M1-20優勝者のパフォーマンスは漫才ではない
12月20日にテレビで放送されたM1グランプリを見た。M1グランプリは毎年見ているが世間でいわれているほどの面白さはない。ただ賞金1000万円とたくさんの副賞があるので応募者が多くて視聴率を上げているのだと思う。今年は史上最多の5018組が参加したという。結成15年以内の漫才師が5000組以上もいるなど驚きである。
私はお笑い演芸館など漫才番組も見ているがベテランが多く、そのなかに第7世代と言われる若手の漫才師も交じっている。
落語家も現在800人ぐらいいると言われるが、漫才師はダントツに多いのは何故だろう。お笑い芸人からテレビ番組に出るチャンスが多いということだろうか。
それはともかく、今年のM1グランプリ2020で優勝したのは吉本に属するマヂカルラブリーであった。決勝に残った3組は他においでやすこが、見取り図であった。
おいでやすこがは決勝進出までは最高点であった。それが決勝では見取り図と共に2票ずつで、マヂカルラブリーが3票で優勝した。
マヂカルラブリーが演じたのは、「電車で吊革に止まらない男」であった。ボケ役が体をいろいろ動かしてそれを突っ込み役が言葉で突っ込んでいた。審査員やMCなどは大笑いしていたが、テレビで見ている私は全然面白いとは思わなかった。翌日朝のドデスカで放送されたが、スタジオで見ている人たちは笑顔だけであった。きっと生で見ると笑えるのかも知れないが映像では面白くないのだ。
もう1組のおいでやすこがはきよしこの夜の歌を勝手にアレンジして歌い続け、それを突っ込みがいろいろ言うというものでこれも面白いとは思わなかった。
今年のM1グランプリは、漫才というより、動作など奇抜なことで笑いを取るというのが、変わり種として審査員の目を奪ったのかもしれなかった。マヂカルライブリーはR-1でも優勝したそうだが、漫才は動作などではなくコトバを中心にしてのやり取りであるべきだ。
その点昨年の優勝者ミルクボーイはコトバによる独特のスタイルで笑いを取ろうとしているのでよかった。ミルクボーイは今年1年間ずっと同じスタイルで通した。飽きられるのではと思って見ていたが今のところよさそうだ。しかしいつまで続けられるかは問題だ。
漫才の定義をしっかりとして、M1,R1の他にパフォーマンス1というジャンルでも作ったらどうか。
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