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2021年1月27日 (水)

「私は左手のピアニスト~希望の響き世界初のコンクール~」を見て 

 1月2日にNHKBS1で放映された「私は左手のピアニスト 〜希望の響き 世界初のコンクール〜」を録画してあったのをやっと見た。

 左手で演奏するピアニストとして舘野(たての)泉さんのことは知っていたが、このコンクールは左手のピアニストの智内威雄(ちないたけお)さんが実行委員長として立ち上げたものであった。
コンクールが行われたのは2018年11月で、大阪府箕面市のメイプルホールで3日間にわたって開かれた。音楽史上初となる左手で奏でるピアノコンクールであった。

 プロ部門とアマチュア部門に分かれて行われた。出場したのは病気や事故で右手を痛め左手の演奏を選んだピアニストたちであった。両手で弾けなくなった悲しみを癒やすのは、やはりピアノであった。出場者たちは左手だけで演奏する曲に出会い、その新たな音楽の世界に魅了され、挫折から希望を見出していた。

 何人かの出場者のエピソードを交えて番組は進んだ。その中で左手のピアノ音楽について知ることができた。この音楽分野の発展は第一次世界大戦で右腕を失ったピアニスト達が曲を作り、その数は数千曲にもなったという。残された左手でピアノ演奏を表現するという試みは成功し、その当時のクラシック音楽界に一大旋風を巻き起こした。

 智内さんによると、レオポルド・ドフスキー(1870年生~1938年没) / ヨハン・シュトラウス2世「宝石のワルツ」ラヴェルやプロコフィエフをはじめ、実に多くの著名な近代作曲家が左手のための楽曲を書き、ほとんどの有名なオーケストラが演奏会でとりあげるほどになったそうだ。

 ところでプロのピアニストを始め、アマチュアでもピアノが弾けなくなるのは「局所性ジストニア」によるものだそうだ。神経疾患の一つで、脳が誤作動を起こしそのために右手の動かしたい部位が思うように動かなくなる病気なのだ。リハビリによって日常生活はできるが、治療法は今のところないという。

 番組では何人かの人達が練習している様子とか家族の様子などを伝えていた。驚いたのは、演奏される曲の響きが、左手で演奏しているところを見なければ片手の演奏とは分からない素晴らしいものであった。一流の作曲家が作った曲はもちろん、演奏するピアニストが自分で作曲した曲も含めて素晴らしかった。

 左手のピアノ曲はペダルを使って音の調整をするので響きが素晴らしくなるのだそうだ。演奏を見ると鍵盤をすべて使っている。ピアノはオーケストラだと言われるが本当にそれを実感することができた。

 プロの音楽家のうち100人に1人は音楽家のジストニアを患っているといわれているそうだ。

 プロ部門で1位は高岡準さん、2位はタイのチャイキティワッタナ・ガンさん、3位は2人いて、瀬川泰代さん、高校生の早坂眞子さんであった。

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