「油をもって油を制す」ピノレン酸の発見
昨日のブログで取り上げたピノレン酸についての講演を24日に聞く機会があった。講師は日本三晶製薬㈱の高村顧問であった。日本三晶製薬㈱というのは故・吉原将純会長が創設した会社である。
吉原会長は油の研究を続ける中で、五葉松種子の力を最初に気づいた研究者で、その魅力に取りつかれて、生涯を五葉松種子に捧げた方である。資産を投げ打って五葉松研究に没頭し、「ピノレン酸」という松独特の珍しい脂肪酸を世界で初めて発見したのだ。
薬用の五葉松は中国、朝鮮、モンゴルなどに自生していて高木で、日本にある観賞用の五葉松とは全く異なる。松かさは人の頭の倍ぐらいあり、種に薬効のある油があるのでそれを絞るのである。日本三晶製薬㈱はモンゴルの五葉松の種を輸入して使っている。モンゴルの五葉松は国家で管理されているからだ。落ちた松かさはリスの好物で食べられてしまうので、木に登って撮るのだが、高木なので松かさを採るのは大変である。
採った松かさからタネを取り、天日で干して手作業で選別をする。それを輸入して日本の技術で油を搾っているのだ。五葉松の種子を絞ると黄金色の油が採れるが、その搾油方法も吉原会長が長年苦労して見つけた特許製法である。この製法で絞られた油は酸化しにくい特徴があり、約10年間は酸化しないと言われている。
多くの研究者たちと交流を重ねて、このピノレン酸のエビデンスを構築し、時間をかけて世界中で特許を取得した。その数は世界15ヵ国で45にも上る。
この油で困っている人を助けてあげたい!という想いで、日本三晶製薬㈱を立ち上げ、多くの病院や医師と関りをもち、この五葉松種子オイルの凄い価値を伝えてきたのだ。現在50余りの医療機関で使われているが、サプリメントなので保険が利かないので普及しにくいようだ。
ネットで調べてみたら、楽天やAmazonなどで五葉松製品が売られている。それはカプセルに入っていて黒い色をしている。ピノレン酸の他にいくつかの成分を混ぜてある。
医療用に使われているのは油の球である。元の油は宝石のようにきれいな透明の色をしている。
価格や製品がいろいろあるので、日本三晶製薬㈱に電話をして聞いたら、販売者の要望に応えて製品を作っているのだそうだ。だから違いが出るのだ。
医療用のドクターサプリメントが高いのは、松の種を採取するのにも凄い手間がかかるし、搾れる油の量が少ないからだそうだ。
太陽クリニックの高橋弘憲医師は膠原病でどこの病院でも足を切断するしかないと言われた女性にピレイン酸を飲むように勧めて、女性は1日30粒も飲んだそうだ。その結果1か月で足の状態が大きく改善し、脚を切らずに済んだという。保険が利かないので払った金は高額になったが、その女性はその後も量を減らして飲み続けて完全に回復した。その患部の脚の写真を見たが、本当にひどい状態であった。それが1か月後に回復した写真も見たが信じられないくらいに治っていた。
換気扇に付着した油汚れを落とすには灯油が一番いいそうだ。きれいに取れるしその後油汚れが付きにくくなる。女性が化粧を落とすのにクレンジングオイルを使うのも油に対して油がよいからだ。「油で油を制している」のだ。
コレステロールや中性脂肪が血管に付着してできる粉瘤脂肪を溶かすにもピノレン酸という脂が効果的であることを発見し研究した吉原氏は偉大である。
病院では保険が利かないので3瓶4か月分で194400円もする。病院以外でドクターサプリメントのピノレン酸を扱っているのはシールズグループだけなのだそうだ。 しかも病院よりは安い。血管が原因で動脈硬化や脳梗塞や心筋梗塞などで倒れたり、寝たきりにならないようするには予防が肝心である。
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シ-ルズで売られているピノレン酸は、モンゴル産言いながら、朝鮮産でした
投稿: | 2023年8月11日 (金) 19時14分