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2020年10月 3日 (土)

菅首相の正体見たり!!

 政府から独立した立場で政策提言をする科学者の代表機関「日本学術会議」が新会員として推薦した候補者105人のうち、6人を菅義偉首相が任命しなかったニュースを各メディアが伝えた。

 学術会議は「学者の国会」と呼ばれ、高い独立性が保たれている。その学術会議の推薦者を首相が任命しなかったのは、現行の制度になった2004年度以降では初めてであった。

 日本学術会議法は「優れた研究、業績がある科学者のうちから会員候補者を選考し、首相に推薦する」と定めており、推薦に基づき首相が会員(210人)を任命すると法律で定められている。

 菅首相は法律の規定を破って6人の学者を任命しなかったのだ。任命されなかった人達は人文社会系の学者であった。
 

 小沢隆一東京慈恵会医科大学教授は、2015年の安保法制を巡る国会での中央公聴会で「憲法違反」だと述べたそうだ。

 
 松宮立命館大学教授は、共謀罪のとき参院法務委員会での参考人陳述で作ってはいけないと述べたことがあるそうだ。

 岡田早稲田大学教授は、米軍普天間飛行場移設問題で、防衛相が撮った法的手続きについて、「行政法の常識から見て異常」と批判していた。

 宇野重規東大教授は、13年に「特定秘密保護法案に反対」の立場を表明。

 加藤陽子東大教授は、「共謀罪」法案などに反対の立場をとっていた。

 任命しなかった理由を政府に質したが理由の説明はなかったという。会員らは「学問の自由を保障する憲法に反する行為」と反発している。それに対し、加藤官房長官は「直ちに学問の自由の侵害にはつながらない」菅流の暖簾に腕押しの答弁をしている。

 中曽根元首相は首相が恣意的に任命を変えるということはあり得ないと言っている。それを無視してあえてやったということは、菅首相が剣を抜いたということだ。菅首相は首相就任のときに「いうことを聞かない者はクビにする」ということを言って上級官僚に脅しをかけていた。

 学術会議会員も上級公務員だという。だから見せしめに使ったのであろう。これで菅首相が言ったことは本当だったのだと怖れさせることができた。上級官僚たちはこれからも忖度をして行くことであろう。

 菅首相は「法に基づいてやった」と答えている。法に基づいたのなら勝手に変えることはできないはずである。安倍政権を継承すると言いながら、安倍前首相さえやらなかった学術会議会員任命拒否をやってのけたのだから恐ろしい。俺は安倍とは違うんだぞというところをこんなことで見せつけたともいえる。

 

 衣の下の鎧を見せたというよりも、早くも剣を抜き放って正体を現したということだ。学術会議はこんなことで怯んではならない。徹底的に抗議をして争い、2度とこんなことを許してはならない。

 

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コメント

権力者になると何でも自由に権力を行使できると勘違いしているようですね。内閣府は学術会議が推薦する105名全員を日本学術会議の新会員に答申したようですが、官邸が96名しか任命しなかったそうです。安保法案や共謀罪に反対をした学者はすべて排除するという偏狭さが明確に出ていますね。総理大臣になれば学術会議の任命拒否権まであると拡大解釈したのは、大多数の憲法学者が安保法案は憲法違反であると断言したのに、解釈をねじ曲げて閣議決定したのと同じ手法ですね。総理大臣であってもすべての学者の研究成果までは理解判断はできないので、形式的に任命するという役割を与えられただけなのに、任命を拒否する権限まであると解釈するのは誰も理解できないでしょうね。安倍政権で行った公文書破棄や解釈改憲、金の使途が不明な莫大な機密費の支出など、やりたい放題で逆らうものは要職に着けないという独裁政治がさらにひどくなりそうですね。

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