新型コロナウイルス、和歌山県知事のメルマガー③ー
そういう大都市では今はあまりにも感染者が多いので、 積極的疫学調査もどうしても十分には行えません。 特に現場の方々をそれ故に責めるのは気の毒です。 しかし、 その場合でも保健医療行政のヘッドクォーターや保健所が余計な仕事をしないで済むように、 機能を移したり、 応援をどんどん出したり、 それらの仕事を専門的知識が必要な、 あるいは公権力の行使といったコアな仕事かそれ以外のアンコアな仕事かを分けて、 後者を外注に出すなど工夫をするのが、 行政のトップの責任です。 和歌山県はずっと前からそうしているし、 今は更にそれを加速しています。
そしてコアな仕事だけは、 今は十分出来ないかもしれないけれど、 絶対に諦めてはいけません。 諦めたと言った瞬間にコロナとの闘いの戦線は大崩壊を起こし、 その地域を突破口として、 日本のコロナは少なくとも欧米並みに大爆発をします。 だって感染者がどんどん世の中に出ていくのですから、 人にうつすに決まっています。 現場が大変なのは私のように現場の動きの細部までハラハラしながらいつも見ている者にはよく分かります。 しかし、 司令官が大変だからもう仕事をしないでもよいと言った瞬間にもうコロナとの闘いに勝ち目はありません。
1月15日、 神奈川県はもはや従来のような積極的疫学調査はしないでもよろしいという指令を出しました。 あまりにも対象者が多くて、 十分に積極的疫学調査が出来ないという苦しい事情は痛いほどよく分かりますが、 それでもこの決定はいけないと思います。 十分できなくて苦しいというのと、 やらないでもよろしいというのは全く違います。 もちろん濃厚接触者は症状のあるなしに関わらずコロナの感染の有無を調べよという国の指導方針に反しています。 しかし、 国はこれに対して激しく反発して、 是正させようとする動きをするはずだとは思うけれど、 少なくとも外からは見えません。 和歌山という関西の田舎で全軍を挙げて必死でコロナと闘っている我々からすると、 前途に暗澹たるものを感じます。
和歌山県知事 仁坂吉伸
私が住む愛知県や名古屋市では新型コロナウイルスにどのような対策がとられているか新聞やテレビ以上のことは何もわからない。名古屋の河村市長などは在宅で2人死者を出して申し訳ないと言っただけである。名古屋市は医療が逼迫しているとテレビでは報じている。市民の一人として怖くてならない。こんなことなら和歌山県に行って住みたいぐらいだ。
仁坂県知事のメルマガは毎回知事自身が書いているのが凄い。新型コロナ関係だけで53号にまでなっている。このように絶えず県民に知らせてもらえれば県民はどんなに心強いことか。愛知県や名古屋市はゼロに等しい。
« 新型コロナウイルス、和歌山県知事のメルマガー②ー | トップページ | 上級国民こそ自粛を守るべし »
「新型コロナウイルス」カテゴリの記事
- 新型コロナ第9波が始まったというが(2023.06.29)
- 新型コロナウイルスが5類へ(2023.05.10)
- マスク解禁(2023.03.19)
- コロナウイルスはどうなるのか?(2022.12.29)
- マスク(2022.11.08)
仁坂知事にはこちら神奈川県のことまで気にかけていただき、一県民として恐縮するばかりです。
しかし首都圏の感染拡大が終息しなければ日本各地に影響が及ぶわけですからご心配になるのは当然といえましょう。
それにしても、濃厚接触者を調べて検査することをやめる、などというのは掟破りもいいところです。
ここ数日、感染が確認された人数が大幅に減っていると報道されても、もはや信憑性もへったくれもありません。神奈川県がお手本にしていると言われる東京都の感染者数が減っているのも似たような背景があるはずです。
感染が確認されても収容するベッドや施設がないからという理由は、いかに「仮定のことにはお答えできない」が昨今の行政の長の決まり文句とはいえ、この冬に感染が拡大するすることは専門家の全員が去年の春から断言している以上、行政の怠慢の言い訳にはなりません。
それ以上に嘆かわしいのは、東京オリンピックを中止にさせないために検査を制限している気配がすることです。去年「延期」が決定されるまで検査をしぼりにしぼった「前科」が小池都知事にはあるのですから十分にありえます。
それにしても、東京オリンピックの中止はほぼ決まっているはずなのに「世界の団結」の象徴として東京オリンピックを実現する、などという原稿を読んでいる菅首相こそ「孤独問題担当大臣」を兼務すべきでしょう。
投稿: たりらりら | 2021年1月30日 (土) 14時20分