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2020年8月23日 (日)

日本でPCR検査数が増えない理由

 yahooニュースに「なぜPCR検査数は増えないのか?」という記事があった。

 安倍晋三首相は4月に、PCR検査数を1日2万件を目指すと表明したが、一向に増えない。7月30日現在で1日あたりの能力で3万5664件だというが、感染が急激に広がっているさなかの7月19~30日の12日間の実際の検査数をみると、6712~2万2302件で、2万件を超えたのは2日しかなく、1万件を切った日は3日あるという。

 米ウェブサイト「worldometer」によると5日現在、人口比の検査人数で、日本は世界215の国と地域の中でなんと155位だそうだ。

 ニューヨークでは「いつでも、どこでも、何度でも」だそうだし、中国も凄い検査数を誇っている。テレビではやかましく言っているのに、どうして日本はPCR検査が増えないのか。

 保阪展人世田谷区長は「自治体の現場を知る者として申し上げたいのは、(PCR検査は)絶対に増えない構造になっています」と8月4日の日本記者クラブでの記者会見で述べたそうだ。

 「これだけ市中感染が広がると、PCR検査のハードルをぐっと低くする、もしくはなくしていく(ことが必要だ)。ニューヨークでやっているような『いつでも、どこでも、何度でも』ということを最終的に目指していく」と言った。頑張ってほしい。

 医師で、医療ガバナンス研究所(東京)の上昌広理事長は、検査が増えない理由について、日本の公衆衛生が成り立ちの経緯から医療の現場と“距離感”があることを指摘する。

 「国内の感染症対策は、感染研(国立感染症研究所)と保健所が感染者を隔離してその周囲の人たちを検査するという仕組みになっています。これは、戦前は衛生警察と言われる警察の業務だった経緯もあり、現在の医療システムとは切り離されているとも言えます。感染研や保健所にはキャパシティーがないため、大量の検査をこなすことはそもそもできません」

 なるほど、戦前の仕組みを今に残しているのか。しかも保健所の数や人員は減らされる一方である。その中で新型コロナウイルスに見舞われたのだ。

 英キングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授(公衆衛生学)は次のように指摘している。

 「一つはPCR検査を行政検査という枠にはめたことです。外国ならいわゆる上気道感染の識別診断という形で通常の医療の中で行われますが、日本は感染症法に基づく行政検査にすることで、医師の判断で通常の検査ができませんでした」
それで「保健所を通じて」ということになったのか。

 厚生労働相を経験した外添氏は、「民主党から自民党に政権が戻ったとき、厚労省でも能力のある人たちが『お前ら民主党に協力したな』とずいぶんパージされました。長期政権になって、大臣にモノが言える役人がいなくなったようです」

 そんなことがあったのか?それにしても政権が代わると冷や飯を食わされるとは何とも狭量の役人世界だ。もともと役人の世界はそういうものなのかも知れないが。

 外添氏はコロナ対応の失敗が続く中で「安倍は終わり」と思っている官僚は多いので、検査を大幅に増やすということは、感染研の情報独占体制を脅かしかねないと考えているのだろうという、厚労省の官僚たちは、安倍首相を守るより、自分たちの利権を守るべきだと考えたはずだという。

 国民の命を第一にと真剣に考えて政治をしているのなら、PCR検査を直ちに1日2万件にすることぐらいできたはずだ。それがのらりくらりとやり過ごして、責任逃れと利権を守ることしか考えていないということなのか。何とも情けない安倍政権だ。

 


 

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