« ノーベル賞受賞4科学者の提言 | トップページ | 中国人母親が見た日本の幼稚園のよいところ »

2021年1月16日 (土)

日本のコロナ医療体制は失敗だという記事

  Yahooニュースを見ていたら 「『医師多数・コロナ患者少数』の日本が医療崩壊する酷い理由」という記事があった。上 昌広 (内科医/医療ガバナンス研究所理事長)によるものだ。

 欧米と比較して、日本は感染者も重症患者も少ない。12月26日現在、人口1,000人あたりの感染者数は1.7人だ。米国の33分の1、フランスの24分の1,英国の19分の1、ドイツの11分の1である。

 日本も感染者数が増加していて、政府はついに首都圏、関西圏などの11都府県に2度目の緊急事態宣言を発出した。不要不急の外出をやめ、飲食店などには午後8時閉店を要請した。

 菅首相は1か月でコロナウイルスの感染レベルを抑え込むと述べた。本当に1か月で抑え込むことができるのだろうか。

 ところで日本ではしきりに医療崩壊が叫ばれている。欧米などに比べて感染者数ははるかに少ないのにどうしてなのか。記事は日本の医療対策がいけないと指摘している。

 医師数は米国の96%、フランスの76%、英国の89%、ドイツの59%だが、急性期病床数は米国の3.2倍、フランスの2.5倍、ドイツの1.3倍もある(英国は不明)そうだ。日本の医療が崩壊するのは重症者を集中的に診る病院がないからだというのだ。日本では重症患者を方々に分散入院させたことで失敗したという。

 どのような病院が重症患者を受け入れているかというと、厚労省が「特定感染症指定医療機関」に認定している国立国際医療研究センター病院や、「第一種感染症指定医療機関」に認定している都立駒込病院、都立墨東病院などをはじめ、都内では、約380の施設が重症患者を受けることができる。このうち360施設の受入数は4人以下だ。10人以上受け入れることができるのはたった4施設に過ぎない。

 世界中で、このような対応をしている国は少ないという。中国の武漢を第一波が襲ったとき、中国政府は突貫工事でコロナ治療施設を臨時に建設した。2月はじめまでに3施設が建設され、軽症から中等症の患者4,000人を受け入れ、その後、数週間でさらに13施設が建設され、病床は1万2000床追加された。感染者は自宅隔離とせず、仮設病院で隔離し、家庭内感染を防いだ。このような施設で働いたのは、武漢以外から動員された職員だった。日本のテレビでも大々的に報道され、中国のやり方に眼を見張ったものであった。

 一方、重症患者は大学病院など基幹施設が引き受け、コロナ診療以外の一般診療体制も維持された。コロナ重症患者診療には、多くの専門家とインフラが必要になる。武漢の基幹病院に勤務する医師・看護師たちを、重症患者の治療に専念させたのだ。中国は、医療資源を重症患者の診療に集中させたのであった。こうして中国は見事に抑え込んだと豪語している。

 このような「選択と集中」戦略を採ったのは、中国だけではないという。世界的に有名な米国のマサチューセッツ総合病院は278人で、このうち121人は集中治療室での治療が必要な重症患者だった。

 病床数は約1000床で、日本の大病院と同規模だが、コロナが流行すると、重症患者を一手に引き受けた。受け入れた患者数は、現在の都内の重症患者数の総数よりも多いという。

 スエーデンを代表するカロリンスカ大学病院は、第一波では、スウェーデンで最も被害の大きかったストックホルムにおける感染者の入院治療の40%を担い、ピーク時には500名近い感染者の入院患者を抱えた。病院のベッド数は約1600床であるから、ベッド数の3分の1近くが感染者であった。そのうち、ICU入院患者は約150名。ICUベッドを通常時の40床から増床し、最大200床程度までにキャパシテイーを拡大したそうだ。

 コロナ重症患者対策という点では、米国もスウェーデンも同じだ。国を代表する医療機関が一手に重症患者を引き受けている。

 日本にも「重症患者を一手に引き受ける施設」が必要だと指摘している。「重症患者を適切に治療するには、中核施設を認定して、集中的に資源を投下するしかない。東京なら東京大学医学部附属病院が患者を引き受けたらいいだろう。同病院には約1000人の医師が勤務し、インフラも整っている。」と述べている。そして厚生労働省は施策を方向転換せよと言っている。

 昨日のブログに載せた4人のノーベル賞受賞者の提言も重症者を集めて治療をすべきだと言っていた。

 私は素人だがこの提案には賛成である。

 

|

« ノーベル賞受賞4科学者の提言 | トップページ | 中国人母親が見た日本の幼稚園のよいところ »

新型コロナウイルス」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ノーベル賞受賞4科学者の提言 | トップページ | 中国人母親が見た日本の幼稚園のよいところ »