「カトラリー」というコトバを初めて知った
朝日新聞4月10日の土曜be「サザエさんをさがして」で「カトラリー」というコトバに出会った。最近新しい横文字のコトバに出会うことが多いので、またその類かとうんざりしたら、そうではなく古いことばであった。
ナイフ、フォーク、スプーンを総称して「カトラリー」というと書いてあった。バターナイフなどはカトラリーに入るのかどうかは分からなかった。
記事によると、ヨーロッパではもともと料理は手づかみで食べていたそうで、16世紀ごろから徐々に、スプーンやナイフが使われるようになったという。
テーブルマナーは、16世紀、フランス王室にイタリア・メディチ家のカトリーヌが嫁してきた際、付き添いの料理長がカトリーナの使い方などを「食事作法の50則」としてまとめたのが世界最初のものだという。やがてそれがイギリスにわたり、明治に日本に入って来たのだという。
ところで、カトラリーという呼び方は、カトリーナという名からとったものかどうかは書いてないので分からない。
テーブルマナーだが、フランスでは17世紀後半のルイ14世の時代には、再び手づかみで食べるようになったというから面白い。
インドやバングラディッシュやスリランカ辺りでは今も手で食べる人が多いようだが、ヨーロッパでも手で食べていたというのも意外であった。
日本では、奈良・平安時代ごろには貴族はカトラリーを使っていたという記録があり、枕草子には、「箸や匙(かい)の音など混ざって鳴ったのは趣がある」と記述されているそうだ。
私が初めてテーブルマナー―を知ったのは、大学生の時で、従兄が洋食の店に連れて行ってくれ、そこでナイフやフォークの使い方を知ったのであった。珍しかったが、何とも面倒なものだと思った。
それ以後もナイフやフォークを使う西洋料理を食べることはあったが、面倒なので正式の使い方はしないことが多かった。
退職後は和食ばかりで、外国人の知り合いと食事をするときも和食が喜ばれるので、カトラリーを使うことはない。
我が家ではトンカツやステーキなどを食べるとき、ナイフは使うが、その他は箸である。私に言わせると、日本の箸ほど便利なものはない。大抵のものは細い箸先でつまむことができる。小豆を箸でつまむ遊びもあるくらいだ。
記事によると、一般家庭にカトラリーが定着したのは1970年代だろうとある。結婚式の引き出物としてカトラリーの需要が増えたという。そういわれれば確かに我が家にカトラリーが増えたのも引き出物によるものであった。
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