産が近づいた日に緊急入院を言い渡され、分娩促進剤を注射されたことや理栄さんが苦痛を訴えても対応してもらえなかったことなどであった。あとで分かるのだが、分娩促進剤というのも違っていたし、促進剤をうつと観察をしなければいけないのに放置されていたのだ。
勝村さんは病院に診療資料の提供を求めたが、にべもなく断られてしまった。当時は診療資料は患者に提供しないことが当たり前になっていたのだ。
弁護士を頼み裁判を起こして闘った。第1審では敗訴であったが、弁護士は医療資料の開示を求めて一生懸命努力をしてくれた。また。手に入れた資料を読みとくために全国から協力してくれる医師を募った。でも、みんなに断られてしまった。最後に1人の医師が協力に応じてくれ、控訴して裁判を戦うことができた。そして。第二審で勝訴することができ、損害賠償を得ることができた。
しかし、戦いは終わらなかった。勝村さんは同じ悲劇を繰り返さないため、国の制度改革に向けて動き始めたのだ。もし、勝村さんが病院が情報開示をするように国に対して働きかけていなかったら現在の様な情報開示はされていなかったかもしれないのだ。
現在われわれが医者にかかると無料で必ずもらえる診療明細書は、勝村夫妻の20年にもわたる辛抱強い戦いがあって実現したのだ。
私は医者にかかる度に診療明細書を受け取っているが、当たり前のこととして何の疑問ももたなかった。その裏に勝村夫妻の長年にわたる闘いがあってのことと知って深い感動を覚えたのである。
なお、再放送は11月12日(金)午後11:35
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