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2020年8月 9日 (日)

核廃絶を唱えるペリー元米国務長官

 広島に原爆が投下された6日の朝日新聞に掲載された、クリントン政権のペリー元米国防長官の基調講演が分かりやすくて素晴らしい。この基調講演は、1日に長崎で開かれた国際平和シンポジウム「核兵器廃絶への道~世界の危機に、歩みを止めない~」でのものである。

 地球滅亡まで、あと100秒!米科学者らの「終末時計」の針の位置である。ペリー氏は今年は史上最悪の100秒前に設定されたと述べる。私は最悪の100秒前とは知らなかった。この記事の同じ面に「終末時計」の推移の表が載っていてよく分かった。

 ペリー氏は、大半の人は核戦争の危機は冷戦の終結とともに終わったと思っているが、実は今こそ核の大惨事が起きてもおかしくないのだという。

 冷戦期に米国とソ連は核による互いに奇襲攻撃をしようとしていると信じ、双方が3万発以上の核兵器を持つに至った。

 ソ連が崩壊して、90年代に米国とロシアは核兵器の解体を始めた。ペリー氏は3年間の在任中に8000発の核兵器を解体したそうだ。

 しかし、この10年間で米ロは「第二の冷戦」とも呼ばれる状況に陥っている。米国もロシアも核兵器を高度警戒態勢に置き、相手から攻撃があったとの警報を受ければ、数分のうちに核兵器を発射できるのだ。

 恐ろしいのは、誤警報で偶発的に核戦争が始まってしまうことだとペリー氏は指摘する。核搭載のミサイルを発射後、誤警報だったと判明しても、呼び戻したり、自爆させたりできないのだ。

 ペリー氏が国務次官の時にも誤警報があり、ソ連から米国に200発のミサイルが飛来していると、夜中にたたき起こされたことがあるという。

 コンピューターの誤作動や人的ミスは今後もあり得るという。その通りだと思う。科学や機械は万能ではないのだ。

 核戦争がひとたび起これば世界規模の環境破壊と文明の終わりにつながるだろうという。

 解決には核兵器の廃絶しかないと断言している。ペリー氏は現在92歳だが核廃絶を諦めないと言い、若者を中心とする教育プロジェクトを立ち上げ、出版や公園を通じて、核の危険性を訴え続けているそうだ。次期大統領や議会にも働きかけるつもりだと述べている。

 「地球滅亡まで、あと100秒!
『終末時計』の針を戻そう。孫たちが核の大惨事を恐れずに暮らせるよう、私は全力を尽くす」と結んでいる。私はペリー元国務長官がこんなに信念の硬い素晴しい人物だとは知らなかった。

 しかし、残念ながら米国もロシアも日本も核兵器禁止条約には背を向けたままである。現在40か国が批准しているが、発効に必要な50か国までは届いていない。仮に発効したとしても、米、ロ、中国などの保有国が参加していなければ、条約は絵にかいた餅であろう。

 唯一の被爆国の日本は、率先して批准し核廃絶のリーダーシップをとるべきなのに何とも残念なことである。

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