「褞袍」を何と読む?
スマートニュースに「なんて読む?」という漢字クイズがたくさん出ている。その中に「褞袍」というのがあった。しばらく考えて「どてら」だと思い答えを見たら合っていた。
「褞袍」の字を見て、子どもの頃父親が褞袍を着て座っていた姿を思い出した。自分も褞袍が欲しくなって高校のころ母親に作ってもらった記憶がある。
南紀新宮市に住んでいたが冬はやはり寒かった。当時は暖房と言えば火鉢であった。火鉢に手を当てれば暖かく感じるが部屋の中を温めることはできなかった。
夜寝るときは湯たんぽを使っていた。ブリキの様なもので作った容器にお湯を入れて熱いので布でくるんで足元に置いて寝た。陶器でできたものもあった。電気こたつができて湯たんぽが取って代わられた。
ところで褞袍だが、綿を入れて作ってあり、足元までの長い着物なのでそれを羽織って勉強すると寒さが防げた。今なら羽毛を入れて作るであろうがその頃はそんな洒落たものはなかった。
褞袍も湯たんぽも今では死語になってしまったと思うが、褞袍を着て受験勉強をした頃がなつかしい。
褞袍の語源をネットで調べたら次のように出ていた。
江戸時代の方言辞書『物類称呼』に「襦袢、北国及び東奥の所々にて、ててらといふ」とあり、襦袢の異名で「ててら」と呼ばれていたことが分かる。
江戸末期には、丹前とほぼ同じ物を指すようになり、現在では丹前を「どてら」と呼ぶ。
どてらの対象が襦袢から丹前になった理由は、元々、襦袢が広袖の上着を指していたことに関係すると思われる。
「ててら」の語源や、「ててら」が「どてら」に転じた理由については分かっていない。
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