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2021年1月18日 (月)

菅首相の記者会見

 緊急事態宣言を発出した後の菅首相の記者会見をNHKテレビで見たが、相変わらずの棒読みであった。視線は絶えず下に動き原稿を読んでいた。安倍元首相はプロンプターを使ったので視線は前向きであった。菅首相はどうしてプロンプターをつかわないのであろう。

 あの会見で追加の県を福岡というべきところを静岡と読み間違えたが訂正をしなかった。東京新聞の望月記者は「菅さんは本当に演説に自信がないのだなと、ひしひしと感じます」と言っている。
 

 昨年春の1度目の緊急事態宣言が出た後、官房長会見と首相会見は、参加できる記者が「1社につき1人」と限定されてしまった。望月記者は「表向きは『コロナ対策で密を避けるため』とされていますが、明らかに私のような目障りな記者を排除することが目的でしょう」と話している。

 菅首相の記者会見は進行を司会役の山田真貴子内閣広報官務めていた。質問は「1人につき1問」「さら問い(質問を重ねること)は禁止」などのルールを定めているという。「さら問い」ができないと突っ込んだ質問ができない。

 1月7日に1都3県に2度目の緊急事態宣言を発出することを伝える記者会見で、記者から「仮に(宣言を)延長する場合、今回と同様に1カ月程度の延長を想定しているのか」と問われると、菅さんは「仮定のことについては私からは、答えは控えさせて頂きます」と言った。ここで菅首相に「仮定の話ではない」と突っ込まなけれ誰もしなかった。記者の能力が低くてしなかったのか、制限があるのでできなかったのか。

 記者会見の質問は事前に質問を提出しておいてそれに対し用意された答えを読むのだ。私は注意して見ていたが、菅首相の目の動きを見ればすぐにわかった。つまり、記者会見はシナリオがある芝居なのだ。

 望月記者によると、「これまで6回あった首相会見で北海道新聞、東京新聞、日本テレビ、ジャパンタイムズの4社は一度も指されていません。ウチ(東京新聞)のように事前に質問を投げることを拒否している社や、厳しい質問をする記者がいる社は避けられているのでしょう。逆に不自然なほど何回も指名されている社もある」と話している。
 

 また望月記者は「官房長官時代に1日2回の記者会見を7年8カ月も続けてきた体験から、記者たちはどうにでもなると思っているようにも見えます。『全く問題ない』『指摘は当たらない』など一言で片付けてきた官房長官会見時の手法が、首相になっても通じると思っている」と述べている。
 

 記者の後ろには国民がいる訳で、記者は国民に代わって質問をしているのだ。それを忘れてっはいけない。見ていると記者たちは菅首相たちの言いなりになって猿芝居に加担しているように見える。外国のように本来の記者会見を取り戻すべきである。
(AERA dot.の記事を参考にした)

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コメント

「仮定のことには答えを控えさせていただきます。」
誰が初めに言い出したのか知りませんが、言い逃れの常套句として近年あちこちで頻繁に耳にします。
科学はもちろん、とりわけ政治は仮定無くして始まらないはずです。そこを突っ込めば
「今は答えられないだけで、さまざまな仮定のもとに対策を練っているのは当然のことだ、わかり切ったことを聞くな!」
と逆ギレ、開き直るのかもしれません。
ウソしか言わなかった安倍首相、官房長官時代は壊れたレコードのように「全く問題ない」を繰り返し今は原稿通りの質問にしか答えられない菅首相。
一国の権力者が長年にわたって空っぽの言動を続けていると国民の隅々にまで、ウソをウソと思わない、違法を違法と思わないスカスカの心が蔓延し、さらには暴力がまかり通ることになるのかもしれません。

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