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2021年10月18日 (月)

謡と囃子の発表会

 知人の吉村さんから10月16日にあった大鼓(おおつづみ)叶石会の発表会の案内を頂いたので名古屋能楽堂まで出かけた。

 暑い日で歩くうちに汗をいっぱいかいた。能楽堂に着いたのは13時半ごろであった。観客は途中で出ていく人もいるので1つおきの座席もたくさん空いていた。

 席についてしばらくすると、7人のグループが出て来た。謡う人が4人と大鼓、小鼓、笛が1人づつであった。

 演目紹介のアナウンスがないので何というものを演奏するのか分からなかった。プログラムを見ると7人でやるのは「高砂」かなと思った。40分近くの長いものであった。謡だけでなく、囃子だけの長い演奏も入っていた。大鼓、小鼓、笛の音色がよかった。

 プログラムによると次は3人、その次は4人であったがどちらも7人でやった。その次に吉村さんらしい人が入ったグループが出たがやはり謡4人、囃子が大鼓、小鼓、太鼓(たいこ)、笛の4人であった。吉村さんは「須磨源氏」というのをやることになっていた。でも、どの演奏にも演目の紹介がないのではっきりとは分からなかった。

 吉村さんの手紙によると、「須磨源氏というのは、源氏物語の主人公光源氏で、今は天上界に住んでいますが、春の須磨の浦の月夜の美しさに魅かれて下界に降りてきます。そして在りし日のように、青鈍(あおにび)の狩衣の袖をひるがえし、優雅に”青海波”の曲を舞って、夜明けとともに消えてゆきます」ということであった。

 正直言って、能楽については何も知らないのでどの演奏も似たものに聞こえた。謡独特の謡い方は気持ちよいし、囃子の鼓や笛もいいと思うがそれ以上のことはわからない。謡は言葉がはっきりと聞き取れないので何を描写しているのか全く分からないのが残念であった。

 その次の1調というのと、次の独調といういずれも謡1人、大鼓1人の演奏を聞いて会場を出た。

 狂言はストーリーがあるので面白いが謡と囃子は超古典音楽を聴くという印象であった。能の舞と共に聴くのならよいであろう。

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