GDP戦後最悪の下落というが
18日の朝日新聞1面トップニュースは、「GDP戦後最悪の下落」であった。内閣府が17日に公表した国内総生産(GDP)の1次速報のよると、4~6月期は年率換算で27.8%減だったというのだ。
新型コロナウイルス危機によって、GDPの半分以上を占める個人消費が落ち込んだことが大きいという。緊急事態宣言が4~5月に出て、外出自粛や休業が全国に広がり、レジャーや外食を始め幅広い分野で支出が抑えられたからだ。この点に関しては新聞やテレビでしょっちゅう取り上げられているのでよくわかる。
外食関連や旅行関係の業種、映画や音楽、エンターテイメントなど大きな打撃を受けている。私などもカラオケ、映画、コンサートなど一切行くことができていない。外食もこの間はゼロである。
その他に、もう一つの内需の柱である企業の設備投資も1.5%減となって振るわなかったと記事は言う。しかし、大企業などは内部留保を大きく貯めこんでいる。その点については記事は触れていない。また、外需も輸出が18.5%減、訪日客消費もなくなったのが響いたという。
GDPに関していえば、米国は年率約33%減、ユーロ圏も約40%減で日本と比べて減少幅が大きい。ブラジルやフィリピンでは経済優先政策に切り替えたとテレビで伝えていた。経済が大切なことは分からないわけではないが、分からないことが多い新型コロナウイルス対策も重要である。
GDP戦後最大の落ち込みというが、戦争直後のGDPはどうであったのか。戦時中はどうであったのか。おそらくGDPという経済指標がなかったであろうが、経済専門家で推定した人はいないのであろうか。
あの忌まわしい太平洋戦争中は、それこそ個人消費も最低どころではなかった。食べ物にさえ苦労したのだ。すべては戦争遂行が第一で、兵器や軍需品の生産が優先され、勤労動員や勤労奉仕で女学生までが工場に駆り出された。
私は国民学校低学年であったが、小国民として勤労奉仕をさせられた。今でも覚えているのが、飛行機の燃料になるという松根油を取るための松の根を運ばされたり、服の原料になるという蔓草を取りに行ったことなどである。
食べ物がないから、海へ行ってアラメという海藻を拾ったり、山へ行って食べられる草を探したりした。だから今でもどんな草が食べられるかしっかりと記憶している。
GDPで大騒ぎをしているが、あの戦中戦後まで落ち込むには相当時間がかかるだろう。そこまで行くことは想像できない。そう思えばおたおたすることはないと思うのだ。経済の疎い凡人の戯言であろうか?
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