思い付きの政策決定になったのはー前川喜一氏の話から
Yahooニュースにあった前川喜一氏が安倍政権や菅政権の政策決定について語っているのが面白い。【 】内は引用部分。
【第2次安倍政権になると、外交・財政・農政・教育……と本来、各省が専門的に扱う政策について、官邸や内閣官房、内閣府といった政府中枢にいる「官邸官僚」から、“思いつきレベル”の企画が降りてくるようになった。
しかもそれらは、ほとんど結論が決まっていて、司司はちゃんと検討する余地なく進めることを強いられてきたのです。】
官邸官僚が力を持っていることは前から言われていた。専門知識や実態、経緯を踏まえているわけではないのに思い付きでやっているというのだ。
その例として、コロナ禍を受けて実施した学校の「全国一斉休校」を上げている。
【「そもそも安易な休校要請は、憲法26条の教育を受ける権利の侵害だ」「休校中の子どもの面倒は誰が見るのか」「休校になって給食がなくなったら、昼食を用意できない貧困家庭の子どもは栄養不足になる」といった問題に気づくはずです。
それゆえ、「感染例がない地域の学校にまで、むやみに休校要請するのは間違いだ」と判断がつきます。】
全国一斉に休校にして、結果はやる必要はなかったと分かったのだが、人気取りのためにやったことが裏目にでたのだ。
安倍前首相に進言したのは官邸官僚の代表格で、首相補佐官兼秘書官だった今井尚哉氏だということはよく知られた話だ。
【安倍前政権と、続く現在の菅政権では、専門的な知見をもった「司司」(※)が、省内のみならず関係省庁や現場とも侃々諤々(かんかんがくがく)の議論をしながら、全体の利益になるよう制度設計をするという、まっとうな政策立案がしにくくなっているからです。】と指摘している。多数の優秀な人材を揃え高い給料を支給しているのに何という税金の無駄遣い!!
官邸官僚という存在は安倍2次政権で出現し、2つの系統があったという。その一つが、経済産業省出身組の「安倍前首相側近系」で、具体的には、今井氏のほか、首相秘書官だった佐伯耕三氏、首相補佐官兼内閣広報官だった長谷川栄一氏といった面々だという。
もう一つは【菅義偉官房長官(当時)と、官邸官僚のもう一方の系統である「菅氏側近系」が、各省幹部の人事権を握って、“強引人事”を行ったからです。その結果、局長や次官といった幹部が、のきなみ「官邸迎合官僚」「官邸忖度官僚」になっているのです。】
前川氏は官邸官僚などの実態について詳しく説明している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b536d60808941d2314ecf75faf6178a3ca322e46
官邸官僚は力をもっているだけで、思い付きのようなことでやってもらっては国民は大迷惑である。税金無駄遣いのあのアベノマスクとか、いつの間にか立ち消えになった「九月入学」とか、GO TOや非常事態宣言などなどやったことがみな効果なしである。それこそ「不要不急」だ。新型コロナ対策で本当に必要なことを何もやっていないのだ。それが官邸の仕組みに起因するというのだから開いた口が塞がらない。
« 買い物かごからも感染するという警告記事 | トップページ | 大村知事リコール署名に83%もの不正疑惑 »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 自民党総裁選(2024.09.29)
- 旧統一教会と自民党の関係の朝日新聞のスクープ(2024.09.19)
- マイナ保険証反対が多い!!(2024.09.16)
- 米国ではなぜトランプ人気が根強いのか (2024.09.14)
- デフレ脱却を目指すというが(2024.09.07)
関東地方は春一番らしく神奈川県も朝から強風が続いています。
それにあおられるかのように、菅首相の長男が総務省の幹部を接待したと週刊文春が報じた疑惑と森会長の失言が舞い上がっています。
国会でも接待疑惑は取り上げられているようですが、高級官僚というのは私のような下層民には想像もつかないほど権力を持ち、そしてふてぶてしいものだと改めて思い知らされます。
まして官邸官僚なるものがどれだけの力を握っているのかは想像を絶します。
それら高級官僚の思考力・判断力・行動力が世界に誇れるものであれば、その専横を国民は甘受すべきかもしれませんが、実際は劣化の一途。
菅首相も長男の接待について「一切承知していない」と、また壊れたレコードが回り始めているようですが、そろそろ年貢の納め時が近づいているのでしょう。まして東京オリンピックの中止とともに森会長も。日本の検察が権力者には甘いのがせめてもの救いになるのでしょう。
投稿: たりらりら | 2021年2月 4日 (木) 16時37分