法案ミスの多発
28日のサンデーモーニングで政府提出法案の4割、134カ所に誤記、誤字、脱字などの法案ミスがあったと取り上げていた。(下の写真を参照)
政府が、今国会に提出したすべての法案を25日までにチェックし直した結果、新たに厚生労働省でもミスが見つかったというのだ。これによって法案を提出した全16府省庁61法案11条約のうち、13府省庁23法案1条約でミスがあったことになるという。
どうしてこのような大量のミスが多くの省庁で発生するのか理解に苦しむ。文書はパソコンを使って作成するのだろうが、変換ミスはよく起こることである。文字に対する知識が乏しければ気づかないこともあるが、政府の役人といえば難関の大学を出て、国家公務員試験に合格した人たちだ。初歩的なミスなどするはずがない。
それなのに単純ミスも含めて大量のミスをするというのは文書作成後の点検をしていないからではないか。普通メールでも書いた後は間違いがないか点検する。ブログでも読み返して誤字や誤記を点検している。
サンデーモーニングの松原コメンテーターは、官僚が疲れすぎているのではないかと言っていた。夜遅くまで仕事をし、コロナ問題もあって疲労が溜まっているのかもしれないが、法案という重要な文書を国会に提出するのにミスがあってはならないことだ。もし法案がそのまま採択されてしまったらどうするのだろうか。条約の場合は国際的な信頼を損なうことになるだろう。
ミスは政府提出法案の4割に上り、菅義偉首相は25日の国会で「大変申し訳ない」と陳謝したが、そんな謝罪ですむことなのか。安倍政権以来菅政権になっても、官僚は何時首を飛ばされるか分からないから、忖度に汲々として大事なことをおろそかにしているのであろう。省庁のタガの緩みがますますひどくなっているのだ。
加藤官房長官は「特に条文の誤りがあったという点について心からおわびをしたい」と陳謝した。その上で、原因の究明と再発防止のために「省庁横断のプロジェクトチームを作る」との考えを示した。徹底究明して、今後2度とこのようなことが起こらないようにすべきである。
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コメント
最近では国家公務員上級職の若い人たちのモラルが下がっているそうだ。現に離職者は多いし、近い将来離職を考えている若手も多いという。国家の将来を左右する仕事を任せられているという自負心は無くなってしまったようだ。考えても見れば、選挙で当選しただけの頭脳明晰とは必ずしも言えない?政治家に人事権を握られ、それこそ自分の将来が左右されるなんて、ばかばかしくてやってられないと思うのは当然だと思う。今、自民党の最高権力者といわれる4人の学歴は2流どころである。学歴が全てではないというものの、こんなこともモラル低下の大きな原因であろう。
投稿: Toshi | 2021年3月29日 (月) 17時02分