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2021年7月29日 (木)

黒い雨訴訟の上告断念でよかった

 広島への原爆投下後、放射性物質を含む「黒い雨」を浴びた住民の訴訟に対して、広島高裁は、全員を被爆者と認め、被爆者手帳の交付を認める判決をした。原告団は国や県などに上告をしないよう求めていたが、26日菅首相は上告を断念する方針を表明した。

 厚労省や法務省などは上告は避けられないとしていたが、首相の決断で上告をしないことになったという。衆院選が近く、批判を招きかねない上告は難しかったという事情があると官邸関係者は語ったと言われるが、上告見送りは珍しくよい決断であった。
 

 原爆投下からもう76年が経っており、1歳で被爆したとしても76歳である。黒い雨被爆に該当する人は今も約1万3千人いると言われる。もし上告されて最高裁までいけば救済はさらに延びるところであった。

 首相は被告らに直ちに手帳を交付すると述べたが、原告は84人である。「同じような事情の方々についても救済すべく、これから検討したい」と述べた。

 広島高裁判決は、疾病に関わらず、住民らが黒い雨に遭ったことを否定できなければ被爆者と認める判断を示した。内部被爆によ健康被害を受けた可能性も考慮すべきだとした。国と県と市によって救済対象者を選ぶのであろうが、どのようにして該当する人を見つけるのか、どのような救済が行われるのか見守っていかなければならない。

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コメント

原爆の被害者だけでなく水俣病や様々な公害の被害者もなくなっていく亡くなっていくのを待って、できる限り補償金額を少なく済ませたいのが国の本音でしょう。
私の父も広島の爆心にあった陸軍西練兵所で被爆して、建物(兵舎)の下敷きになって、奇跡的に命だけは助かりましたが、証拠の品がないという理由で被爆者に認定されないまま亡くなりました。招集令状を送っておいて、終戦後すぐに証拠となる名簿など都合の悪いものはすべて焼却処分しておいて、証拠がないなどとよく言えたものです。肋骨を骨折して髪の毛も抜け落ちて地獄の光景を思い出し、8月6日が来るたびに、また1年長生きしてしまったと、申し訳なさそうに毎年呟いていました。私の父のように爆心地で被爆しても被爆認定さえされずに、国から一言のお詫びの言葉もなく、1円の補償も受けないまま亡くなっていった多くの人がいることもどうか記憶して頂きたいと願います。1円の軍人恩給もなく放射能障害で体が弱かった父を支えて、母がどれだけ苦労ばかりしてきたかは言うまでもありません。

投稿: danny | 2021年7月29日 (木) 11時23分

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