DHC会長のトランプに劣らないヘイト
4月9日の「NHKおはよう日本」で、化粧品大手のDHCが公式オンラインショップに掲載した「ヤケクソくじについて」で言及した次の文について、DHCの名前を公にしながら、「在日コリアンを蔑む表現をしている」と指摘した。
問題の部分は「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員がコリアン系の日本人です。そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです。DHCは起用タレントをはじめ、すべてが純粋な日本人です。」
競争相手のサントリーについて対抗するためとはいえ、これは酷すぎる。NHKは批判があがっていることや、抗議する署名活動が実施されていることなどを報じたのは当然である。
これに対して、吉田嘉明会長は「NHKは幹部・アナウ ンサー・社員のほとんどがコリアン系である。出演者についても、学者・芸能人・スポーツ 選手の多くがコリアン系であり、ひどいことに偶然を装った街角のインタビューさえコリア ン系を選んでいる。予めリストアップしているのである。特徴のある名前とつき出たあご、 引きしまった小さな口元、何よりも後頭部の絶壁ですぐに見分けがつく」と述べている。そして、「NHKは日本の敵です。不要です。つぶしましょう」とも。
これを見てまるでトランプと一緒だと思った。自分の言いたいことを言ってそれを正当化しているのだ。
それにしてもここまでひどいフェイクを言って、それでDHCの化粧品の売り上げに影響がでないのだろうか。普通は常識ある人ならこんな会社の製品は買わないだろうと思うのだが。
この問題は国会でも取り上げられた。4月2日の衆議院法務委員会で自民党の武井俊輔議員が「ヘイト企業のあり方も非常に残念」と。
上川陽子法相は「企業にはむしろ率先してヘイトスピーチを含めたあらゆる差別・偏見をなくして、人権に配慮した行動をとるということについて考えて、深く行動していくことが大事」と答弁している。その通りである。
DHCのような偏見を是とし、フェイクをばらまくような企業は企業とは言えない。
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こういう異様なまでの蔑視発言をするというのは、案外そこに当人の隠したい物事があるからではないのかと、前々から私には思えてなりません。
朝鮮半島に対するヘイトが高まってきたのは安倍政権が長期化するにつれてだったはず。岸信介が違法行為・脱法行為を重ねて朝鮮半島との間に巨万の地下金脈を切り開いたことは周知の事実になっているが、その隠し財産が安倍氏に引き継がれていたとしても不思議はない。
直近の菅内閣の支持率が40何パーセントなどとNHKが発表している限り、そうした闇が明るみにになることは決してないに違いないが。
ともかく、DHCの会長にしろアパホテルの会長やら高須クリニックの院長やら、その他その他が特異な言動をするようになったのには、それら個々人の資質を超えたところにも原因があるのではなかろうか・・・
それにしても、「まん防」の正式名称すら国会でまともに言えないほど、もはやアメリカ行きのことで頭がウキウキしてしまっている菅首相には、この国難に立ち向かう覚悟などまるでなさそうです。
投稿: たりらりら | 2021年4月13日 (火) 18時11分