国会議員のあいさつ文を厚労省職員が代行に驚く
21日の朝日新聞に「議員のあいさつ文 作成は職員に負担?」という記事があった。読んで驚いた。国会議員の一部が支援団体などの会合に出席する際、あいさつ文や講演資料の作成を厚生労働省の職員に依頼していたことが、同省の内部調査で明らかになったというのだ。2019年からの一年間で少なくとも400件あったという。
実際にあいさつ文の執筆依頼を受けた元職員は「こうした依頼はずっと以前から慣例的に行われてきた」と言っている。元職員のもとには、様々な国会議員からあいさつ文や団体の記念誌などに掲載する現行の執筆依頼が届いていた。
他の国会議員に渡した文章に似すぎないようネットでいろいろと調べ、それぞれに独自色を出していたという。公務という感覚はなかったという。それはそうだろう議員が自分でやるべきことをやらされているのだから。
元職員の職場は多忙で、連日のように残業していたという。依頼が集中するのはお盆や年末年始、年度明けである。その上、議員からの依頼は「最優先」で、手元の業務を置いて当たる必要があり、本来の業務は残業して終わらせていたというのだ。
公務時間内にいわば私的な依頼の仕事をするのだから残業代はどうなるのかと思ったら、当然支払われていたといい、「残業代が発生することは、問題ではないかとも感じていた」という。真面目な人ならそう感じるのは自然である。
こうした仕事は国会議員の政策秘書がやるべき仕事だ。政策秘書は、国会議員の政策立案や立法活動を専門的に支える国家公務員特別職で、国から給与が支払われているのだ。
あいさつ文如きを議員が自分で書けないのも情けないが、政策秘書がいながらやらせないで職員に丸投げし、本来の職員の仕事に影響を与えているというのは言語道断である。
最近問題になっている「文書交通滞在費」なるものが無税で100万円出ており、政策秘書にも同様の金が出ているのだ。何のための文書費か。税金をただ取りしているのだ。
新聞に出ていたのは、厚生労働省のことだが、他の省庁でも同様のことが行われているのではないか。その辺りを調べて報道してほしい。
コロナ禍で国民の多くが生活や仕事に困っているというのに、国会議員が税金ただ取りをして、残業代まで払わせているのは許せない。堕落もいいところである。
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